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ヴィラン連合による襲撃から4日後。
1年A組は再び雄英高校訓練施設である、USJに来ていた。
13号「まあ、あんなことがあったけど授業は授業。というわけで、救助訓練しっかり行っていきましょう!」
元気よく言う13号に、お茶子は心配の表情を浮かべる。
麗日「13号先生、もう動いて大丈夫なんですか?」
13号「背中がちょっとめくれただけさ!先輩に比べたら、大したものじゃないよ。」
相澤「授業を行えるなら、何でもいい。とにかく早く始めるぞ。時間がもったいない。」
相澤は階段を降りようと足をはこんだ。
緑谷「相澤先生。」
相澤「ん?」
緑谷「前回は13号先生と相澤先生と、あと、オールマイトが見てくれははずでしたけど……オールマイトは………」
相澤「知らん。ほっとけ、あんな男。」
相澤は階段を降りて行った。
『?相澤先生、オールマイトと何かあったのかな?』
八百万「そうですわね…」
13号「みなさん!一つ目の訓練です!行きましょう!」
A組は13号と相澤の後ろをついていき、山岳ゾーンへと向かった。
─────
13号「では!まずは、山岳救助の訓練です。訓練想定としまして、過ってこの谷底へ滑落。
1名は頭を激しく打ち付け意識不明。もう2名は足を骨折し、動けず救助要請……という形です。」
上鳴と切島は息を呑み、谷底へ顔を出した。
上鳴切島「えっ……うわああっ…………」
切島「ふっけぇ!!!」
上鳴「2名はよく骨折で済んだな、おい。」
飯田「切島君上鳴君!何を悠長なことを!!一国を争う時代なんだぞ!」
飯田は走ってくると、谷底に叫んだ。
飯田「大丈夫ですかー!!安心してください!必ず助け出します!!」
切島「おめぇは早すぎんだろ。」
上鳴「まだ人いねぇよ。」
麗日はやる気満々としている。
麗日「うおおっ……!!本格的だぜぇっ!頑張ろうね!デク君!!」
緑谷「わぁっ!う…うん(いつも近い!!)」
緑谷は頭を抱えた。
緑谷「オールマイトにもらったこの力。助けるための力…早く使いこなせるようにならなきゃ!」
13号「じゃ、怪我人役はランダムで決めたこの3人です!」
13号は緑谷、麗日、飯田を指差した。
緑谷麗日飯田(((助けられるほうか……)))
───谷底───
飯田「全力で怪我するぞ!2人とも!」
麗日「おおっ!」
緑谷「ケガのふり、ね?」
相澤「よし、それじゃまず…救助要請で駆けつけたと想定し、この5名だ。」
選ばれたのは、八百万、常闇、轟、爆豪、なつ。
相澤「そこの道具は使っていいこととする。」
爆豪「待てオイ!何で俺がデクを助けにゃならんのだ!」
蛙吹「番外編だからよ。爆豪ちゃん」
爆豪「あ゛!?」
切島「梅雨ちゃん、やめとこう。そういうの。」
飯田「誰か!!助けてください!足がーーー!!」
轟「始めるぞ。誰が下りる?」
爆豪「フンっ、仕切ってんじゃねぇぞ。半分野郎!下りるまでもねぇ………谷そのものをなくしちまえば問題ねぇ!」
八百万「正気ですか!」
『爆豪君!それはダメだよ!』
八百万となつは慌ててツッコミを入れる。
皆は呆れて爆豪を見ており、上鳴は鼻をほじっていた。
蛙吹「考えなしじゃないけど……考えることが、人とは思えないわ。」
上鳴「緑谷絡むと、ヤベェなあいつホント。」
