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253.幕末よりの再会 (九条・夢主の兄と名乗った男・夢主・斎藤・蒼紫)
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「ごちそうさまでした!」
最後の晩餐ではないが、これで思い残すことはないと武尊は斎藤に礼をして葵屋へ帰ろうとした。
「待て。どうせ暇だろ、付き合え。」
斎藤は振り向き歩き出した武尊の腕をムンズと掴んだ。
「!」
何度も別れの気持ちを整理したのにまた振り返らされる。
決心が揺らぐと更に別れがつらくなるのにと武尊は戸惑いの揺らぎを瞳にたたえた。
斎藤はそんな武尊の気持ちを瞬時に理解するがそれでも自分の気持ちを優先した。
(まだこいつを帰したくない。それに丁度出会ったのなら聞きたいこともある。)
そう思った斎藤は、
「団子の一つでも食べさせてやりたいが時間がない、歩きながらの話でいいか。」
と言った。
威圧されるような瞳に見つめられて武尊は断る理由がない。
「話ってなに・・。」
「今回の件についてだ。」
その言葉に武尊はハッと顔をあげ斎藤の眼を見た。
斎藤の眼は『九条のことだ』と言っているような眼だった。
斎藤も武尊の眼を見て武尊が了承したと認識し、
「行くぞ。」
と歩き出した。
「はい・・。」
葵屋では千枚漬けを仕込んだ蒼紫がふぅと一息ついて自室に戻るところだった。
別に蒼紫は漬物に興味があるわけではない。
ただ東京の河川敷で武尊が一言、『千枚漬けが好き』と言ったのが蒼紫の記憶にあり、ただ武尊の為に作ってやりたいと思った・・それだけなのだ。
明日、明後日にはその都度食べれるようになる千枚漬け。
その味見をしてもらおうと話をすべく武尊の部屋の障子を開けると・・
布団はたたまれており武尊の姿はなかった。
小用に行ったぐらいでは布団はたたまないはずと思い蒼紫は血の気がサッと引いた。
(いったい何処へ・・)
と、思うと文机に手紙が置いてあった。
『警察に行ってきます』
手紙を読んだ蒼紫の顔が曇った。
警察と言えば心当たりは一つしかない。
武尊を抱いた蒼紫の心は武尊を斎藤に渡してやる気持ちはサラサラなかった。
蒼紫は忍び装束に着替え、小太刀を二本隠し持つと葵屋を出た。
2017.7.31
最後の晩餐ではないが、これで思い残すことはないと武尊は斎藤に礼をして葵屋へ帰ろうとした。
「待て。どうせ暇だろ、付き合え。」
斎藤は振り向き歩き出した武尊の腕をムンズと掴んだ。
「!」
何度も別れの気持ちを整理したのにまた振り返らされる。
決心が揺らぐと更に別れがつらくなるのにと武尊は戸惑いの揺らぎを瞳にたたえた。
斎藤はそんな武尊の気持ちを瞬時に理解するがそれでも自分の気持ちを優先した。
(まだこいつを帰したくない。それに丁度出会ったのなら聞きたいこともある。)
そう思った斎藤は、
「団子の一つでも食べさせてやりたいが時間がない、歩きながらの話でいいか。」
と言った。
威圧されるような瞳に見つめられて武尊は断る理由がない。
「話ってなに・・。」
「今回の件についてだ。」
その言葉に武尊はハッと顔をあげ斎藤の眼を見た。
斎藤の眼は『九条のことだ』と言っているような眼だった。
斎藤も武尊の眼を見て武尊が了承したと認識し、
「行くぞ。」
と歩き出した。
「はい・・。」
葵屋では千枚漬けを仕込んだ蒼紫がふぅと一息ついて自室に戻るところだった。
別に蒼紫は漬物に興味があるわけではない。
ただ東京の河川敷で武尊が一言、『千枚漬けが好き』と言ったのが蒼紫の記憶にあり、ただ武尊の為に作ってやりたいと思った・・それだけなのだ。
明日、明後日にはその都度食べれるようになる千枚漬け。
その味見をしてもらおうと話をすべく武尊の部屋の障子を開けると・・
布団はたたまれており武尊の姿はなかった。
小用に行ったぐらいでは布団はたたまないはずと思い蒼紫は血の気がサッと引いた。
(いったい何処へ・・)
と、思うと文机に手紙が置いてあった。
『警察に行ってきます』
手紙を読んだ蒼紫の顔が曇った。
警察と言えば心当たりは一つしかない。
武尊を抱いた蒼紫の心は武尊を斎藤に渡してやる気持ちはサラサラなかった。
蒼紫は忍び装束に着替え、小太刀を二本隠し持つと葵屋を出た。
2017.7.31