Main story I
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『爆豪君!あのn………』
爆豪「うっせぇ黙れ!」
爆豪はなつの口に手を押さえて引き寄せる。
抵抗しようとしたが、奥から声が聞こえてきたことにより、なつは大人しくなった。
轟「個性婚。知ってるよな?超常が起きてから、第2第3世代間で問題になったやつ。
自身の個性をより強化して、子供に継がせるためだけに配偶者を選び、結婚を強いる。倫理観の欠落した前時代的発想。」
『………!!』
轟「実績と金だけはある男だ。
親父は母の親族を丸め込み、母の個性を手に入れた。俺をオールマイト以上のヒーローに育て上げる事で、自身の欲求を満たそうってこった。」
『………………』
…私の両親も個性婚……より多くの人を助けれるようにって………….それでもお父さんとお母さんは自分の欲求のためじゃ無い……ちゃんと、お互いに好きだったって…………
緑谷「ハッ」
轟「うっとうしい……そんなクズの道具にはならねぇ……記憶の中の母は、いつも泣いてる。お前の左側が醜いと……母は俺に煮湯を浴びせた。」
『!!』
轟の言葉に、なつは悲しくなり身体を震わせる。
爆豪は引き寄せていた腕に力を込めた。
轟「ざっと話したが、俺がお前に突っ掛かんのは見返すためだ。クソ親父の個性なんざなくたって………いや、使わず一位になる事で奴を完全否定する!」
爆豪「………」
『……同じ境遇だけど……私とは全く違う………』
緑谷と轟が外に出ていき、爆豪はなつを離した。
爆豪「……」
『………』
爆豪「何の用だ。』
『え?』
爆豪「何か用があって来たんじゃねェのか?」
『あの………ちゃんと、話したくて……』
爆豪「なんの話だ。」
『………爆豪君、最終種目進出おめでとう。流石だね。』
爆豪「あ?…なもん、お前もだろーが。」
『違うよ、私は心操君に上手く使ってもらっただけ。個性が役に立っただけだよ。』
そう。洗脳にかからず、自ら個性を使っていたら、4位に上がれていたかも分からない。
なつがそう考えていると、爆豪はイラついた顔を見せた。
爆豪「ハッ、バカかよ。」
『……』
………言わなくちゃ………
爆豪「話したい事ってそれだけか。」
『……』
…………私のせいで、あなたを傷つけたくない……
爆豪「なら、何か勘違いしてんぞ。」
『………もう……私を…守ろうとしないで………』
なつは絞り出したように言うと、走ってその場から去った。
───食堂───
八百万「なつさん!探しましたわよ?」
耳郎「……なつ、何かあった?」
『ヤオモモ…響香ちゃん………』
八百万「爆豪さんと、何かありまして?」
『…鋭いね…」
耳郎「なつが爆豪を追いかけてたの、たまたま見えたから。」
『あはは……』
八百万「一人で抱え込むのは良くありませんわ。」
耳郎「そうだよ。」
二人の言葉は温かい。
なつが話そうとすると、後ろから上鳴の声が聞こえて来た。
上鳴「八百万、月下、耳郎。」
八百万「ん?何か用ですの?」
峰田「いや、クラス委員長だから知ってると思うけどよ、午後は全員あの服装で応援合戦しなきゃいけなあんだって。」
耳郎「ええっ!!?」
『そうなの!!?』
八百万「そんなイベントがあるなんて聞いてませんけど……」
峰田「信じねえのは勝手だけどよ、相澤先生から言づて受けたんだ。忘れてるかもしれないから、一応教えてやれって。」
上鳴は腕を組んで頷いている。
それだけ言うと、上鳴と峰田は違うテーブルへと歩いて行った。
八百万「でしたら早速、衣装を創らなければなりませんわね…」
『みんなには私から連絡しとく。』
耳郎「マジで嫌なんだけど……」
セカセカと昼は過ぎていき、落ち込んだ気持ちは考えずに済む事ができた。