時をかける少女/千昭オチ【完】
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翌日。時刻は9時。
なつは千昭の家のチャイムを鳴らしていた。
『おはよー間宮君!あれっ、まだ準備してないの?』
千昭「…なにが?」
『何がって、昨日約束したじゃん!10時に図書館。』
千昭「ああ、あれは三人で行くんじゃねーの?」
千昭は寝起きのようで、頭をかきながら言った。
『4人に決まってるでしょー?ほら、早く準備して!シャワー浴びてきたら?スッキリするよ。朝ご飯作ってあげるから!』
なつは家に入り、慣れた手つきで味噌汁と食パンと目玉焼き、サラダを作った。
千昭「いただきます…」
『間宮君、本当に一人暮らしなんだね。両親は?』
千昭「……遠い所にいる。」
『そっかー外国かぁ。一人だから毎日遅刻ギリギリだね。あ、朝昼晩ちゃんとご飯食べてる?』
千昭「…(遠い所=外国なのかなつにとっては。)食べてるよ。」
『えー嘘だ。今間があった。』
千昭「…まあ、朝は本当に食べてるけどな。」
『じゃあ私がお弁当作ってあげる。あと晩御飯もうちで食べれば?』
千昭「いいって。」
『いいのいいの。私の家ご飯とかは基本私が作ってるから、4人分も5人分も変わらないって。』
なつが得意げに笑うと、千昭は「じゃあ、頼む」とつぶやいた。
─────
図書館
功介「おせーよ!」
『ごめんごめん!間宮君が寝坊してね。』
千昭「俺かよ!」
『だってそうじゃん!』
真琴「私だってちゃんと起きたのに、」
『私が鬼電したからね。』
なつはじーっと真琴を見て笑った。
そして、図書館では功介、真琴、なつ、千昭の順に座った。
なつの両サイドは爆睡しているのに対し、功介となつは勉強に集中した。
『功介、私ちょっと買い物行って来るね。』
功介「一人で大丈夫か?俺も着いて行く。」
『大丈夫。二人寝ちゃってるし、起きて私達が居ないとビックリするでしょ?すぐ戻るから。ね?』
功介「…ああ、わかった。気をつけろよ。」
なつはアクセサリーショップに向かっていた。
『あった!』
その携帯ストラップは四つ葉のクローバーの形をしており、一つ一つの色が違い、4つで一つという珍しいものだった。
…緑は功介で、オレンジは真琴。青は間宮君かな…間宮君のリストバンド青だし…で、私は余った黄色。…皆つけてくれるかな…
なつはそれを購入すると図書館に戻ろうとし、その途中に柄の悪い人たちに声をかけられていた。
『あの、私早く戻らないとダメなんです。』
「いいじゃん!ちょっとだけだって!」
『やだ!離して!!』
なつが路地裏に連れ込まれると、男の一人はなつを壁に追いやっていた。
「すげー可愛いじゃんアンタ。」
『何の真似ですか。』
「その強気な態度もいいねー。泣かせたくなっちまうよ。」
男はなつの両手を上にあげ抑えると、空いた方の手でスカートに隠れている太ももをツーっと触った。
「スカートなんかはいちゃって、ヤってくれって言ってるようなもんだぜ?」
『やっ…離せ!触んないで!』
「すぐに、気持ち良くなるから安心しな」
顔が近づいきて怖くなり目をつぶると何かが倒れる音と共に腕が解放された。
千昭「なつ!大丈夫か!?」
『ま…みや、くん…』
「くっそテメェ…!」
千昭「まだやんのか!?あぁ?!」
男達は逃げて行き、千昭は座り込んでいるなつに目線を合わせるように座った。
『間宮くん…』
千昭「何もされてないか?…!」
なつは千昭に抱きつき泣くと、千昭は黙って頭と背中をさすってくれていた。
『助けてくれてありがとう…もう大丈夫。』
千昭「そんなの当たり前だって。功介達に連絡したから、ベンチで休憩してようぜ。」
『うん。』
二人がベンチに座っていると、焦ったように功介と真琴が走ってきた。
真琴「なつ!!心配したんだから!」
『ごめんね。功介も…ごめんなさい。』
功介「まあ今回は千昭が助けたからよかったけど…で、物は買えたのか?」
『うん。これ…皆でお揃いのストラップ、付けてくれる…?』
真琴「可愛い!ハートじゃん!私オレンジがいい!」
『うん。そのつもりだったよ。功介は緑で、間宮君は青。』
真琴は嬉しそうに携帯に付けており、千昭はハートだと文句をいいながらも付けていた。
『これね、四つで一つの形になってて四つ葉のクローバーなんだ。ずっと一緒にいれたらいいなって思って。』
功介「ったく。なつは昔からそういうの好きだよな。」
『うん。この間、雑誌で見て欲しくなったの。』
千昭「サンキュー。」
千昭がなつの頭に手を置いて言うとなつは微笑んだ。