Main story II
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ピクシーボブ「さて、腹も膨れた、皿も洗った。お次はぁーっ!」
芦戸「肝を試す時間だーっ!」
切島瀬呂上鳴砂藤「試すぜー!」
誰よりも楽しみにしていた補習組は、相澤に捕縛布で捉えられ嘆きながら連れて行かれる。肝試しを嫌がっていたなつは、この時ばかりは補習組を羨ましそうに眺めていた。
ピクシーボブ「はいっ、と言うわけで。脅かす側先行はB組、A組は2人1組で3分おきに出発。ルートの真ん中に名前を書いたお札があるから、それを持って帰ること!」
常闇「闇の狂宴…」
『常闇君、暗い所好きなの?』
常闇「ああ。部屋も黒一色だからな。」
『部屋も!?凄いね!?』
麗日「(なつちゃん、話通じるんや…)」
肝試しのルールは、脅かす側は直接接触禁止で、個性を使って脅かしネタを披露し、より多くの人数を脅かしたクラスが勝利。競争させることでアイデアを推敲させ、その結果個性にさらなる幅が生まれる。と言う意図があるらしく飯田はまた「さすが雄英!」と叫んでいた。
そして、皆はくじを引いた。
1組目 轟・爆豪
2組目 障子・常闇
3組目 耳郎・葉隠
4組目 八百万・青山
5組目 麗日・蛙吹
6組目 尾白・峰田
7組目 飯田・口田
8組目 緑谷・月下
麗日「なつちゃん何番?」
『8番だよ〜』
緑谷「8番ってことは……僕と一緒だ。よろしくね。」
『出久君と一緒なんだ。よろしく!』
出久君と山道歩くのって幼稚園以来だなぁと思いニコニコしていると、「いいなぁ…」と呟く声が聞こえてきた。
『お茶子ちゃん、変わろうか?』
ぼそっと聞くと、お茶子ちゃんは顔を真っ赤にして「いやっ!いい!!そんなんやないって!!」と否定してる。お茶子ちゃん、出久君の事好きなのかな?お茶子ちゃんも優しくて出久君と似てるとこもあるし、お似合いだなぁ。付き合ったら可愛いカップルになるんだろな…
麗日「なつちゃんっ!?何その温かい目!いやっ、ホントに違うからね!?」
『大丈夫だよ、私と出久君はただの幼馴染だから。』
麗日「だからそう言うんじゃないって…」
爆豪「おいデク!テメェ代われや!」
緑谷「ええっ!!?良いけどかっちゃん…」
轟「変わって良いなら俺もなつとがいい。」
爆豪「ああ!?テメェふざけた事ぬかしてんじゃねェ!!」
轟「別にふざけてねぇ。」
3人が揉めている後ろでは、峰田が青山に変わってくれと懇願している。
『私も、常闇君とが良かったなぁ…』
麗日「何故!?」
『常闇君とだと、ダークシャドウと2人が暗闇の良い所とか教えてもらえそうじゃない?』
私肝試し苦手だから…と言うと、お茶子ちゃんも確かに〜と共感してくれていた。
くじで決まったペアを変わる事も無く、1組目の轟・爆豪ペアが揉めていた事で先に2組目の常闇・障子ペアが先にスタートしていた。
12分後、5組目の蛙吹・麗日が出発する頃も山の中では耳郎と葉隠の悲鳴が響き渡っている。
『あーいやだ…あと3組……怖いよね、私ホント苦手で…』
緑谷「なつちゃん、昔から怖いの苦手だったもんね。僕もすごく怖いよ…」
『2人で勝己にくっついてお化け屋敷入ったりしてたね〜。私ホント嫌なのに何故か連れて行かれて…』
緑谷「はは、そんな事もあったね…」
2人で昔の話をして懐かしんでいると、何やら焦げ臭い匂いが漂ってきた。
ピクシーボブ「何この焦げ臭いの……」
緑谷「あれは……」
マンダレイ「黒煙…」
飯田「何か燃えているのか?」
尾白「まさか山火事!?」
ピクシーボブが赤く輝き、何かに勢いよく吸い寄せられる。
ピクシーボブ「なっ、なに!?」
マンダレイ「ピクシーボブ!」
ピクシーボブは、マグネの個性で眉間から血を流して倒れていた。
マグネ「飼い猫ちゃんは邪魔ね。」
峰田「な…なんで……万全を期したはずじゃ……なんでヴィランが居るんだよ!!?」
『ピクシーボブ!!んっ…』
なつが飛び出そうとすると、マンダレイはなつを制した。
マンダレイ「やばい…けど、なつは奴らの前で個性を使ってはダメ。分かってるでしょ?」
『でもっ…』
マンダレイ「ここは私と虎が何とかするから。」
緑谷「うっ…ハッ!!洸汰君…!!」
『!!』
マンダレイ「みんなっ!ヴィラン2名襲来。他にも複数いる可能性あり。動ける者は直ちに施設へ!会敵しても決して交戦せず撤退を!」
マンダレイはすぐにテレパスで皆に状況を伝えている。目の前には2人のヴィランが立っていた。
スピナー「ご機嫌よろしゅう雄英高校。我らヴィラン連合!開闢行動隊!」
尾白「ヴィラン連合!?何でここに…」
マグネ「この子の頭潰しちゃおうかしら、どうかしら?ねぇ、どう思う?」
『やめてっ!』
虎「させぬわこの…!」
虎とマグネが交戦しかけたその時、スピナーは冷静に間に入った。
スピナー「待て待て、早まるなマグ姉。虎もだ!落ち着け。生殺与奪はすべてステインのおっしゃる主張に沿うか否か。」
緑谷「ステイン…」
飯田「ヤツの思想にあてられた連中か…!」
スピナー「ああそう。俺は…そうお前、君だよメガネ君。保須市にてステインの終焉を招いた人物。申し遅れた、俺はスピナー。彼の夢を紡ぐ者だ。」
スピナーが刀の巻物を外すと、たくさんの刃が現にし、マンダレイは緑谷達生徒を庇い、虎は前に出た。
虎「何でもいいがな貴様ら。その倒れてる女ピクシーボブは、最近婚期を気にし始めててなぁ。女の幸せ掴もうって…いい年して頑張ってたんだよ。
そんな女の顔傷物にして…男がヘラヘラ語ってんじゃないよ!!」
スピナー「ヒーローが人並みの幸せを夢見るか!」
マンダレイ「虎!指示は出した。他の生徒の安否はラグドールに任せよう。私らは2人で、ここを抑える!
みんな行って!いい?決して戦闘はしないこと。委員長引率!」
飯田「承知しました!行こう!」
飯田を先頭に、尾白口田峰田が続くが、動かない緑谷となつに飯田は声をかけた。
飯田「緑谷君!月下君!」
緑谷「先に行ってて!マンダレイ、」
マンダレイ「んっ」
緑谷「僕、知ってます!」
『私も…!洸汰君は私と出久君に任せてください!』
二人はマンダレイの返事も聞かず、走り出した。
森の中を暫く走っていると、なつは白眼で洸汰の安否を確認していた。
『出久君、やばい!ヴィランが洸汰君の所に…!』
緑谷「っ!!(ピンポイントでヴィランがいるなんて…)ごめん、先に行く!」
『うんっ』
緑谷はスピードを上げ、洸汰のところへと走り出した。