Main story I
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選手控え室2に緑谷は向かっていた。
緑谷「(なつちゃん………)」
爆豪「あっ…」
緑谷「うわっ!かっちゃん!!」
爆豪「んだてめぇ!何のようだ!死ね!カス!」
爆豪は流れるように怒鳴る。
緑谷「いや…次僕だから、控え室で準備を……あ………あと、1回戦おめでとう……じゃあ………」
緑谷はガチガチになりながら歩いていく。
爆豪「テメェにだけは、渡さねェ……なつを護るのは俺だ……」
緑谷「!!………今まで助けてくれてた分、僕も彼女を助けたい…!!」
爆豪「ウッセー!黙れ!死ね!」
爆豪は、A組観客席へと戻った。
瀬呂「おう!爆豪!なんか大変だったなぁ、悪人面〜。」
蛙吹「組み合わせの妙とはいえ、とんでもないヒールっぷりだったわ!爆豪ちゃんっ」
爆豪「うるっせんだよ!黙れ!」
上鳴「まぁしかし、か弱い女の子に、よくあんな思い切りのいい爆破できるな。…俺はもうつい…遠慮しちゃって…」
蛙吹「完封されてたわ、上鳴ちゃん。」
上鳴「うっ………あ……あのな?梅雨ちゃん……」
塩崎との試合を蛙吹に言われ、グサっと刺さっていた。
爆豪「フンッ………どこがか弱えんだよ。」
爆豪はそう呟き、腰を下ろした。
─────
選手控え室1
轟「あ………悪い。」
『轟君、次だね。』
轟「……大丈夫か…」
無表情に近い轟だが、心配していることが伝わり、なつはニッと笑った。
『うん!リカバリーされた!体力削らないよう、ほどほどの回復だから、すり傷とかは残ってるけど………だけど、全力でぶつかれたから、すごくスッキリしたよ!悔しかったけどね〜!』
轟「……そうか。」
『………』
轟「……」
『……私も、個性婚なんだ…』
なつが発した言葉に、轟は驚きの表情を浮かべていた。
『いや、ごめんね?盗み聞くつもりはなかったんだけど、聞こえちゃって………』
轟は眉を寄せる。
『轟君とは、家庭の事情とか全く違うかもしれないけど、私は両親の個性を受け継いで、良かったと思ってるよ。』
轟「……」
『白眼は父の個性。細胞活性は母の個性。だけど私のこれは、どっちも私の力だから……この力で、より多くの人を救う事ができる。私は、そんなヒーローになりたい。』
携帯が鳴るが、なつはそれに出なかった。
『轟君だって、そうじゃない。持っているその個性は、轟君の力だよ。』
轟「!!」
『ねぇ、轟君は、どんなヒーローになりたいの?』
轟「!!…俺は………」
プレゼントマイク「さぁ!これで2回戦の進出者が出そろった!!つぅわけで!!そろそろ始めようか!?」
轟「!!」
何を言おうとしたのか、轟はまた黙り込んだ。
『ああ…ごめん!全然準備が……』
轟「いや、別に…」
『見てるからね。応援してる。』
轟は、控え室を出て行った。
『電話、さっき出れなくてごめんね…』
細雪「私こそ、忙しい時にごめんね!凄かったよ!みっちゃん達と見てるんだけど、感動して白馬さん泣いてるわ。」
『凄くないよ……個性の限界を分かってなかったせいで、最後倒れちゃったし…………』
細雪「だけど、限界が分かったことで、もっと上を目指せる。………負けたからって、道閉じるわけでもないんだし、来年もあるじゃない。」
『……………』
細雪「生き急ぐ事はない。」
『……だけど……』
細雪「なつはすごく優しい心を持っているから。今の限界があっても、それは伸び代があるって事。まだまだ若いんだから、たくさん転んで、たくさん成長していきなさい。」
なつは母の優しい言葉に、涙を流していた。
細雪「今日は腕によりをかけたご馳走よ!かっちゃんと、一緒に帰っておいで?」
『うんっ!』
なつはそう言い、電話を切ると涙を拭き、控え室を後にした。
──────────
A組観客席
『2人、まだ始まってない?』
八百万「ん?」
耳郎「なつ!?」
『2人の試合、見届けないと…』
八百万が、お茶子との間に席を取ってくれており、なつはそこに座った。
なつの目の腫れ具合に、周りの者は驚いている。
麗日「目をつぶされたの!?早くリカバリーガールに!!」
なつは目を擦り、困ったように笑った。
『行ったよ!これはアレ、違う。』
蛙吹「爆豪ちゃんに、泣かされた?」
瀬呂「爆豪ひでェ!」
上鳴「月下、良かったら俺の胸で泣きn……ってぇ!何すんだよ!」
爆豪「うっせー!黙れアホ面!」
『違う違う、勝己じゃない。これは、違う。』
((((((((((カツキ????))))))))))
なつがそう言うと、A組一同がハテナを浮かべた。
八百万「なつさん、目を擦ってはいけませんわ。これを。」
八百万は、保冷剤と温かいタオルを創造し、なつに渡した。
『ヤオモモ、ありがとう。』
飯田「それはそうと、さっきは悔しかったな……」
常闇「今は悔恨より、この戦いを己の糧とすべきだ。」
『そうだね。』
飯田「確かに…」
皆はステージに注目した。
プレゼントマイク「お待たせしたぜ!エブリバディーー!!!?2回戦第1試合は!!ビッグマッチだーーー!!
1回戦の圧勝で!観客を文字通り凍りつかせた男!ヒーロー科、轟焦凍ー!!
片や、こっちはヒヤヒヤでの1回戦突破!今度はどんな戦いを見せてくれるのか!!?
ヒーロー科、緑谷出久ー!!」
2人は位置に構える。
爆豪「……」
飯田「常闇君!この試合、どう見る?」
常闇「緑谷が轟の懐に飛び込めるかどうかだな…」
麗日「うん…あの氷結、デク君どうするんだ?」
プレゼントマイク「今回の体育祭!両者トップクラスの成績!!まさしく!両雄並び立ち!!今!緑谷バーサス轟!スターーート!!」