轟「ハァ……」
爆豪「ん゛!?」
轟「八百万。お前はプーリーを出せ。倍力システムを作る。」
八百万は頷く。
轟「意識不明のやつから1人ずつ上に上げる。介添は月下と常闇を下ろす。俺、爆豪、八百万で引き上げ……」
爆豪「待てテメェ!!勝手に全部決めてんじゃねぇぞ!!」
爆豪は、轟に掴み掛かった。
八百万「あっ……ちょっと、爆豪さん…」
轟「これがベストだろうが。」
爆豪「あ゛ぁ゛!?」
轟「遊び半分でやってるんなら、何もしなくていい。」
爆豪「あ…」
轟は爆豪の手を払った。
轟「俺はこんな訓練でもめるほど暇じゃねぇんだよ。」
爆豪は振り払われた手をふるふると震えさせていた。
爆豪「だ…誰が……遊び半分だって……?」
『二人とも!いい加減にして!』
轟爆豪「!!」
2人が睨み合った時、なつが叫んだ。
八百万「お二人ともみっともない。それに我々には、まず初めにやるべき事があります。」
なつは白眼を発動し、八百万と共に谷底を除く。
八百万「皆さん安心してください。今すぐ向かいます!」
『ヤオモモ、お茶子ちゃんは気を失い、飯田君と出久君は足を追っているわ。』
谷底では、緑谷は伸ばした右足を摩りながら左手を振り、飯田は元気よく両手を振っている。
緑谷「やっと来てくれた、助かった。」(棒読み)
飯田「早くしてくれ!麗日君が…麗日君が……!!」(超必死)
麗日「ふふっ」
横たわっている麗日はクスクス笑っていた。
『状況把握、それから要救助者への接触。これが第一だよね?』
爆豪「うっ……」
八百万「絶望的状況でパニックを起こす方も、少なくないと聞きます。そんな方々を安心させる事が迅速な救助につながるのです。」
爆豪「チッ」
八百万「こんな訓練?真剣に取り組まずに、何が訓練ですか!」
轟「!!」
切島「すげぇ……月下も八百万も、立派だな。」
峰田「ああ……」
峰田はしゃがんだ。
峰田「ご立派!!」
八百万となつのケツを見て、涎を垂らす峰田。
切島「クズかよ!」
爆豪「クソ雑魚!後で殺す!!」
『かっちゃん!真面目にして!』
爆豪「チッ……」
そうこうするうちに、二つのプーリーと轟の氷を支えに、なつと常闇は降りていった。
八百万「常闇さん!なつさん!別のロープで担架を下ますから、ゆっくりで良いですわ!」
常闇「ああ。」
『了解!』
緑谷「やぁ、なつちゃん、常闇君。」
常闇「待たせたな。」
飯田は泣きながら麗日に近寄る。
飯田「麗日君!もう大丈夫だ!!」
麗日「フッフフッフフッ…」
飯田「助かるぞ!俺たちみんな、助かるんだ!」
麗日は口に手を押さえて必死に笑いを堪えていた。
『先に、意識不明のお茶子ちゃん。』
なつは細胞活性化を使い、麗日に当てた。
『まぁ、実際には怪我してないから、分かんないけど、応急処置ならこのくらいの時間で終わるよ。次、飯田君と緑谷君を治癒(仮)するね?』
常闇「よし、では引き上げるぞ。」
緑谷「了解!……っと、ダメだ。僕らは足が動かないから、手伝えないんだった。」
飯田「頭を打った人を、1人で抱えるのは危なくないですか!?月下君は、俺たちの治療よりも、常闇君をサポートした方が……」
常闇「フッ。案ずるな。」
そういうと、常闇は黒影を発動させた。
常闇「俺は、常に2人だ。」
緑谷麗日飯田「あっ」
常闇「(これくらいの闇であれば、大丈夫だな。)ダークシャドウ。麗日を担架へ。」
