Main story Ⅲ
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
相澤「昨日話したと思うが、ヒーロー科1年A組は仮免許取得を当面の目標にする。」
「「「はい!」」」
生徒達は、プロヒーローの夢が実現に見えてきて気を引き締めた。
相澤「ヒーロー免許ってのは、人命に直接関わる責任重大な資格だ。当然、取得のための試験はとても厳しい。仮免といえど、その合格率は例年5割を切る。」
峰田「仮免でそんなきついのかよ…」
相澤「そこで今日から君らには一人最低でも二つ…」
その時、扉が開きミッドナイト・セメントス・エクトプラズムが入ってきた。
相澤「必殺技を作ってもらう。」
切島上鳴「必殺技!!!!?」
芦戸上鳴「学校っぽくてそれでいて…」
切島瀬呂「ヒーローっぽいの来たァ!!!」
テンションを上げた生徒達も、すぐに静まり教壇に並んでいる先生達をみる。
エクトプラズム「必殺。これ即ち、必勝の型・技の事なり。」
セメントス「その身に染み付かせた技・型は他の追随を許さない。戦闘とは、いかに自分の得意を押し付けるか。」
ミッドナイト「技は己を象徴する。きょうび必殺技を持たないプロヒーローなど、絶滅危惧種よ。」
相澤「詳しい話は実演を交え、合理的に行いたい。コスチュームに着替え、体育館γに集合だ。」
─────
コスチュームに着替え、体育館γに生徒達は集まっている。
相澤「体育館γ。通称…“トレーニングの台所ランド”略してTDL。」
芦戸麗日「え…」
『(TDLはさすがにまずくないか…)』
セメントスは個性を発動させた。
セメントス「ここは俺考案の施設。生徒一人一人に合わせた地形やものを用意できる。台所ってのは、そういう意味だよ。」
上鳴「な〜る。」
飯田「質問をお許しください!なぜ仮免許の取得に、必殺技が必要なのか、意図をお聞かせ願います!」
ピシッと手を挙げて言う飯田。
相澤「順を追って話すよ。落ち着け。
ヒーローとは、事件事故、天災、震災、あらゆるトラブルから人々を救い出すのが仕事だ。取得試験では当然その適性を見られることになる。
情報力、判断力、機動力、戦闘力…他にもコミュニケーション能力、魅力、統率力など…別の適正を毎年違う試験内容で試される。」
ミッドナイト「その中でも、戦闘力は、これからのヒーローにとって極めて重視される項目となります。備えあれば憂いなし。技の有無は合否に大きく影響する。」
セメントス「状況に左右されることなく、安定行動をとれれば、それは高い戦闘力を有していることになるんだよ。」
エクトプラズム「技は必ずしも攻撃である必要は無い。例えば飯田くんのレジプロバースト。一時的な超速移動。それ自体が脅威であるため、必殺技と呼ぶに値する。」
飯田「あ……あれ、必殺技でいいのか……」
飯田は心なしか嬉しそうにしている。
砂藤「なるほど、自分の中に“コレさえやれば有利。勝てる”って型を作ろうって話か。」
ミッドナイト「そのとおり。先日大活躍したシンリンカムイのウルシ鎖牢なんか、模範的な必殺技よ。相手が何かする前に縛っちゃう。」
相澤「中断されてしまったが、林間合宿での個性を伸ばす訓練は、必殺技を作り上げるためのプロセスだった。つまりこれから後期始業まで、残り、10日余りの夏休みは、個性を伸ばしつつ必殺技を編み出す。圧縮訓練となる。」
セメントスは素早く個性で地形を作り終えた。
相澤「なお、個性の伸びや技の性質に合わせて、コスチュームの改良も並行して考えていくように。ブルズウルトラの精神で乗り越えろ。準備はいいか?」
「「「はい!」」」
.