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247.千三百年前の出会い (蒼紫・斎藤・夢主・十六夜丸)
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武尊はまだ暗い世界から抜け出せないでいた。
それはあの薬を飲んでいるから当たり前といえば当たり前なのだが。
本来ならば薬を飲んだ者は自分の自我など自覚は出来ないはずなのだが今回は特別な状況が偶然にも重なった結果で武尊は意識があるのだ。
そんな中、斎藤が何故先ほど現れたのかとても不思議だったがその可能性について武尊は思いついたことがあった。
(般若達もこの暗い世界で会ったことがある・・それは彼らの魂がずっと蒼紫の周りにあったという事に他ならないと思うんだけど・・ということは、一が私の近くに居るってこと?・・ということは・・。)
まさか死んではいないよね!と、斎藤を心配する武尊の前にスッと何者かが現れた。
十六夜丸(武尊の姿の)かと思ったがそれは今まで見たこともない美しい男。
神話の時代を思わせる服を着、腰まであるその長髪は静かな金色を放っていた。
しかし美男にも関わらず、その容貌でひと際目につくのがぞっとすりほど真紅に欲づいた眼。
「十六夜丸・・?」
もしかしてこれが本当の十六夜丸かと武尊は恐る恐る呼びかけた。
すると紅い眼の男は、
「土岐・・武尊・・」
と、喉の奥から声を絞り出すような声。
本来ならば楽しみの食事の時間だが契約が履行されない以上喰らうことが出来なくてお預け状態なのだ。
「ぐわあぁあ!」
甘露のような極上の武尊の【気】、それを喰らいたくても喰らえない状況が苦しくて十六夜丸は喉を掻きむしった。
武尊は大丈夫かと声をかけようにも予想だもしない相手の様子に驚き固まった。
「・・お前の・・所為だ・・。」
恨みがましく武尊を睨む十六夜丸の眼はまた怒りに満ちていた。
このまま契約が履行されないと十六夜丸は武尊の気を喰らう事は出来ない。
かと言ってその契約が履行される時は武尊自身が薬を飲んでしまっているので武尊の命が尽きる時なのだ。
武尊の次に餌になるような人間がいつ来るか分からない。
それまで何年、何十年、何百年と何もありつけず空腹のまま力を封じ込められ・・
・・手がかりも得られず永遠とも思われる時を過ごすのかと思うと気が狂いそうになると十六夜丸は身を縮こませて武尊を睨み続けた。
そのまましばらく二人は声も発せず、動きもしなかった。
だが突然十六夜丸が、
「ククククク・・俺ともあろうものが・・。」
と泣き笑いのような声を出すと、右手をブンと大きく振り払った。
「・・たとえ気を喰らえずとも余計な虫がこいつに触ることは許さん。」
と独り言を言うと姿勢を正し、武尊に向き合った。
十六夜丸は今の沈黙の間に一つの可能性を考えたのだった。
それは知り尽くした武尊の性格と人間離れした武尊のオーラを考えた結果だった。
「・・いいだろう、お前にだけ見せてやる。それからお前自身でどうするか考えるがいい。どの道俺に身を任せた回数が半端じゃなく多いお前の寿命は先が見えている。」
「え?」
一体何のことを言っているのだろうと武尊が考える前に武尊の身体はすごい力で引っ張られた。
それはあの薬を飲んでいるから当たり前といえば当たり前なのだが。
本来ならば薬を飲んだ者は自分の自我など自覚は出来ないはずなのだが今回は特別な状況が偶然にも重なった結果で武尊は意識があるのだ。
そんな中、斎藤が何故先ほど現れたのかとても不思議だったがその可能性について武尊は思いついたことがあった。
(般若達もこの暗い世界で会ったことがある・・それは彼らの魂がずっと蒼紫の周りにあったという事に他ならないと思うんだけど・・ということは、一が私の近くに居るってこと?・・ということは・・。)
まさか死んではいないよね!と、斎藤を心配する武尊の前にスッと何者かが現れた。
十六夜丸(武尊の姿の)かと思ったがそれは今まで見たこともない美しい男。
神話の時代を思わせる服を着、腰まであるその長髪は静かな金色を放っていた。
しかし美男にも関わらず、その容貌でひと際目につくのがぞっとすりほど真紅に欲づいた眼。
「十六夜丸・・?」
もしかしてこれが本当の十六夜丸かと武尊は恐る恐る呼びかけた。
すると紅い眼の男は、
「土岐・・武尊・・」
と、喉の奥から声を絞り出すような声。
本来ならば楽しみの食事の時間だが契約が履行されない以上喰らうことが出来なくてお預け状態なのだ。
「ぐわあぁあ!」
甘露のような極上の武尊の【気】、それを喰らいたくても喰らえない状況が苦しくて十六夜丸は喉を掻きむしった。
武尊は大丈夫かと声をかけようにも予想だもしない相手の様子に驚き固まった。
「・・お前の・・所為だ・・。」
恨みがましく武尊を睨む十六夜丸の眼はまた怒りに満ちていた。
このまま契約が履行されないと十六夜丸は武尊の気を喰らう事は出来ない。
かと言ってその契約が履行される時は武尊自身が薬を飲んでしまっているので武尊の命が尽きる時なのだ。
武尊の次に餌になるような人間がいつ来るか分からない。
それまで何年、何十年、何百年と何もありつけず空腹のまま力を封じ込められ・・
・・手がかりも得られず永遠とも思われる時を過ごすのかと思うと気が狂いそうになると十六夜丸は身を縮こませて武尊を睨み続けた。
そのまましばらく二人は声も発せず、動きもしなかった。
だが突然十六夜丸が、
「ククククク・・俺ともあろうものが・・。」
と泣き笑いのような声を出すと、右手をブンと大きく振り払った。
「・・たとえ気を喰らえずとも余計な虫がこいつに触ることは許さん。」
と独り言を言うと姿勢を正し、武尊に向き合った。
十六夜丸は今の沈黙の間に一つの可能性を考えたのだった。
それは知り尽くした武尊の性格と人間離れした武尊のオーラを考えた結果だった。
「・・いいだろう、お前にだけ見せてやる。それからお前自身でどうするか考えるがいい。どの道俺に身を任せた回数が半端じゃなく多いお前の寿命は先が見えている。」
「え?」
一体何のことを言っているのだろうと武尊が考える前に武尊の身体はすごい力で引っ張られた。