Main story II
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そして時は戻り、荼毘がMr.コンプレスを待っていると、空からMr.コンプレスが勢いよく落ちてきた。
緑谷「かっちゃんと常闇君を返せ!」
トゥワイス「知ってるぜこのガキ共!誰だ?」
トガは嬉しそうに微笑んでいる。
荼毘「ミスター。避けろ。」
Mr.コンプレス「ラジャ」
荼毘「ふっ!」
トゥワイス「バカ冷たっ!」
Mr.コンプレスは自ら小さくなり、攻撃から逃れたが、緑谷と障子は炎を浴びた。
轟「緑谷、障子!あっ…」
トゥワイス「死柄木の殺せリストにあった顔だ。その地味ボロ君とお前無かったけどな!」
トゥワイスは腕からメジャーを出すも、轟の氷結でそれを避けた。
轟「くっ…」
トゥワイス「熱っ!」
緑谷にはトガの注射器のようなものが飛んでくる。
トガ「トガです出久君。フフッ」
緑谷「うわっ」
トガ「さっきも思ったんですけど、もっと血が出た方がもっとカッコいいよ出久君!」
障子「緑谷!」
トガが緑谷に攻撃しようとしたところ、障子が間一髪でトガを飛ばした。
トガ「そうですか…邪魔するんですか…あなた少しも好みじゃないけど、刺してあげます。」
障子「くっ…イカれてるな。」
障子は緑谷を庇うように立った。
轟「ふんっ!」
トゥワイス「やるなっ、楽勝だぜ、かかって来いよー!」
そしてメジャーで氷結を切った。
トゥワイス「いい加減にしろって!」
轟「くっ…何なんだ、こいつ……」
そんな中、Mr.コンプレスは自信をビー玉から解放させて姿を現した。
Mr.コンプレス「いってて…飛んで追ってくるとは。発想が飛んでる。月下は手に入れたのか?」
荼毘「いや、月下は施設に保護されたから諦めよう。まぁ、本命は?」
Mr.コンプレス「もちろん。」
Mr.コンプレスは右手をポケットに入れるが、何も入っていなかった。
障子「緑谷、轟、逃げるぞ!今の行為ではっきりした。個性は分からんが、さっきお前が散々見せびらかした右ポケットに入ってたこれが、常闇爆豪だな。エンターテイナー。」
緑谷「障子君!」
Mr.コンプレス「ほほう、あの短時間でよく…さすが6本腕!まさぐり上手め!」
轟「よし、でかした障子!」
轟は氷壁を作ると走り出す。
荼毘「アホが…」
Mr.コンプレス「いや待て。」
緑谷「あっ、脳無…」
轟「こっちだ!」
轟たちが走った目の前に、黒霧が現れた。
障子「こ、こいつは…」
轟「USJにいた…」
緑谷「ワープの…」
黒霧「合図から5分経ちました。行きますよ荼毘。」
トガ「ごめんね、出久君。またね!」
トゥワイス「とうっ」
荼毘「待て…まだ目標が。」
Mr.コンプレス「ああ、あれはどうやら走り出すほど嬉しかったみたいなんで、プレゼントしよう。」
Mr.コンプレスの言葉に緑谷達は振り返った。
Mr.コンプレス「癖だよ。マジックの基本でね。物を見せびらかす時ってのは見せたくないものがある時だぜ?」
Mr.コンプレスはベロの中に爆豪と常闇の入ったカプセルを仕込んでいた。
障子の持っていたカプセルからは、氷結が発現する。
轟「俺の氷か!」
Mr.コンプレス「そう。氷結攻撃の際にダミーを用意し、右ポケットに入れておいた。」
緑谷「(くそっ!圧縮して閉じ込める系の個性か!)」
3人はMr.コンプレスの元に走る。
Mr.コンプレス「右手に持ってたもんが右ポケットに入ってんの発見したら、そりゃ嬉しくて走り出すさ。」
緑谷「待てぇええ!!!」
Mr.コンプレス「ぞぎゃ、お後がよろしいよう…」
その時、レーザーが発射され、Mr.コンプレスの仮面が破壊された。
レーザーの元を見ても木に隠れていてヴィラン側には何も見えない。だが緑谷側からはきっちりとそれが見えた。Mr.コンプレスは口からビーズを吐き出す。
Mr.コンプレス「ぐはっ!」
障子「うわっ」
轟「んんっ」
緑谷も行こうとするが、体に痛みが走りいけない。
障子はビー玉をゲットするが、轟は後一歩。荼毘に取られた。
轟「くっ…」
荼毘「悲しいなぁ、轟焦凍。」
轟はそのまま前に倒れ転がった。
荼毘「確認だ。解除しろ。」
Mr.コンプレス「俺のショーが大無しだ!」
Mr.コンプレスが指を鳴らすと、常闇と爆豪が現れる。
爆豪「うう…」
荼毘は爆豪のうなじを鷲掴みにすると、「問題無し」と呟くとワープゲートに入っていった。
爆豪「くっ…」
緑谷「かっちゃん!!」
爆豪は走って来る緑谷を見て、目見開いている。
緑谷「かっちゃーーーん!!!」
爆豪「来んな…デク……」
爆豪はワープゲートに消えつつ、絞り出すように言った。緑谷は手が届かず地面に落ちる。
施設では、なつの目から一筋の涙が落ちた。
15分後、ブラドキングの通報で呼ばれた救急や消防が到着した。
生徒40名のうち、ヴィランのガスによって意識不明の重体15名。重軽傷者12名。無傷で済んだのは13名だった。そして……行方不明1名…
プロヒーローは6名のうち1名が頭を強く打たれ重体、1名が大量の血痕を残し行方不明となっていた。
一方ヴィラン側は3名の現行犯逮捕。彼らを残し、他のヴィラン達は跡形もなく姿を消した。
皆が楽しみにしていた林間合宿は、最悪の結果で幕を閉じた。