Main story II
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テレビでは、一人の記者が相澤へ質問をしていた。
26名もの被害者と1名の拉致は最悪と言えないのか。
爆豪の粗暴さや表彰式に至るまでの態度など、精神面の不安定さも散見されている。
そこに目をつけた上での拉致だとしたら、言葉巧みに彼を拐かし悪の道に染まってしまったらどうするのか?未来があると言い切れる根拠はどこにあるのか。
という攻撃的な内容だ。メディア嫌いの相澤を逆撫でするよう、あえてそういう聞き方をしているかのようにも見える。
だが、相澤は頭を下げた。
相澤「爆豪勝己の粗暴な行動については、教育者である私の不徳の致すところです。ただ、体育祭での一連の行動は、彼の理想の強さに起因しています。誰よりもトップヒーローを追い求め、もがいている。あれを見て隙と捉えたのなら、ヴィランは浅はかであると私は考えております。」
相澤の言葉にメディアはざわめいた。
記者「根拠になっておりませんが?感情の問題ではなく、具体策があるのかと伺っております。」
根津「我々を手をこまねいている訳ではありません。現在警察ともに調査を進めております。我が校の生徒は必ず取り戻します。」
─────
爆豪「ハッ、言ってくれるなァ。雄英も先生も。そういうこった!クソカス連合!」
かかりっぱなしのテレビを見て、爆豪はまた笑みを浮かべながら言った。
爆豪「(あんだけ大掛かりな襲撃カチ込んで成果俺1人。言質も取れてるこいつらにとって俺は利用価値のある重要人物。俺の心に取り入ろうとする以上、本気で殺しにくるこたねぇ……こいつらの方針が変わんねえうちに、2、3人ぶっ殺して脱出したる!)言っとくが俺はまだ戦闘許可解けてねえぞ!」
マグネ「自分の立場、よく分かってるわね…小賢しい子…」
荼毘「いや、バカだろ。」
トガ「刺しましょう。」
Mr.コンプレス「その気がねえなら怪獣されたフリでもしときゃ良いものを…やっちまったなぁ。」
爆豪「したくねぇもんは、嘘でもしねえんだよ俺ァ!こんな辛気くせえとこ、長居する気もねェ!」
爆豪が言うと、さっきまで黙っていた死柄木が動いた。
黒霧「いけません死柄木弔!落ち着いて!」
死柄木「手を出すなよ、お前ら。こいつは…大切な駒だ。出来れば少し耳を傾けて欲しかったな…君とは分かり合えると思ってた。」
爆豪「分かり合うだ?ねェワ。」
死柄木は、落ちた手を拾うとニヤリと笑った。
死柄木「月下なつが居たら、少しは話を聞く気になっていたか?」
爆豪「!!」
死柄木「体育祭で言っていたあの噂は、本当だったんだなぁ…」
爆豪「はっ、クソヴィランには関係ねぇ!」
死柄木「…チッ、最優先が月下なつだったとはなぁ。あーあ、間違えた。今度からは月下なつを優先に考えないとなぁ。
……………仕方ない。ヒーロー達も俺らの調査を進めていると言っていた。悠長に説得してられない……先生。力を貸せ。」
オール・フォー・ワン「フッ…良い判断だよ。死柄木弔。」
死柄木が言うと、テレビ画面から声を聞こえた。
爆豪「先生?テメェがボスじゃねえのかよ。しらけんなァ!」
死柄木「黒霧、コンプレス。また眠らせてしまっておけ。」
Mr.コンプレス「はぁ。ここまで人の話を聞かねえとは、逆に感心するぜ。」
爆豪「聞いて欲しけりゃ土下座して死ねェ!」
爆豪は距離をとりながらそう叫んだ。
爆豪「(最大火力でぶっ飛ばしてえが…ワープ野郎が邪魔すぎる!考えろ……どうにか隙作って後ろのドアから…)」
「どうもー、ピザーラ神野店ですー。」
こんなところに誰も来るはずがない。だが、間違いで通報されるわけにもいかない。そう思ったヴィラン達が静まったその時、壁を破壊されオールマイトが現れた。
