Main story I
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オールマイトは自分のネクタイを引きちぎった。
オールマイト「もう大丈夫。私が来た!」
峰田「オールマイトォォォオオオ!」
蛙吹「ケロ…」
緑谷「オール…マイト…!」
『笑って…………ない…』
死柄木や、他のヴィランはオールマイトを見て嬉しそうにした。
死柄木「待ったよヒーロー…社会なゴミめ。」
「あれが…オールマイト!!生で見るの初めてだぜ…!!!迫力すげぇ」
「馬鹿野郎!尻込みすんなよ!あれを殺って俺ら…グワァっ!」
オールマイトは一瞬で敵を散らし、顔も腕もボロボロの相澤を抱えた。そして次の瞬間にはなつたち四人も死柄木から離されている。
峰田「え…え?あれっ…」
オールマイト「みんな、入り口へ!相澤君を頼んだ。意識がない。早く!」
峰田「は、はい」
蛙吹「ケロッ」
『待って!私が』
オールマイト「月下少女。ありがとう。だが、敵を前にするのは危険すぎる!身を隠してから頼むよ」
『はいっ』
なつは白眼で相澤の怪我の度合いを見た。
…両腕粉砕骨折、顔面骨折…脳の損傷はない…眼窩底骨が粉々だわ…早く治療しなくちゃ…
死柄木は、ボソボソと嘆いている。
緑谷「オールマイトだめです!あの脳ミソヴィラン、ワンっ僕の腕が折れないくらいの力だけど、ビクともしなかった!きっとあいつ…」
オールマイト「緑谷少年!大丈夫!」
オールマイトはピースをして笑顔で言った。
緑谷と峰田が相澤を抱えて歩いていく。
なつはヴィランに見えないように、相澤の治癒を始めた。
峰田「月下!何してんだよ!身を隠してからって言ったただろ!?」
『後からじゃ間に合わないかもしれないじゃない!応急処置しないと!』
まずは、顔面の骨折治療。そして表面の傷の治癒を済ませる。
…問題は眼窩底骨折…粉々過ぎて私には処置ができない…
『ごめんなさい…』
峰田「へ?何で謝ってんだよぉ!」
蛙吹「なつちゃん、どうしたの…?」
二人はとても心配した表情をしている。
なつは泣きそうになるのを我慢し、「大丈夫、なんでもない。」と答えた。
オールマイト「マジで全っ然、効いてないな」
オールマイトは脳無の腹にパンチを喰らわす。
顔面を殴ってもどこを殴っても効かず、死柄木はニヤリと笑った。
死柄木「効かないのは“ショック吸収”だからさ。脳無にダメージを与えたいなら、ゆうっくりと
肉をえぐり取るとかが効果的だね。それをさせてくれるかは別として」
オールマイト「わざわざサンキュー!そういうことなら!………やりやすい!!!」
ドカーン!!!
あたりは土煙にみまわれた。
峰田「何でバックドロップが爆発みてぇになるんだろうな…!!!やっぱダンチだぜオールマイト!」
蛙吹「授業はカンペ見ながらの新米さんなのに」
『!!』
………オールマイト……胃袋がない…呼吸器もかなりやられている……………何で………こんなの…勝てるの?…………オールマイトに勝てる算段って………まさか………弱ってるの………?
峰田「やれええ!!金的を狙ええー!!」
蛙吹「私たちの考えすぎだったかしら…すごいわ…」
緑谷「………」
出久くんのこの不安そうな顔…もしかして……
『出久君………何か……知ってるの……?』
緑谷「えっ…あ………」
オールマイト「っ!!そういう感じか…」
オールマイトの声がし、そちらを見ると、脳無はワープゲートでヘッドロックを防げており、オールマイトの腹を掴んだ。
死柄木「コンクリに深くつき立てて動きを封じる気だったか?それじゃ封じれないぜ?脳無はおまえ並みのパワーになってるんだからいいね黒霧。期せずしてチャンス到来だ」
脳無はオールマイトの左脇腹に爪を立てて食い込ませる。
『ダメ!オールマイト!!』
…そこは…きっと彼の弱点……!!
