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244.操、帰還する (蒼紫・操・斎藤・夢主・翁)

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退避の途中、蒼紫は気絶させてきた者達を気付かせながら操の後を追っていた。


気が付いた男達は火事だと告げられると一目散に逃げ出していった。


蒼紫は雑魚は逃がしてもいいと思っていたが肝心要の九条の姿が見当たらないことに疑念を抱いていた。



(まさか裏口の方から逃げたのか?)



馬車が乗り捨ててあったことから九条が此処へ来たと考えていた蒼紫だったが取り逃がしてしまったのかと悔やんだ。


武尊と十六夜丸の秘密を知り利用しようとする九条を蒼紫は此処で始末をつけようと考えていたのだった。


此処が悪党どもの巣窟ならすべてを闇に葬るのには持って来いの場所だとも思っていた。


逃がしてしまったのならば仕方がない、また機会を狙おうと蒼紫は思った。


何よりも今回の第一の目的は操を無事連れ戻すことであり、その目的は達成されたのだからと蒼紫は操の方を見た。


しかし操は外で何かを一生懸命探していた。



「何をしている、翁も皆も心配している。帰るぞ。」


「待って、蒼紫様。この辺りに馬小屋はない?」


「馬小屋だと。」



「ええ、武尊さんがそこに観柳の悪だくみの計画が隠されてるって・・」


武尊が?」



操の返事に蒼紫の目の色がサッと変わった。


武尊には葵屋から出るなと言ってある。


その武尊と何時、何処で操が会ったというのだ。


それに今操が口にした男の名前・・何故ここで観柳の名が出てくるのだ。


と、蒼紫は一度に沸いた疑念が頭の中を一気に駆け巡った。



「操、馬小屋などこの辺りにはない。それに観柳の悪だくみとはなんだ。・・今朝葵屋を出てからの事、順序立てて話せ。」



胸の内の嫌な予感を解消するためにはまず操の話を聞かなければ、と蒼紫は思った。


その時、地面が揺れると同時に大きい爆音が響き、アジトの入り口が瞬間明るく光ったと思ったら爆風がゴオーっと吹き出した。



武尊さんっー!」



操が見開いた目で引きつった声で叫んだ。


操の尋常でない叫び声に蒼紫は、



「まさか!」



とアジトの入り口を振り返った。
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