スピナー「何だ!?」
死柄木「黒霧!ゲート!」
シンリンカムイ「先制必縛ウルシ鎖牢!」
シンリンカムイが皆のことを捕獲する。
荼毘「木?んなもん…」
グラントリノ「はやんなよ。大人しくしといたほうが身の為だぜ。」
グラントリノは荼毘を気絶させた。
オールマイト「流石若手実力派だ、シンリンカムイ!そして目にも止まらぬ古豪、グラントリノ!もう逃げられんぞ、ヴィラン連合。
なぜって?我々が来た!」
Mr.コンプレス「あの会見後に…まさかタイミング示し合わせて…」
トゥワイス「木の人、引っ張んなってば!押せよ!」
エッジショット「攻勢時ほど…守りが疎かになるものだ。ピザーラ神野店は俺たちだけじゃない。」
エッジショットが侵入し、扉を開けると機動隊が構えていた。
エッジショット「外はあのエンデヴァーを始め、手練れのヒーローと警察が包囲してる。」
オールマイト「怖かったろうに…よく耐えた。ごめんな、もう大丈夫だ。少年。」
爆豪「こ…怖くねえよ!余裕だクソォ!!」
爆豪は唇を噛み締め、泣きそうな表情をしていたが、オールマイトにそう言われてテンションを上げた。
死柄木「せっかく色々こねくり回したのに…何そっちから来てくれてんだよラスボス…(全員押さえられた…簡単には逃げられない…)チッ……仕方がない。俺たちだけじゃない?そりゃこっちもだ。黒霧!持ってこれるだけ持ってこい!!」
オールマイト「脳無だな!」
死柄木「どうした黒霧!」
黒霧「すみません死柄木弔。所定の位置にあるはずの脳無が…ない?」
死柄木「は?」
爆豪がそれをみていると、オールマイトが爆豪の肩に手を置いた。
オールマイト「やはり君はまだまだ青二才だ。死柄木。」
死柄木「あ?」
オールマイト「ヴィラン連合よ。君らは舐めすぎだ。少年の魂を。警察の弛まぬ捜査を。そして、我々の怒りを!おいたがすぎたな。ここで終わりだ。死柄木弔!」
死柄木弔「終わりだと?ふざけるな。始まったばかりだ。正義だの平和だのあやふやなもんで蓋されたこの掃き溜めをぶっ壊す。そのためにオールマイトを取り除く。仲間も集まり始めた…ふざけるな……ここからなんだよ……黒霧!」
死柄木弔が黒霧に叫ぶも何かが黒霧の体を貫き、黒霧は意識を飛ばした。
マグネ「きゃぁぁー!!やだっ、もうっ。見えなかったわ?なにっ?殺したの!?」
エッジショット「中を少々弄り気絶させた。しにはしない。忍法千枚通し。この男は最も厄介。眠っててもらう。」
グラントリノ「さっき言ったろう。大人しくしといたほうが身の為だって。引石健磁、迫圧紘、伊口秀一、渡我被身子、分倍河原仁、少ない情報と時間の中、お巡りさんが夜鍋して素性を突き止めたそうだ。分かるかね。もう逃げ場はねえってことよ。」
死柄木弔は以前黙っている。
グラントリノ「なぁ死柄木。聞きてえんだが…お前さんのボスはどこにいる?」
死柄木「(こんな…こんなあっけなく……)ふざけるな………ふざけるな……」
オールマイト「奴は今どこにいる?」
死柄木「うせろ……消えろ……」
オールマイト「死柄木!!」
死柄木「お前が、嫌いだぁあああ!!」
その時、泥が現れそこから脳無が出てきた。
シンリンカムイ「脳無!何もないとこから…なんだあれは!」
グラントリノ「エッジショット!黒霧は!?」
エッジショット「気絶してる。こいつの仕業ではないぞ!」
グラントリノ「どんどん出てくるぞ!」
オールマイト「シンリンカムイ!絶対に話すんじゃないぞ!」
オールマイトがシンリンカムイに気を取られた時、爆豪の口から泥が溢れてきた。
爆豪「うぉ……っだ、これっ…?」
オールマイト「あっ…爆豪少年!」
オールマイトが爆豪を捕まえようとするも、爆豪は泥に飲み込まれ消えていった。