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243.炎の壁 (操・蒼紫・斎藤・夢主)
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十六夜丸だとしたらこれは何かの罠なのかと思ったが今一度自分を呼ぶ武尊の声に斎藤はハッとした。
「一が何故・・ここに?」
「阿呆が!今はそんなことはどうでもいい!武尊、その眼はどうした。」
「目・・?」
斎藤は眼の色の事を聞いたのだが武尊は目の事を聞かれたと思った。
「なんか良く見えないの・・。だから声でしか一じゃないかって推測出来ないんだけど本当に一?」
「嗚呼、俺だ!武尊。」
斎藤は思わず武尊をその胸に強く抱きしめた。
苦しいほどの抱擁。
すると武尊は幸せそうな声で、
「・・本当だ、一の匂いがする。」
と言った。
煙草は大っ嫌いの武尊だが斎藤の匂いは煙草と男臭さが交じって独特の安心感を武尊にもたらしているのだ。
斎藤は武尊のその声に嬉しさを覚えたのだが、この状況は二人の再会をゆっくり噛みしめている時間はなさそうだと思った。
「武尊、今はともかく此処を出るぞ。立てるか。」
「私もう無理・・逃げて・・早く・・。」
武尊は弱弱しくそう言うとまた気を失った。
「武尊、おい!」
斎藤は再び武尊を揺さぶったが武尊は目を覚まさなかった。
その間にも部屋の温度は着実に上がっており奥の部屋の炎は斎藤達を飲み込んでやろうと今にも襲い掛かってきそうだった。
「余裕ふかしている場合ではなさそうだな。」
と斎藤は片方の肩に武尊を担ぎ上げ部屋を出ようとして今一度ガトリングガンの横に倒れている男を振り返ってよく見た。
「・・!」
斎藤はその男が観柳である事が分かり、そして額を打ち抜かれて死んでいることも分かった。
こんなことが出来る人間に斎藤は心当りが一人あった。
だが今はそのことを追求することよりも早く此処を出た方がいいことも分かっていた。
その時斎藤のすぐ側でドン!と大きな音がして床が抜け落ち炎の壁が吹きあがった。
その場所は出入り口へ向かう扉側で斎藤達は退路を断たれたのだ。
赤々と噴き出す炎が斎藤と武尊の顔を赤く染めた。
2016.12.24
「一が何故・・ここに?」
「阿呆が!今はそんなことはどうでもいい!武尊、その眼はどうした。」
「目・・?」
斎藤は眼の色の事を聞いたのだが武尊は目の事を聞かれたと思った。
「なんか良く見えないの・・。だから声でしか一じゃないかって推測出来ないんだけど本当に一?」
「嗚呼、俺だ!武尊。」
斎藤は思わず武尊をその胸に強く抱きしめた。
苦しいほどの抱擁。
すると武尊は幸せそうな声で、
「・・本当だ、一の匂いがする。」
と言った。
煙草は大っ嫌いの武尊だが斎藤の匂いは煙草と男臭さが交じって独特の安心感を武尊にもたらしているのだ。
斎藤は武尊のその声に嬉しさを覚えたのだが、この状況は二人の再会をゆっくり噛みしめている時間はなさそうだと思った。
「武尊、今はともかく此処を出るぞ。立てるか。」
「私もう無理・・逃げて・・早く・・。」
武尊は弱弱しくそう言うとまた気を失った。
「武尊、おい!」
斎藤は再び武尊を揺さぶったが武尊は目を覚まさなかった。
その間にも部屋の温度は着実に上がっており奥の部屋の炎は斎藤達を飲み込んでやろうと今にも襲い掛かってきそうだった。
「余裕ふかしている場合ではなさそうだな。」
と斎藤は片方の肩に武尊を担ぎ上げ部屋を出ようとして今一度ガトリングガンの横に倒れている男を振り返ってよく見た。
「・・!」
斎藤はその男が観柳である事が分かり、そして額を打ち抜かれて死んでいることも分かった。
こんなことが出来る人間に斎藤は心当りが一人あった。
だが今はそのことを追求することよりも早く此処を出た方がいいことも分かっていた。
その時斎藤のすぐ側でドン!と大きな音がして床が抜け落ち炎の壁が吹きあがった。
その場所は出入り口へ向かう扉側で斎藤達は退路を断たれたのだ。
赤々と噴き出す炎が斎藤と武尊の顔を赤く染めた。
2016.12.24