黒影「……るせぇな」
常闇「早くしろ」
黒影「チッ。やりゃあいいんだろ?やりゃあ…」
常闇と黒影は、麗日を担架へのせた。
常闇「担架を支えたまま上昇だ。ぶつけるなよ。」
黒影「…ったくよぉ……」
常闇は谷底から上がっていく担架を見上げていた。
緑谷「凄い個性だね、ダークシャドウ。」
常闇「やつの真価はこのような雑務ではなく、攻守の範囲と機微にある。」
緑谷「いやぁ……これが真価だと思うなぁ……」
常闇「ん?」
緑谷「どこでも助けられる。超カッコいいし!」
緑谷がキラキラとした目でダークシャドウを見ていると、常闇は一瞬驚いた顔をしたが、「ああ…」とつぶやいた。
常闇「フッ…妙な男よ。」
こうして、麗日は無事谷の上まで運ばれた。
八百万「確保!」
飯田「ありがとう!!ヒーーーーローーーー!!!!」
谷底から飯田が叫ぶ。
八百万「ん?…麗日さん?何を笑っていますの?」
麗日「ププッ……だって飯田君……ブフッ……真面目やでさ、耐えれやんかった」
八百万「飯田さんの姿勢は素晴らしいですわ?笑うことではありません。」
お茶子「ごめん、分かるけど…でも……ブフッ!!」
麗日はまた笑った。
轟「じゃあ、次。下ろすぞ。」
爆豪「黙れ。指図すんな。」
13号「個性を上手く作用させ合い人助けをする。1組目にしてはとても効率の良い模範的な仕事です!これこそ、超人社会のあるべき姿だ!」
瀬呂「1人、ただ引っ張るだけの人居ますよ。」
瀬呂はニヤニヤと言う。
爆豪「ガヤがうっせぇんだよ!黙れよ!」
13号「自身の個性が貢献できないと判断した場合、それは正しい。」
瀬呂「え?」
13号「適材適所!最近のプロは、それが出来ない人が多いんです。“自分が、自分が”ばかりで、かえって状況を悪くしてしまう例も多発しています。
そこをよく理解して、フォローに回ることを覚えれば彼も……きっとステキなヒーローになると思いますよ!」
瀬呂「いやぁ……ステキにはならんでしょうな。」
瀬呂は顎に手をやり、しみじみと言った。
爆豪「(後で殺す………あのしょうゆ顔!!!)」
その後、なつ達は残りの二人も救助した。
─────
相澤「んじゃ、次の組でラストだ。」
麗日はなつの足に支え板をやり、紐で括りつける。
麗日「なつちゃん、ちょっと怖いかもしれないけど、なるべく大勢崩さないでね?」
『うん。』
頷くと、麗日はなつの肩を叩き、浮かせた。
尾白「来るぞ、緑谷。」
緑谷「任せて」
そうすると、なつは浮いてきた。
尾白「麗日!いいぞ!」
麗日「解除」
解除されたなつは、緑谷に横抱きにキャッチされた。
緑谷「うっ…保護!」
『出久くん、早く下ろして。』
緑谷「ん?」
『何だかとっても恥ずかしいわ。』
なつは頬を赤く染めていた。
緑谷「ああ!!」
『あと私足を骨折しているの。この体制はダメだと思うな。』
緑谷「ああっ!!」
見学している爆豪が、怒りの声をあげていたがなつはそれをスルーしていた。
─────
尾白「要救助者、全員保護しました。」
13号「はい終了です!」
砂藤「ロープやら何やらと要救助者を浮かせてキャッチが…」
青山「ズ・ル・い」
砂藤「いや別に、ズルくねぇだろ。」
13号「皆さん大変素晴らしい成果でした。1回目にしては!救助とは、時間との戦いでもあります。まだまだ改善の余地が皆さんにはありました。
