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279.その後(蒼紫の場合 後編)
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蒼紫の解散号令とともに翁以外の者は退出し、そのままぞろぞろ厨房へ向かった。
そして座談会が始まった。
近:「おめでとう操ちゃん!って言ってもちょっとすっきりしないけど。(武尊さんが忘れられないにしてもあんな言い方しなくてもいいじゃない。)」
増:「おめでとう操ちゃん。大丈夫よ、蒼紫様はああはおっしゃってたけど頑張りましょうね。(やっぱり忘れられないんだわ武尊さんのこと。)」
白:「おめでとう、お嬢。(頑張れよ!)」
黒:「よかったな、お嬢。おめでとう。(恋敵は手強いが先ずは一歩進んだな。)」
蒼紫の気持ちと武尊の関係は知ってはいるが、幼いころから蒼紫を慕っている操の夢が叶うのは四人にとっても嬉しいことには間違いないのだった。
操:「ありがとう、みんな。」
そう返事はしても直後にハァァァ~~と大きなため息がでる。
操:「一番二番の話はとりあえず置いとくとしても、蒼紫様に相応しい許嫁って何~、今の私じゃだめなのかなぁ。もうお嫁に行ける歳なのに。今すぐお嫁さんでもいいのに。」
黒:「ちょっと聞くがお嬢は料理の腕前は如何ほどだ。」
操:「え?ここに居るんだったらお料理しなくていいじゃん。」
白:「裁縫はどうです?」
操:「え?ここに居るんだったらお増さんやお紺さんがやってくれるんじゃ・・。」
四人:「甘い!」
四人に詰め寄られ たじっとなる操。
黒:「男はな、やっぱり好きな相手に飯を作ってもらう時に幸せを感じるんですぜ。」
白:「同じく着物だって好きな相手に仕立ててもらったらそりゃもう嬉しいに決まってるよ。」
操:「そうなの~?」
黒・白「そう!」
操は何となくお近とお増を見るが、二人とも声をそろえて言う。
お近・お増:「私達も一応並み程度は出来るわよ。」
操:「やっぱり~。(ハァ~)やらなきゃダメか~苦手なんだよね~。じゃあみんな、私に教えて。」
白:「俺や黒さんは仕事が忙しくって無理ですよ。たまに分からない所とかがあれば教えることは出来るかもしれないけど。」
お増:「私達は時々だったら大丈夫だとおもうけど操ちゃんが思っているほど時間は取れないと思うの。」
操:「じゃあどうしたら・・。」
落ち込む操にお近が「あっ!」っと声をあげた。
お近:「お増、ほらあれ、何て言ったかしらこの間見た!」
お増:「え?あ・・あれね、あれ!女学校!」
操:「女学校?」
お近:「そう。丁度操ちゃんぐらいの歳の子が行く学びの場よ。」
黒:「寺子屋みたいなもんか?」
お近:「ええ、だけど明治政府が女子にも学問が必要だっていうことで作ったみたいよ。」
操:「私読み書き出来るし別に今更~~。」
お増:「お裁縫も教えてるって聞いたけど・・あ・・でも・・。」
と、お増は少し考えこんだ。
白:「どうしたお増。」
お増:「女学校へ行く意味って別に読み書きだけじゃないと思うの。一緒に学ぶ仲間がいて、話をして、ここだけじゃ分からないもっと新しい世界を見ることが大事なんじゃないかしら。」
操:「新しい世界?」
黒:「そうだなあ、お嬢はここ(御庭番衆)だけしか知らないもんな。」
お増:「お付き合いでいえば緋村さん達のところもだけどそれくらいしかお付き合いないし。」
お近:「そうね、蒼紫様を支えていくのならもっと広い世界を自分の目で見て聞いた方が良いと思う。」
白:「お嬢のそうやって得た経験がきっと役に立つ。逆に俺達は出て行けないからここはお嬢に任せるしかないよ。女学校って政府の意向で出来たんだろ、つまり、これからの社会の一部。」
黒:「そこが何を教え、何を求めているのか・・気になるなぁ。それが結局巡り巡ってこれからの葵屋の経営にも関係してくることだろ。」
みんなの話を聞いて操はうーんと考えた。
操:「ねえ・・、私が女学校へ行くことってみんなの為になる事かしら。」
四人はそうだと頷いた。
操:「・・分かった。まさに京都探索方にぴったりのお役ね!御頭代理のこの巻町操!みんなの為に女学校へ行くわ!」
白:「御頭代理って、いつ代理になったんだよ!」
黒:「そもそも御庭番衆は解散って御・・蒼紫様が言ったばかりだろ!」
お近:「私達の為っていうけど、一番は操ちゃん自身の為だからね!」
お増:「明日蒼紫様と翁にこの事をちゃんと言うのよ操ちゃん!」
操:「分かった分かったわよ!ちょっとみんな落ち着いて!・・・私の悩みが一つ解決したわけだけど、ところでさっき蒼紫様が言ってたみんなの話って何?私聞いてないんだけど。」
話の矛先が急に自分達に向いて焦った四人は明日も早いからとか、その話はもう少し煮詰まってからとかと言い、サササーっと自室に引き上げていったのだった。
