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248.長き夢 (厩戸皇子・十六夜丸・中臣鎌足・夢主)
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幾日経ったのだろうか。
十六夜丸が目を覚ましたのは深夜だった。
十六夜丸は自分があの夜何をしたのかすぐ思い出し、無気力にいつもの石に腰を掛けた。
そういえば何度もこの石に厩戸皇子が腰を掛けて自分と話をしたものだと十六夜丸は遠い目で空を見上げた。
人の寿命など自然の中に在っては他の生きとし生ける物と同じで【死】はいつかは必ず訪れるものなのだ。
自分は何故あんなことををしてしまったのだろう。
何故人間などに関わってしまったのだろう・・。
と、十六夜丸は神としてあるまじき行動を悔いた。
しかしすぐにその後悔の念は打ち消された。
『私はそうしたかったのだ・・厩戸を呪詛により殺す奴など私は許せなかったのだ。』
十六夜丸はそう呟いたが何故許せなかったのかは何度考えてもよく分からなかった。
十六夜丸は何気なしに厩戸皇子からもらった水晶の勾玉の首飾りを首から外し、手を伸ばして見て見たがやはり血をかぶったような赤い色はそのままだった。
十六夜丸はため息をついて立ち上がった。
お腹もすいて喉も乾いていたが、亡骸といえども最後に一目厩戸皇子に会いたいという気持ちが勝った。
十六夜丸の足は斑鳩宮に向かった。
途中、何人もの人間とすれ違ったが誰一人十六夜丸に気が付くものはなかった。
「罪穢れた神でも人には見えぬのか・・。」
十六夜丸はぼそりと呟いた。
十六夜丸は落胆のため息をつきながら夕暮れ時の道を歩いていたが突然それどころではないと目を見開いた。
斑鳩宮が燃えているのだ!
よく見ると屋敷の前には大勢の男たちが火矢を射かけており、しばらくするとその場を急いで離れていった。
十六夜丸には今の自分には屋敷の火を消す力などないことが分かっていた。
どうしようもなく立ち尽くす十六夜丸の横を先ほどの集団が怒涛の如くすれ違っていった。
十六夜丸は思わず首を動かしその集団を見送ったがその最後尾、弓矢を持たぬ男が十六夜丸に気が付き、馬上から間違いなく十六夜丸を見たのだった。
十六夜丸が目を覚ましたのは深夜だった。
十六夜丸は自分があの夜何をしたのかすぐ思い出し、無気力にいつもの石に腰を掛けた。
そういえば何度もこの石に厩戸皇子が腰を掛けて自分と話をしたものだと十六夜丸は遠い目で空を見上げた。
人の寿命など自然の中に在っては他の生きとし生ける物と同じで【死】はいつかは必ず訪れるものなのだ。
自分は何故あんなことををしてしまったのだろう。
何故人間などに関わってしまったのだろう・・。
と、十六夜丸は神としてあるまじき行動を悔いた。
しかしすぐにその後悔の念は打ち消された。
『私はそうしたかったのだ・・厩戸を呪詛により殺す奴など私は許せなかったのだ。』
十六夜丸はそう呟いたが何故許せなかったのかは何度考えてもよく分からなかった。
十六夜丸は何気なしに厩戸皇子からもらった水晶の勾玉の首飾りを首から外し、手を伸ばして見て見たがやはり血をかぶったような赤い色はそのままだった。
十六夜丸はため息をついて立ち上がった。
お腹もすいて喉も乾いていたが、亡骸といえども最後に一目厩戸皇子に会いたいという気持ちが勝った。
十六夜丸の足は斑鳩宮に向かった。
途中、何人もの人間とすれ違ったが誰一人十六夜丸に気が付くものはなかった。
「罪穢れた神でも人には見えぬのか・・。」
十六夜丸はぼそりと呟いた。
十六夜丸は落胆のため息をつきながら夕暮れ時の道を歩いていたが突然それどころではないと目を見開いた。
斑鳩宮が燃えているのだ!
よく見ると屋敷の前には大勢の男たちが火矢を射かけており、しばらくするとその場を急いで離れていった。
十六夜丸には今の自分には屋敷の火を消す力などないことが分かっていた。
どうしようもなく立ち尽くす十六夜丸の横を先ほどの集団が怒涛の如くすれ違っていった。
十六夜丸は思わず首を動かしその集団を見送ったがその最後尾、弓矢を持たぬ男が十六夜丸に気が付き、馬上から間違いなく十六夜丸を見たのだった。