オールマイト「くっ…君ら、初犯でこれは…覚悟しろよ…?」
オールマイトは腹に刺さっている脳無の指を抜こうと両手に力をこめていた。
死柄木「黒霧。」
黒霧「私の中に血や臓物が溢れるので嫌なのですが…あなた程の者ならば喜んで受け入れる。目にも止まらぬ速度のあなたを、拘束するのが脳無の役目。そしてあなたの身体が半端に留まった状態でゲートを閉じ、引きちぎるのが私の役目。」
オールマイト「くっ!」
緑谷「蛙吹さん。」
蛙吹「何?緑谷ちゃん」
緑谷「相澤先生担ぐの変わって。」
蛙吹「ケロッ?うん…けど、何で…」
緑谷は蛙吹と変わるとオールマイトの元に走って行った。
峰田「緑谷!……あれっ、月下は!?」
蛙吹「!!あそこよ…!!」
緑谷「オールマイトォォォオオオ!」
『オールマイト!!』
オールマイト「!!」
なつと緑谷がオールマイトにジャンプした瞬間、黒霧が前に現れワープを広げた。
黒霧「浅はか…」
………だめっ…呑まれる………
BOOOOOM!!!
二人が黒霧に飲まれた途端、爆豪が爆破を起こし、黒霧の実態を掴んだ。
爆豪「どけ!邪魔だぁ!!」
『かっ……ちゃん…!!』
そして、氷が現れ脳無が凍っていく。
轟「てめェらがオールマイト殺しを実行する役とだけ聞いた。」
オールマイト「(氷結!轟少年か!私が凍らないギリギリの範囲を調節して…!お陰で手が緩んだ!)」
オールマイトは脳無から脱出した。
緑谷「!!オールマイト…」
切島「うらぁ!」
切島は、死柄木に攻撃するも避けられる。
切島「あれっ…クソ!良いとこねぇ!」
爆豪「スカしてんじゃねえぞ!モヤモブが!!」
なつは爆豪の姿を目にし、先程まで耐えてれていた涙が溢れている。
爆豪「無事なら泣くな!ぶっ殺すぞ!」
『うっ、うん!……ありがとう!』
なつはゴシゴシと涙を拭い、微笑んだ。
轟「平和の象徴はてめェら如きに殺れねぇよ」
緑谷「かっちゃん…皆…!」
緑谷は涙を拭い、死柄木を見た。
死柄木「黒霧は…出入口を押さえられた…こりゃあ…ピンチだなぁ…」
爆豪「へっ!このウッカリヤローめ!やっぱ思った通りだ!モヤ状のワープゲートになれる箇所は限られてる!そのモヤゲートで実体部分を覆ってたんだ。そうだろ!?…あん時…全身モヤの物理無効人生なら”危ない“っつー発想は出ねえもんなあ!!」
黒霧「ぬぅっ!」
黒霧が動こうとすると爆豪は小さな爆破を2回させた。
爆豪「っと動くな!!怪しい動きをしたと俺が判断したらすぐ爆破する!」
切島「ヒーローらしからぬ言動…」
悪役らしい言葉とニヒル顔な爆豪に、切島は苦笑いしていた。
死柄木「攻略された上に全員ほぼ無傷…すごいなぁ最近の子どもは...恥ずかしくなってくるぜ敵連合…!脳無。」
脳無は身体を割って、自力でワープゲートから脱出した。
緑谷「身体が割れてるのに…動いてる!?」
オールマイト「皆下がれ!なんだ!?ショック吸収の個性じゃないのか!?」
死柄木「別にそれだけとは言ってないだろう。
これは“超再生、だな」
オールマイト「!!」
死柄木「脳無はおまえの100%にも耐えられるよう改造された"超高性能サンドバッグ人間"さ…まずは出入り口の奪還だ。」
「「!!」
死柄木「行け。脳無。」
オールマイト「(速い!)」
皆、脳無に全く反応出来ず、白眼を使い筋肉の動きを見ていたなつとオールマイトだけが反応出来た。
『かっちゃん!』
爆豪「は…」
爆豪を庇おうと行ったなつと爆豪は次の瞬間緑谷達と同じ所にいる。
緑谷「かっちゃん!なつちゃん!!」
『………』
爆豪「!!」
緑谷「かっちゃん!?なつちゃん!?避っ…避けたの!?すごい!」
爆豪「違ェよ。黙れカス。(何も…見えなかった…)」
『一体何が…』
爆豪「………」
切島「えっ、じゃあどうやって…!」
轟「!ならアレは…」
飛ばされた後を皆が見ると、オールマイトがガードしながら咳き込んでいた。
緑谷「オールマイト!」
死柄木「子供を庇った…」
オールマイト「加減を知らんのか」
死柄木「仲間を助ける為さ。仕方ないだろ?さっきだってホラそこの…あー、地味な奴。」
緑谷「!」
死柄木「アイツがオレに思いっきり殴りかかろうとしたぜ?他がために振るう暴力は美談になるんだ。そうだろ?ヒーロー」
オールマイト「…!」
死柄木「俺はなオールマイト!怒ってるんだ!同じ暴力がヒーローと敵でカテゴライズされ、善し悪しが決まるこの世の中に!何が平和の象徴!!
