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274.再会、そして・・ (蒼紫・夢主・比古・葵屋一同)
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蒼紫にさよならを叫んだ武尊は、比古に肩を抱かれて小屋に入った。
まるで昨日今日に出かけて帰って来たみたいに武尊も自然に比古に寄り添っているのが自分でも不思議なくらいに。
(比古さんに聞いて欲しいことがたくさんある。)
きっと比古にとっては聞きたくない事かもしれない事まで・・全部全部聞いて欲しかった。
(あ・・でも傷とか下の毛とかのことは・・あんまり突っ込まれたくないというか・・・・あっ!そんなことよりお土産買ってきてない!)
などと頭の中で目まぐるしく考えていると、
「濡れた靴などいつまで履いてる。」
「え?、あ、、、うん。」
比古の小屋は床面積の半分土足なのだが脱いだところで代わりに履くものがない。
まさか代わりの履物が必要になるとは考えていなかった。
武尊が困った顔をすると、
「ほら、履け。」
と、どこからか比古が藁沓(わらぐつ)を出して来た。
「え、藁沓!?温かそう!でもどうしたのこれ?」
「最初はいい草履でも買おうと思っていたんだがどうせ買うなら武尊が帰ってきてから好きな草履を買おうと思ってな。とりあえず作っておいた。」
「え!?比古さんが作ったのこれ!?」
「ふっ、真の天才とは何でもこなすものさ。」
「ありがとう比古さん!嬉しい!」
予想外のサプライズが本当に嬉しくて武尊は比古に抱きつこうとしたがまさにその時、武尊の視界が急に真っ暗になった。
(まさかまた例の立ちくらみ・・何で今・・)
抱きついてくるかと思って構えた比古は その場でふらりと崩れる武尊を咄嗟に抱きかかえた。
「おい!武尊!」
先程も感じた武尊の異常なほどの軽さ。
やはり気のせいではなかった。
元気のようだからとりあえず様子を見ようと思っていた比古だったが武尊の体調が逆にとても悪いのではないかと嫌な予感が脳裏をよぎった。
「武尊!おい!しっかりしろ!」
比古が片腕で武尊を抱え、もう片方の手で武尊の頬をぺちぺちと叩くと、武尊の瞼がピクリと動き、ゆっくりとその目を開けた・・
2022/1/8