すなわち、まだまだ伸びしろがあるという事!」
上鳴「何かあっけねぇや。」
相澤「気を抜くな!」
「「「んっ」」」
相澤「まだ授業は続くぞ」
相澤の言葉に気を引き締め治すと、皆は倒壊ゾーンへと足を運んだ。
13号「………で、次はこちら!倒壊ゾーンです。救助訓練の1回目ということで、今回はいろんな状況を経験してもらいます。
この倒壊ゾーンでの訓練想定は、震災直後の都市部。被災者の数・位置は何も分からない状態で、なるべく多くを助ける訓練です。
8分の制限時間を設定し、これまた4人組での救助活動を行います。
残りの16名は、おのおの好きな場所に隠れて救助を待つこと。ただし、そのうち8名は声を出せない状態と仮定します。
その8名は、私が指定します。」
芦戸「あっ!!それってかくれんぼ!かくれんぼじゃん!!」
13号「簡潔にいうと近いですね。では、1回目の4人組は…………こちら!」
爆豪、峰田、麗日、緑谷が指名され、爆豪が怒りの表情でおり、緑谷はそれをびびって見ている。
爆豪「なんでつくづくデクとやんなきゃならねえんだよ!」
緑谷「うわぁぁっ」
『しょうがないよ〜。番外編なんだもん。』
爆豪「さっきから何だ!それは!!」
切島「月下やめろって、そういうのしらけるから。」
切島が止めている中、峰田は蛙吹と芦戸のケツを眺めていた。
峰田「被害者を運ぶにあたって……胸および臀部にやむおえず触れてしまった場合……それは何か罪に当たるのか否か………」
緑谷「君に限ってアウトだよ。峰田君……」
緑谷はとても冷たく言い放った。
その後、なつ達要救助者側の生徒達は、散り散りに隠れる。
13号「要救助者側が隠れて2分。それでは、捜索訓練を始めます。震災直後、何が起きてもおかしくないという事を忘れずに。
では、出動!」
なつは声を出せない8人のうちの1人。
崩れそうな瓦礫と瓦礫の下に埋もれている部屋に隠れていた。
BOOOOM!!!
爆豪「オイ!居るから出て来いや!」
『爆豪君!何でここ分かったの!?結構いい隠れ場所だと思ったのに〜…』
爆豪「ウッセー!お前の隠れそうな場所くらいお見通しなんだよ!つーかはよ出ろ!」
『あー、ダメだよ。今私、足怪我してる設定だから。自力では出られない。』
なつが言うと、爆豪は舌打ちをし、すぐに瓦礫をどかせると、降り立ちなつを横抱きにした。
爆豪「あとは他のやつ呼んで自力で戻れ!」
『ダメダメ。』
爆豪「ああ!?」
『私喋れない設定だよ?救助呼べないよ。』
爆豪はイライラした顔をしながらも、麗日達のいる所へ運んでくれた。
爆豪「おい!丸顔!」
麗日「あっ!なつちゃんやん!」
爆豪「こいつを何とかしろ!」
口調とは裏腹に、なつを優しく地面に下ろすと爆豪は爆破で飛んでいった。
麗日「爆豪くん、なつちゃんにはすごく優しいよねぇ!」
『そう?爆豪君は、あーみえても優しい人だよ?」
麗日「それはなつちゃんやからじゃ…」
麗日が車と瓦礫を個性で浮かせながら言うと、そこには耳郎がいた。
麗日「響香ちゃん発見!」
耳郎「はぁ…絶対見つからないと思ったんだけどなぁ。」
『意外とすぐ見つかっちゃうよねぇ』
麗日がニィと笑うと、そこに飯田が走ってきた。
飯田「麗日君!月下君!耳郎君!」
お茶子「あっ」
耳郎「あれ?要救助側のはずじゃ……」
飯田「逃げろ!」
麗日耳郎「うわっ」
三人は猛ダッシュで走る飯田に抱えられた。
