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258.四乃森蒼紫の闇・壱 (蒼紫・夢主・翁)
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「俺が比古清十郎より劣っているとは思えん。・・・お前を失うくらいなら喰らった方がいい、お前の全てを。」
蒼紫の纏う空気が突然変わったと感じた武尊は本能で距離を取ろうと後方へ飛んだ。
だがそれよりも早く蒼紫は手に持っていた刀袋ごと柄で武尊の水月を突いた。
「う・・っ!」
武尊はちいさく唸って蒼紫の腕の中に崩れ落ちた。
翁の寝室の障子と障子の隙間からシュっと文が投げ込まれる。
猫のひげではないが翁の髭が小さく切り裂いた空気を察知した。
室内にに残されたそれを翁は拾い上げを読むと、
「蒼紫の奴め・・馬鹿な事を。」
と文を握りつぶした。
「ん・・。」
息苦しさと軽く身体を揺さぶられる感覚に武尊の意識が浮上した。
薄く目を開けると目に炎が映る。
ここには見覚えがある。
まさかと思いながら目玉を動かすと三角木馬が見えた。志々雄のアジトから救い出された時に居た場所だった。
武尊は口には手ぬぐいの猿ぐつわ、そして手は後ろ手に、足は束ねて縛られて床に転がされていた。
(蒼紫に気絶させられたのだったらこんな事をする心当たりは蒼紫しかいない。)
でもどうしてこんなことをするのかと、
「はおしっ!(蒼紫!)」
と呼んでみたが返事はなかった。
もう一度蒼紫の名前を呼ぶが、手ぬぐいで猿ぐつわをされており顎が閉じられず口が開きっぱなしでまぬけな声しかでない。
まさか手ぬぐいひとつでこんなに顎を固定されてしまうとは思いもよらず、舌が自由にならなない。
突然背後に気配を感じ、武尊は身をよじって後ろを向くとそこにはに胡坐をかいた蒼紫がいて武尊をじっと見つめていた。
その光景はホラー映画のドッキリシーンのように武尊の心臓を一瞬凍らせた。
手足に冷たい汗を感じながら武尊は頑張って抗議をした。
「ははははひ、ははほはなはへほ!(これは何、早く放してよ!)」
言葉にもならない喉奥から発せられる声と共に溜まる口内の涎がとろりと垂れる。
「んん~。」
出そうとしているわけでもないのにこぼれる涎が恥ずかしく、顔を蒼紫から背けるが息をするたびにすでに手ぬぐいの吸収量を超えた涎が壊れた蛇口のようにたらりたらりと液を漏らす。
「んー、んー。」
武尊はなんとか踏ん張ろうとするが鼻にかけた声しか出ない。
すると突然顎を掴まれ上を向かされた。
「いい恰好だ武尊。」
蒼紫は目は冷たいままで口で笑む。
「ふぁかかかか~!(放してよ~!)」
そんな武尊の抗議がまるで聞こえないように蒼紫は顎を掴んだ時についた涎を武尊の首筋に塗り広げるようにゆっくり指を動かした。
埒が明かないと思った武尊はバタバタと暴れるがそれはまるでまな板の上に乗った鯉のようだった。
2018.2.21
蒼紫の纏う空気が突然変わったと感じた武尊は本能で距離を取ろうと後方へ飛んだ。
だがそれよりも早く蒼紫は手に持っていた刀袋ごと柄で武尊の水月を突いた。
「う・・っ!」
武尊はちいさく唸って蒼紫の腕の中に崩れ落ちた。
翁の寝室の障子と障子の隙間からシュっと文が投げ込まれる。
猫のひげではないが翁の髭が小さく切り裂いた空気を察知した。
室内にに残されたそれを翁は拾い上げを読むと、
「蒼紫の奴め・・馬鹿な事を。」
と文を握りつぶした。
「ん・・。」
息苦しさと軽く身体を揺さぶられる感覚に武尊の意識が浮上した。
薄く目を開けると目に炎が映る。
ここには見覚えがある。
まさかと思いながら目玉を動かすと三角木馬が見えた。志々雄のアジトから救い出された時に居た場所だった。
武尊は口には手ぬぐいの猿ぐつわ、そして手は後ろ手に、足は束ねて縛られて床に転がされていた。
(蒼紫に気絶させられたのだったらこんな事をする心当たりは蒼紫しかいない。)
でもどうしてこんなことをするのかと、
「はおしっ!(蒼紫!)」
と呼んでみたが返事はなかった。
もう一度蒼紫の名前を呼ぶが、手ぬぐいで猿ぐつわをされており顎が閉じられず口が開きっぱなしでまぬけな声しかでない。
まさか手ぬぐいひとつでこんなに顎を固定されてしまうとは思いもよらず、舌が自由にならなない。
突然背後に気配を感じ、武尊は身をよじって後ろを向くとそこにはに胡坐をかいた蒼紫がいて武尊をじっと見つめていた。
その光景はホラー映画のドッキリシーンのように武尊の心臓を一瞬凍らせた。
手足に冷たい汗を感じながら武尊は頑張って抗議をした。
「ははははひ、ははほはなはへほ!(これは何、早く放してよ!)」
言葉にもならない喉奥から発せられる声と共に溜まる口内の涎がとろりと垂れる。
「んん~。」
出そうとしているわけでもないのにこぼれる涎が恥ずかしく、顔を蒼紫から背けるが息をするたびにすでに手ぬぐいの吸収量を超えた涎が壊れた蛇口のようにたらりたらりと液を漏らす。
「んー、んー。」
武尊はなんとか踏ん張ろうとするが鼻にかけた声しか出ない。
すると突然顎を掴まれ上を向かされた。
「いい恰好だ武尊。」
蒼紫は目は冷たいままで口で笑む。
「ふぁかかかか~!(放してよ~!)」
そんな武尊の抗議がまるで聞こえないように蒼紫は顎を掴んだ時についた涎を武尊の首筋に塗り広げるようにゆっくり指を動かした。
埒が明かないと思った武尊はバタバタと暴れるがそれはまるでまな板の上に乗った鯉のようだった。
2018.2.21