所詮抑圧の為の暴力装置だおまえは!暴力は暴力しか生まないのだと、おまえを殺すことで世に知らしめるのさ!」
『………』
オールマイト「めちゃくちゃだな…そういう思想犯の眼は静かに燃ゆるもの。自分が楽しみたいだけだろ。嘘吐きめ」
死柄木「バレるの早…」
死柄木は、ニヤリと笑った。
轟「フッ…3対6だ」
緑谷「っ!モヤの弱点はかっちゃんが暴いた!」
切島「とんでもねェ奴らだが、俺らでオールマイトのサポートすりゃ撃退できる!」
『私も、白眼を使えば…ちゃんと動きが読める…!サポートならできる!』
オールマイト「ダメだ!!」
「「「「!!!!」」」」
オールマイト「逃げなさい!」
轟「……さっきのは俺がサポート入らなけりゃ、やばかったでしょう」
『それに、先生…っ』
……身体が弱って…
言いかけたなつは、オールマイトの人差し指を自分の口に当てるのを見て黙った。
オールマイト「それはそれだ轟少年!!なつ少女も!!ありがとな!!しかし大丈夫!!プロの本気を見ていなさい!」
緑谷「オールマイト血が…それに時間だって…」
オールマイトは小さく親指を立てた。
緑谷「(オールマイト…)」
『……』
死柄木「脳無、黒霧、殺れ。俺は子供をあしらう。」
オールマイト「(確かに時間はもう一分とない…力の衰えは思ったよりも早い…!)」
死柄木「さぁ、クリアして帰ろう。」
オールマイト「(しかし、やらねばなるまい!)」
死柄木弔は生徒5人に走っていく。
切島「おいやっぱやるっきゃねって!」
オールマイト「(なぜなら私は…平和の象徴なのだから!!)」
死柄木「!!」
オールマイトと脳無は拳同士でぶつかり、その風圧で死柄木は飛んでいった。
死柄木「おいおい、ショック吸収って…さっき自分で言ってたじゃんかぁ」
オールマイト「そうだなぁ!」
それでも何度も真正面から殴り合いがおこり、風が起こった。皆は飛ばされぬように、脚に力を入れた。
緑谷「ま…真正面からの殴り合い…!」
『何て風圧…!」
切島「スゲェ!」
爆豪も轟も言葉には出さないが驚いている。
黒霧「ち…近づけん…」
オールマイト「君の個性がショック無効ではなく吸収ならば!限度があるんじゃないかぁ!?私対策!私の100%を耐えるなら!更に上からねじ伏せよう!」
血を吐きながら、オールマイトは何度も殴る。
緑谷「(血を吐きながら全力で…やたらに打ち込んでるんじゃない…一発、一発が全部…100%以上の…)」
オールマイト「ヒーローとは…常にピンチをぶち壊していくもの!んー!うわぁぁ!」
オールマイトは飛ばされて行った脳無の腕を掴み地面に叩き落とすと、その前にたった。
オールマイト「ヴィランよ…こんな言葉を知ってるか!更に向こうへ………プルス…ウルトラー!」
脳無は飛んでいき、ライトにぶつかり天井は破れ、脳無は空高く飛んでいった。
切島「コミックかよ…ショック吸収をないことにしちまった…究極の脳筋だぜ…」
爆豪「デタラメな力だ…再生もまにあわねぇ程のラッシュってことか…」
轟「(これがトップ…)」
爆豪「(プロの…世界か…)」
『(身体はボロボロなのに……)」
緑谷「オールマイト…」
土煙からオールマイトは現れる。
オールマイト「やはり衰えた…全盛期なら、5発も打てば充分だったろうに…300発以上も打ってしまった…(そして…時間切れだ…)さてとヴィラン…お互い、早めに決着をつけたいね…」
死柄木「チートが…」