巻町 操、この春より三年間、女学校へ通う事となる。及び、花嫁修業中。
* * * * * * * * *
そして座談会が始まった。
近:「おめでとう操ちゃん!って言ってもちょっとすっきりしないけど。(武尊さんが忘れられないにしてもあんな言い方しなくてもいいじゃない。)」
増:「おめでとう操ちゃん。大丈夫よ、蒼紫様はああはおっしゃってたけど頑張りましょうね。(やっぱり忘れられないんだわ武尊さんのこと。)」
白:「おめでとう、お嬢。(頑張れよ!)」
黒:「よかったな、お嬢。おめでとう。(恋敵は手強いが先ずは一歩進んだな。)」
蒼紫の気持ちと武尊の関係は知ってはいるが、幼いころから蒼紫を慕っている操の夢が叶うのは四人にとっても嬉しいことには間違いないのだった。
操:「ありがとう、みんな。」
そう返事はしても直後にハァァァ~~と大きなため息がでる。
操:「一番二番の話はとりあえず置いとくとしても、蒼紫様に相応しい許嫁って何~、今の私じゃだめなのかなぁ。もうお嫁に行ける歳なのに。今すぐお嫁さんでもいいのに。」
黒:「ちょっと聞くがお嬢は料理の腕前は如何ほどだ。」
操:「え?ここに居るんだったらお料理しなくていいじゃん。」
白:「裁縫はどうです?」
操:「え?ここに居るんだったらお増さんやお紺さんがやってくれるんじゃ・・。」
四人:「甘い!」
四人に詰め寄られ たじっとなる操。
黒:「男はな、やっぱり好きな相手に飯を作ってもらう時に幸せを感じるんですぜ。」
白:「同じく着物だって好きな相手に仕立ててもらったらそりゃもう嬉しいに決まってるよ。」
操:「そうなの~?」
黒・白「そう!」
操は何となくお近とお増を見るが、二人とも声をそろえて言う。
お近・お増:「私達も一応並み程度は出来るわよ。」
操:「やっぱり~。(ハァ~)やらなきゃダメか~苦手なんだよね~。じゃあみんな、私に教えて。」
白:「俺や黒さんは仕事が忙しくって無理ですよ。たまに分からない所とかがあれば教えることは出来るかもしれないけど。」
お増:「私達は時々だったら大丈夫だとおもうけど操ちゃんが思っているほど時間は取れないと思うの。」
操:「じゃあどうしたら・・。」
落ち込む操にお近が「あっ!」っと声をあげた。
お近:「お増、ほらあれ、何て言ったかしらこの間見た!」
お増:「え?あ・・あれね、あれ!女学校!」
操:「女学校?」
お近:「そう。丁度操ちゃんぐらいの歳の子が行く学びの場よ。」
黒:「寺子屋みたいなもんか?」
お近:「ええ、だけど明治政府が女子にも学問が必要だっていうことで作ったみたいよ。」
操:「私読み書き出来るし別に今更~~。」
お増:「お裁縫も教えてるって聞いたけど・・あ・・でも・・。」
と、お増は少し考えこんだ。
白:「どうしたお増。」
お増:「女学校へ行く意味って別に読み書きだけじゃないと思うの。一緒に学ぶ仲間がいて、話をして、ここだけじゃ分からないもっと新しい世界を見ることが大事なんじゃないかしら。」
操:「新しい世界?」
黒:「そうだなあ、お嬢はここ(御庭番衆)だけしか知らないもんな。」
お増:「お付き合いでいえば緋村さん達のところもだけどそれくらいしかお付き合いないし。」
お近:「そうね、蒼紫様を支えていくのならもっと広い世界を自分の目で見て聞いた方が良いと思う。」
白:「お嬢のそうやって得た経験がきっと役に立つ。逆に俺達は出て行けないからここはお嬢に任せるしかないよ。女学校って政府の意向で出来たんだろ、つまり、これからの社会の一部。」
黒:「そこが何を教え、何を求めているのか・・気になるなぁ。それが結局巡り巡ってこれからの葵屋の経営にも関係してくることだろ。」
みんなの話を聞いて操はうーんと考えた。
操:「ねえ・・、私が女学校へ行くことってみんなの為になる事かしら。」
四人はそうだと頷いた。
操:「・・分かった。まさに京都探索方にぴったりのお役ね!御頭代理のこの巻町操!みんなの為に女学校へ行くわ!」
白:「御頭代理って、いつ代理になったんだよ!」
黒:「そもそも御庭番衆は解散って御・・蒼紫様が言ったばかりだろ!」
お近:「私達の為っていうけど、一番は操ちゃん自身の為だからね!」
お増:「明日蒼紫様と翁にこの事をちゃんと言うのよ操ちゃん!」
操:「分かった分かったわよ!ちょっとみんな落ち着いて!・・・私の悩みが一つ解決したわけだけど、ところでさっき蒼紫様が言ってたみんなの話って何?私聞いてないんだけど。」
話の矛先が急に自分達に向いて焦った四人は明日も早いからとか、その話はもう少し煮詰まってからとかと言い、サササーっと自室に引き上げていったのだった。
巻町 操、この春より三年間、女学校へ通う事となる。及び、花嫁修業中。
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