それと同時に爆風に飛ばされる。
麗日「テテテテ……何?」
飯田「ヴィランだ」
「「え!?」」
麗日が腰を起こすと、煙の中から男があらわれた。
男は轟を抱えている。
麗日「ハッ…なんでここに?」
耳郎「隠れてたって事?」
麗日「!!轟君!」
『轟君を放しなさい!!』
耳郎「クラスで一番強いのが……」
飯田「だから早く!君たちは先生の元へ!」
麗日「でも……」
そこに緑谷、峰田、瀬呂、常闇、切島、八百万、上鳴も到着する。
緑谷「ヴィラン!?」
峰田「ウソだろ!?」
八百万「そんな……」
切島「マジかよ!?」
尾白は一足先に相澤と13号の元へ走っていた。
尾白「先生!ヴィランの残党が……!!」
相澤「何てこった…俺たちはまだケガで戦える体じゃない。」
尾白「では…!!」
13号「では…では……逃げてください!正面出口まで早く!」
13号は、正面出口を指差した。
「逃がしゃしないさ!全員まとめて…死に晒せぇ!!」
男が片足を振り下ろすと、その衝撃で周りの建物が一気に崩れ落ちる。
一瞬にして、男の周りは更地と化した。
峰田「!!何じゃこりゃああああ!!!」
上鳴「どんだけだよ!」
切島「こんな奴がずっと潜んでたのか!」
「よーし」
「「「んっ」」」
「周りは壁になったな。一人たりとも逃さんぞ」
13号「あぁ…ウソでしょ…みんな早く逃げて!」
そこに爆轟が飛んできて、男を爆破で殴った。
不意打ちにも関わらず、男はそれを見切り、はらう。
爆豪「やああああっ!!
逃げてえやつは、勝手に逃げろ!コイツは俺が潰してやる!」
「完全に見切られておいて、よく言えたもんだ!」
爆豪「オラアアアッ…」
爆豪はそれでも男に攻撃を仕掛ける。
峰田「バカかよ…なんで力量の差を考えねぇんだ!どう見ても格が違えって分かんだろ!」
緑谷「(違う……気性はどうであれ、かっちゃんは考えない人じゃない!かっちゃんなりにやれることを……)」
「痛いだろうがぁ!」
飯田「危ない!」
『爆豪君!!』
男が左手で爆豪を殴ろうとすると、爆豪は爆破で素早く飛んでそれをかわし、一回転するとまた攻撃をした。
後ろからの大爆発。爆破の勢いのまま、爆豪は飯田となつの元へと行った。
爆豪「オイ!人の心配するほど強えんか、てめえは。ああ!?」
飯田「あっ…」
爆豪「棒立ちしてんなら、とっととその辺のやつら逃がしとけよ。雑魚が!」
『爆豪君!サポートするよ!』
爆豪「バカか!チビは治癒だろうが!その辺の奴らと逃げろ!」
飯田「あっ……なんで君はそう、憎まれ口しかたたけないんだ!」
二人が口喧嘩をしかけると、切島が壁の上から現れた。
切島「おいおい爆豪!その辺の奴らってのはねぇんじゃねえのか?」
八百万「1年A組20人。」
お茶子「一応全員、ヒーロー志望なんだけど!」
峰田「ああっ…」
緑谷「みんな!」
「ほう……ずいぶん勇ましいな…しかし……ふんっ!」
男は拳を振り上げ、風圧だけで瓦礫を撒く。
それを青山のネビルレーザーや、切島の硬化、砂藤のパンチで粉々にちらし、耳郎の音波で動きを止めると瀬呂テープで縛り、八百万の大砲から飛ばされた網で動きを完全に止めた。
八百万「今ですわ!」
飯田「いくぞA組!」
皆が男に走って行くも、男は力で拘束を破り、風圧で飛ばす。
「まさか全員で挑んでくるとはな…予想外だが、その程度じゃこの俺は…」
BOM!!
