そして月日が経ち、7月13日。もうすぐ夏休みの所まで来ていた。

『おはよう功介。今日も早いね。』
功介「まあな。」

なつはいつものように一時間目の授業の予習復習をしていた。

段々と人が増えて行き、チャイムがなると同時に千昭と真琴が走って入って来た。

『おはよう。』
真琴「おっはよー！」
功介「またギリギリかよ。遅刻した方がいっそ清々しいなぁ。」
千昭「はえーよ功介！ちゃんとオナって来たのかよ～！」
功介「うるせー！おめぇらが遅すぎんだよ！」
『もう。仮にも私達女子なんだから…そんな事私達の前で言わないでよね。』

じゃれている二人にため息を着くと、真琴は得意気に前を見ていた。

真琴「ギリギリじゃないよー。ほらっ」
功介「お」
『ほんとだ。』
千昭「ついてんな俺たち！」
真琴「ついてんの私じゃん！」
千昭「なんだよそれ」

「ハイ先生が遅れた理由は何かなー」

先生は手に紙を持ち、ヒラヒラさせながら言った。

早川「小テスト！？」
「はい！早川正解ぃ！」

先生がそう言うと、皆のブーイングがおこった。

千昭「マジかよー！なつと功介は余裕だな。」
功介「普段からしてねえつけが回ったんだよ。」
『そうそ。私と功介はいつも勉強してるからね。そういう間宮君も数学得意じゃない。』

テストが始まり、残り五分。
千昭は眠っており、功介はとなつは見直しをしていた。
先生が回答用紙を見て何も言わない限り千昭はできているのだろう。

「あと五分ー」

…何度も見直してるけど、うん。間違えてる所はない。よし！…

なつがそう思っていると先生は真琴の机を見て小声で「あと五分」と言っていた。

…真琴、肩が震えてる…よっぽどできてないのかな…

なつは心配そうになつをみていた。

テストが終わり、次は家庭科。


真琴「もう散々だよ。全く分からなかった！」
『普段からしないからそうなるのよ。』
早川「本当だよ。なつなんてどうせ途中からずーっと見直してたでしょ？」
『まあね～！ま、次は家庭科だし、またやらかさないでよ？』

なつは真琴にいい、家庭科室に入った。

早川「なつも真琴も班違うね。」
『本当だ。私はトンカツ班…うわ、あのグループと一緒だ…』
早川「神道君達なつの事狙ってるからね～！」
『違うよ。間宮君が転校して来たばっかりの時に神道君達に物申しちゃったから目をつけられてるだけ。』
早川「間宮君はケーキ班かぁ…」
『功介もだ。いいな～』

なつが羨ましそうに二人の名前を見ていると早川は少し面食らった顔をした。

早川「え？」
『…ケーキ…』
早川「あっ、ケーキか！うん、だよね！」

そして、授業が始まり天ぷら班になった真琴は手を滑らせ、後ろにあったキャベツをまな板ごとひっくり返し、キャベツが油の中に入ったため火柱ができた。

「何やってんのばか！消化器！！」
『高瀬くん！おねがい！』
高瀬「う、うん！」

なつが消火器の近くにいた高瀬に言うと高瀬は消火器で火柱を消していた。


早川「大丈夫？」
真琴「ちょっと焦げた…」
『ほんと今日ついてないねー。』

授業終わりなつは前髪を気にしている真琴に苦笑いで話していた。

真琴「ほんとだよ～。前髪のばしてたのに…。」
『私が切ってあげようか？』
真琴「やだよ絶対遊ぶでしょ。」
『あはは、ばれた？』

なつが笑っていると、斜め左をみて足を止めた。

『あっ、真琴危な…』
ジャイアントスイングを掛けあってふざけていたいた男二人が足を滑らせたのか何なのか真琴の方に飛び出してきた。

真琴「ちょ、ちょっとー！あーもう！」
『真琴ー、大丈夫～？』
真琴「もうやだ～。」

今日の真琴は相当ついてないらしい。