時をかける少女/千昭オチ【完】
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高校二年、4月25日。転校生がやってくると教室はざわめいていた。
『功介おはよう。』
功介「おはよ。」
『うーわ、今日私日直じゃん。日誌とってくるねー!』
功介「おう。」
なつは職員室に向かった。
「ちょっと。」
『え?』
「職員室ってどこ?」
…この人、転校生かな?…髪が…赤?茶色?……ヤンキーだ…
なつは少し怯えているのを隠しながら案内していた。
『こっちです。』
「案内してもらっていいの?」
『いえ、私も職員室に用事があるんで。』
なつはそう言い、職員室にある日誌を取り出した。
「サンキュー。」
『!!…ううん…どういたしまして!』
「」
なつもにっこりと微笑み答えた。
─────
教室に戻ってもなつはさっきの転校生が微笑んだ顔が頭から離れなかった。
……さっきの人、実はいい人なのかな…
功介「おい、なつどうしたんだよ。戻って来てから上の空だぜ?」
『ううん、なんでもないよ。それより真琴遅いねー!』
功介「いつものことだけどなー。」
二人がそう話していると、なつは後ろから話の人物に抱きつかれた。
真琴「おっはよー!」
『真琴おそいよー!今日も遅刻ギリギリ~。』
真琴「いいじゃんいいじゃん!間に合ってんだし!」
『朝から元気だよねー。』
真琴は明るく笑い、なつと功介の机の上を見て顔を渋くした。
真琴「あんた達朝から勉強ー?あんまり勉強してたらバカになるよ?」
功介「ならねーよ。」
『真琴も勉強しなよー。去年の学期末テスト最悪だったでしょ。』
真琴「そんな事よりさ!お花見行かない?」
『えっ行きたい!!ねっ、功介も行くよね!ねっ?』
真琴が自分の席にカバンを置きながら言うと、なつは教材を片付け楽しそうに言った。
功介「俺もかよ。」
真琴「当たり前じゃん!功介がいなかったら誰が私達のボディーガードすんのよ!」
功介「ったく…言い出したら聞きやしねぇ。」
『はい決定ー!』
なつがそう言った時、担任が部屋に入ってきた。
「ハイ皆が噂してた転校生、このクラスになったぞー。」
噂では、帰国子女だの不良だのという悪い噂や、男でイケメンだとかいう噂もあった。
そして、その転校生が教室に入ると女子はヒソヒソと話しだした。
『あ…』…さっきの人……
功介「なつ?どうしたんだよ。」
『え?別に』
真琴「なになにー?なつってあんな人がタイプだっけ?見惚れてたのー?」
『違うってば!』
「そこ、うるさいぞー。間宮、お前の席は───」
先生がそう言うと千昭はなつの隣に席かけた。
因みに私の前は真琴、真琴の隣は功介で、功介の後ろが間宮君だ。
…そういえば私の隣いないんだった…
.
「俺は、津田功介。よろしくな。」
功介は後ろを振り向き千昭に自己紹介をしていた。
『間宮君、よろしくね。』
千昭「…」
千昭はなつを無視して窓の外を見た。
…?さっきの人、だよね?…
なつは不思議になりながらもぼーっと先生の話を聞いていた。
「まだ間宮の教科書届いてないから、届くまで隣の席のやつ、教科書みせてやれよー。じゃあ授業始めるぞー教科書37頁から…」
真琴「隣の席って…」
『私じゃん!?』
なつは驚くと、指定されたページを慣れた手付きで開き、机を少し間宮に寄せた。
『間宮君も、少し机こっちに寄せてくれない?』
間宮「…なんで」
『なんでって、授業始まってんだけど…』
間宮「別に無くてもできるって。」
小声で話すなつに間宮が冷たく言うと、なつは少しカチンときていた。
功介「間宮、言うこと聞いておいた方がいいぜ。こいつ怒ると怖いからな。」
『ちょっと功介ー?』
功介「…」
意味深に功介に言うと功介は何事もなかったかのように前を向き授業に集中し出した。
そして、千昭はなつに机をつけた。
…間宮君って来て間もないけど、ちゃんとここまでの範囲分かってるのかな?…
その日の授業が終わり、なつは家に帰ってノートをまとめた。
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