後ろからの爆破も簡単に避けられる。
体制を整え直し、次は右蹴りで行くも、男に止められる。爆豪はひたすらに攻撃をしていた。
緑谷「かっちゃん……ハッ!飯田君、峰田君、麗日さん、蛙す…梅雨ちゃん!僕に考えがある!」
「ふぅ………流石に疲れてきたな…そろそろ締めるか…」
爆豪「へへっ、笑わせんな!まだまだこっからよ!」
爆豪が走り出すと同時に、緑谷も走り出した。
緑谷「今だ!」
麗日「行くよ!」
麗日は緑谷とハイタッチをし、浮かせると、蛙吹の下で勢いよく男の元へ飛ばした。
そして、爆豪の攻撃で煙が立った時、緑谷は峰田の玉を轟の背中につけ、救出した。
緑谷「ぐっ」
安全な場所に行くと、緑谷は轟とくっついている手袋を外し、攻撃をしようと指を弾いた。
それを男は止める。
緑谷「だっダメか……」
爆豪「雑魚は引っ込んでろ!野郎は…おれがぶっ殺すんだよ!」
爆豪は両手に力を貯め、近距離で爆発を起こし、男を飛ばす。飛ばされた壁の方には、峰田の玉がたくさんあり、それにくっついた。
峰田「ざまぁ!トリモチ完璧だべ!これでもう動けねぇ!」
飯田「ああ!軌道上からの避難誘導もバッチリ!計画通りだ!緑谷君!」
峰田「よかった…」
麗日「デク君やったね!」
蛙吹「お見事よ」
緑谷「ありがとう。みんなのおかげだよ!それに…(僕の作戦を瞬時に理解し、最大級の爆発でヴィランを吹き飛ばした。やっぱり君はすごい人だ……)」
緑谷は歩いて行く爆豪の背中をみた。
「う…動けん…」
爆豪「とどめだ!クソヴィラン!」
爆豪は右手を挙げる。
「ま…まて私…私…………
…………私が来てた!!」
ポンっ!と音を立てて仮面を取るオールマイト。
爆豪緑谷「オールマイト!!?」
オールマイト「ナーッハハハハッハッハッ!実はちょっとサプライズ的にヴィランが出た際の救助訓練をと思ってね!」
相澤と13号は呆れてため息をついている。
皆はオールマイトの周りに集まった。
オールマイト「ほら、前にあんな事起きたばっかだし…いや、しあしみんな思いの外テキパキしててさすが雄…………………
…………………………え……」
皆はかなり怒った顔でオールマイトを見ている。
オールマイト「ハハハッ…何か………すいませんでした……」
「「「「「やりすぎなんだよ!!オールマイト!!!」」」」」
皆はオールマイトに殴りかかった。
13号「先輩の言うとおりでしたね。」
相澤「やっぱ向いてないな、あの人。」
13号「しかし、全員立ち向かって行くとは驚きました。」
相澤「ああ。」
相澤は、瀬呂・切島・上鳴に蹴られているオールマイトや、生徒達を見た。
切島「冗談にも程があるっての!!」
上鳴「タチ悪すぎだって!」
緑谷「あっ、轟君」
『轟君も酷いよ!』
爆豪「ああ!?てめぇも、このクソサプライズ共犯か!?」
轟「んっ…悪かったな……」
芦戸「ひどいよ!オールマイト!!」
オールマイト「ごめんて……本気じゃなかったんだよ……」
飯田「しかし緑谷君は指を負傷しております!これは学校としては非常にまずい事になるのでは!?」
麗日「もうダメですからね!オールマイト!!ねぇデク君?」
麗日と飯田が緑谷を振り向くと、緑谷は安堵して腰が抜けていた。
緑谷「いやぁ…でも、サプライズでよかった。」
オールマイト「緑谷少年…」
緑谷の優しい言葉にオールマイトが涙していると、また皆から睨みを聞かされた。
飯田麗日「んんっ」
上鳴「“緑谷少年………”じゃねぇんだよ!」
オールマイト「あっ、サーセン」
オールマイトはその後、トリモチに放置されていったとさ。
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