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２４１．禁断の薬 （夢主・操・蒼紫・九条の一味）
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武尊は今すぐにでも操に追いつき引きずってでもここから脱出したかった。
しかし立つのもおぼつかない今の身体が恨めしい。
観柳が普通のおっさんだったら操でも楽勝だと思うのだが、実際観柳邸では自宅にガトリングガンまで置いていた観柳だ。
武道の心得がない者なら自分の身を守る為なら武器を持つ・・明治時代ならガトリングガンまでとは言わなくても拳銃やライフルが手に入る時代だ。
真っ向から立ち向かった場合、クナイ一つしかない操と銃では操が必ず勝つとは言えない、いや、むしろ操が不利だと武尊は思った。
観柳が必ず武器を持っているとは限らないのだが、観柳の周りにまた私兵団がいたとしたら操はかなり危ないと武尊は思った。
再び、武尊が『くっそぅ・・』と呟いた時、まだ止まらない血が喉に流れ込んで武尊はハッとした。
「血・・薬・・・。」
武尊は神谷道場から奪還に成功したあの薬に手をやった。
誰にも渡さないと大事に身に着けていたものだ。
前にも考えたことがある。
十六夜丸は飲ませた血の持ち主の言う事を聞くという。
そして怪我を治す力もあると。
もしかしたら自分の血で飲んで、十六夜丸に治せと言えば【新型蜘蛛の巣】の中毒症状も治るのではないかと期待した。
今は十六夜丸の薬に望みをかけるしかない。
絶体絶命の武尊はそう思い、誰かがここに戻ってくる前にと薬包を開き、自分の口に溜めた血で薬を飲み込んだのだった。
2016/11/20
しかし立つのもおぼつかない今の身体が恨めしい。
観柳が普通のおっさんだったら操でも楽勝だと思うのだが、実際観柳邸では自宅にガトリングガンまで置いていた観柳だ。
武道の心得がない者なら自分の身を守る為なら武器を持つ・・明治時代ならガトリングガンまでとは言わなくても拳銃やライフルが手に入る時代だ。
真っ向から立ち向かった場合、クナイ一つしかない操と銃では操が必ず勝つとは言えない、いや、むしろ操が不利だと武尊は思った。
観柳が必ず武器を持っているとは限らないのだが、観柳の周りにまた私兵団がいたとしたら操はかなり危ないと武尊は思った。
再び、武尊が『くっそぅ・・』と呟いた時、まだ止まらない血が喉に流れ込んで武尊はハッとした。
「血・・薬・・・。」
武尊は神谷道場から奪還に成功したあの薬に手をやった。
誰にも渡さないと大事に身に着けていたものだ。
前にも考えたことがある。
十六夜丸は飲ませた血の持ち主の言う事を聞くという。
そして怪我を治す力もあると。
もしかしたら自分の血で飲んで、十六夜丸に治せと言えば【新型蜘蛛の巣】の中毒症状も治るのではないかと期待した。
今は十六夜丸の薬に望みをかけるしかない。
絶体絶命の武尊はそう思い、誰かがここに戻ってくる前にと薬包を開き、自分の口に溜めた血で薬を飲み込んだのだった。
2016/11/20
