Main story II
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時は遡り、マンダレイから“かっちゃんが狙われてる”と全員がテレパスを受けた直後。
施設では、部屋に到着した飯田と切島が飯田ブラドキングに詰め寄っていた。
ブラドキング「ありゃ自衛のためだ。みんながここへ戻れるようにな。」
切島「くっ…」
尾白や砂藤も俯いてた頃、ガチャと扉が開く音がした。
砂藤「んっ?誰か来た…」
尾白「相澤先生が戻って来たんじゃ…」
切島「ちょうど良い。直談判します。」
ブラドキング「いや、待て。」
切島が歩いて行こうとするのをブラドキングは止める。
ブラドキング「違う!」
突如炎が放たれ、ブラドキングは切島と芦戸をつかみ、炎から庇う。
飯田「みんな!さがれ!!」
峰田「ああ…あいつ……さっきやられてたヴィラン!」
ブラドキング「遅いわ!」
ブラドキングは荼毘の顔面を掴み、壁へと打ち付ける。そして腕から個性を出し、壁に拘束した。
切島「“操血”…強え…!」
物間「さすが僕らのブラド先生!」
ブラドキング「こんな所にまで考えなしのガン攻めか。随分舐めてくれる。」
荼毘「そりゃあナメるだろ。思った通りの言動だ。後手に回った時点で、お前ら負けてんだよ。
ヒーロー育成の最高峰、雄英と平和の象徴オールマイト…ヒーロー社会において、最も信頼の高い2つが集まった。」
ブラドキング「ハッ…」
荼毘は静かに語る。
荼毘「ここで信頼の揺らぐような案件が重なれば、その揺らぎは、社会全体に蔓延すると思わないか?
何度も襲撃を許すずさんな管理体制、挙句に生徒を犯罪集団に奪われる弱さ…」
切島「てめぇ…まさか爆豪と月下を!」
飯田「拉致する気か!」
上鳴「ざけんじゃねぇ!」
尾白、瀬呂も後ろで戦闘体制をしている。
荼毘「見てろ。ごくごく少数の俺たちが、お前らを追い詰めてくんだ。」
荼毘は体を青く燃やしている。
ブラドキング「貴様!!」
ブラドキングが殴りかかろうとした時、相澤が荼毘の頭を蹴った。
相澤「ムダだブラド。」
「「相澤先生!」」
相澤は捕縛布で荼毘を拘束すると、なんども踏んでいる。
相澤「こいつは煽るだけで、情報出せねーよ。」
上鳴「抹消ヒーロー相澤先生!」
相澤「それに見ろ、偽物だ。さっきも来た。」
相澤の足元には、泥だけになっていた。
芦戸「偽物…」
飯田「ヴィランの個性か…」
ブラドキング「イレイザー、お前何してた?」
芦戸「なつは…」
相澤「悪い。戦闘許可を出しに行ったつもりが、洸汰君と月下を保護してた。預かってくれ。」
相澤の目線を見ると、洸汰と捕縛布で捕獲されボロボロのなつが皆の目に止まった。
峰田「月下!」
瀬呂「何でこんなボロボロに…」
飯田「まさか…」
相澤「ヴィランと交戦した。かなりの重傷だ。」
『……い…わ……せ…せい……』
芦戸「なつ!!」
なつは力がなく声もか細い。
『……か……き……すけ……く……さぃ…』
相澤「安心しろ。爆豪も皆も助け出す。」
芦戸「なつ!!なつ!!」
『………』
上鳴「先生っ!月下が…!!」
相澤「大丈夫だ。息はある。俺は戦線に出る。ブラドは引き続き、ここの護衛を頼む!」
ブラドキング「待てイレイザー。まだどれだけ攻めてくるかも分からん。」
ブラドキングが相澤を引き止めると、相澤は振り向いた。
相澤「ブラド1人で大丈夫だ。この偽物を見ろ。2回ともこれ一体だ。強気な攻めは、プロである俺らの意志をここに縛るためだと見た。人員の足りない中で、案じられた策だこりゃ。」
切島「ヴィランが少ねぇなら、なおさら俺も!」
飯田「ええ、数に勝るものなしです!」
相澤「ダメだ!」
飯田切島「うっ…」
相澤「プロを足止めする以上、狙いは生徒。爆豪と月下ってだけで他にも狙ってるかも知れん。
情報量じゃ、以前圧倒的に負けてんだ。俺たちはとりあえず全員無事でいることが勝利条件だ。」
飯田切島「……」
相澤「月下は意識が戻ったら暴走するかもしれん。お前らは月下を守れ。分かったな。」
生徒が頷くと、相澤は走っていった。