Main story I
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メシ処
昼。なつは八百万、耳郎とご飯を食べていた。
耳郎「そういえば、なつ、今日は爆豪と全く話してないね。…ってか、二人とも避けあってるよね?喧嘩でもしたの?」
八百万「…耳郎さん、あまり根掘り葉掘り聞くのはよくないですわ。なつさんだって、言いたくないことくらいありましてよ。」
『…ううん、ありがとう八百万さん…心配して聞いてくれたんだよね?』
“興味本位”ではなく“心配”という表情が二人にはある。
心が暖かくなる。さすがヒーロー科…ほっとけないんだろうなぁ…なつは口を開いた。
『喧嘩してるって訳じゃないよ…』
ただ、昨日声がかけれなかったことを機に、今まで爆豪に甘えて頼りすぎてたから…爆豪離れする為に一人でこっそり登校した所、結局助けられてしまい、余計に話しづらくなり今に至る…
そう説明すると、耳郎はハテナを浮かべていた。
耳郎「別に今まで通りでも良くない?」
『良くないの…!今まで通りだと…ダメなの…』
耳郎「なつ、あんた…」
『うん…立派なヒーローになって、隣を歩けるまで…この感情は、しまっておくんだ…』
耳郎「まぁ、なつがそう言うならあまり詮索はしないけど、話はいつでも聞くから。」
『ありがとう』
なつがそう言ってハニカムと、八百万は目をキラキラさせて口を抑えていた。
八百万「も、もしかしてこれが恋バナですの!?」
耳郎「え…どうしたのヤオモモ…」
八百万「ヤオモモ!?」
耳郎「え、だって八百万って長いじゃん。」
『確かに。ヤオモモほわほわしてて可愛いし、このあだ名ぴったりかも。』
八百万「是非!そう呼んでくださいまし!」
落ち込みモードだったが、八百万のホワホワしているのを見て、場は和んだ。その時
ジリリリリ!!!
耳郎「警報!?」
[セキュリティIIIが突破されました。生徒の皆さんはすみやかに屋外へ避難して下さい]
3年生「なに!?」
八百万「すみません、セキュリティIIIってなんですか?」
3年生「校舎内に誰かが侵入して来たって事だよ」
八百万「えっ!?」
3年生「3年間でこんなの初めてだ…!君らも早く!」
メシ処の出入り口は人で溢れていた。
「押すなってー!」
「ちょっと待って倒れる!」
三人もすぐに立ちあがったが、なつは波に流されて二人から離れてしまった。
『痛っ!』
なつが思いっきり人から足を踏まれた時、違う方面からぐいっと腕を引かれ、目の前には人がおり、至近距離で庇われていた。
…この匂い…
『爆豪…君………?』
爆豪「フラフラしてんじゃねェ!動いたら殺す!」
『う、うん…ありがとう…』
爆豪に包まれているおかげで、なつは一切衝撃が来ないが爆豪は全ての衝撃を耐えている。
……気持ちをしまうって思ってるのに………どうして……いつも助けてくれるの……
爆豪「嫌だろうが、我慢しろ」
『!!』
泣きそうなのを耐えていると、ボソッと低い声が耳に届いた。
……嫌じゃないんだよ…嫌じゃない…けど、私がダメなんだ……
なつはそう思ったが口にできず、首を縦に振った。
暫くじっとしていると、飯田は個性を出し、回転しながら扉にぶつかった。
出口の上に足を乗せ、パイプを掴む。
飯田「(短く、端的に…それでいて、大胆に!)皆さん…大丈ー夫!!ただのマスコミです!なにもパニックになることはありません!大丈ー夫!!ここは雄選!最高峰の人間に相応しい行動をとりましょう!」
「なんだマスコミかよ」
皆は安心し、バラバラと元の席へ座っていく生徒達。
爆豪はなつの顔を一切見ず、席へ戻り激辛麻婆を食べた。
耳郎「なつ!大丈夫だった!?」
『あっ、うん…響香ちゃんとヤオモモは大丈夫だった?』
八百万「ええ。さぁ、私たちも食事を再開しましょう。」
爆豪がなつから離れた時、八百万と耳郎と目が合っていた。なのに、何も言ってこない。
二人は優しいなぁと思い、なつはまた笑顔になった。
─────
午後。教室
他の委員も決める為、皆は席についていた。
八百万「ホラ委員長、始めて。」
緑谷「でっ、では、他の委員決めを執り行って参ります!....けどその前にいいですか!」
八百万「え?」
緑谷「委員長はやっぱり飯田天哉くんが良いと思います!あんな風にかっこよく人をまとめれるんだ…僕は…飯田くんがやるのが正しいと思うよ」
切島「俺はそれでもいいぜ、緑谷もそう言ってるし。確かに飯田、食堂で超活躍してたしな!」
“活躍”その言葉に、なつは爆豪に助けられた時の香りを思い、パッとみると爆豪と目が会い、すぐに逸らされてしまった。
上鳴「ああ、それに、なんか非常口の標識みてえになってたよな」
相澤「時間がもったいない。何でも良いから早く進めろ…」
飯田「…委員長の指名ならば仕方あるまい!以後はこの飯田天哉が委員長の責務を全力で果たす事を誓います!」
切島「任せたぜ非常口!」
上鳴「非常口飯田!しっかりやれよー!」
八百万「私の立場は…」
こうして飯田が仕切る事となり、他のクラス委員は決まった。