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274.再会、そして・・ (蒼紫・夢主・比古・葵屋一同)
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日暮れ前、辺りが暗くなり始めた頃、ようやく武尊は見覚えのある山小屋を発見した。
「蒼紫!見えたよ!あれだよね?」
蒼紫にとっては着きたくない到着地、けれども、この武尊を送り届けなければならない場所にいよいよ着いてしまったかと、複雑な気持ちで
「嗚呼。」
と返事をした。
山の道は足場が悪くこの長い道のりで疲弊しきっていた武尊は今は気力だけで歩いて来た。
雪も残っており、ズボンの裾はすっかり濡れてしまっていた。
それでも山小屋を見ると武尊の気持ちは軽くなる。
鼓動もドキドキと早くなった。
武尊の声に比古が外へ出て下を見ると武尊と若い男がこちらに向かって歩いて来るのが見えた。
「比古さん!」
武尊は比古の姿を見るとその名前を叫んだ。
その声に思わず伏し目がちになり少し俯いた蒼紫の横を武尊が風のように通り抜けていくのがスローモーションのように視界を通り過ぎていく。
武尊は比古への最短距離を行くように駆け出した。
道ではないために、雪の深みに足を捕られ、前に転び、雪を前面に付けても掃うことなくすぐに立ち上がり、比古を目指して駆けていく。
そして比古の胸に飛び込んだ。
「比古さん!」
武尊を受け止めた比古は険しい視線を蒼紫に一瞬送り、その後武尊を愛しく抱きしめた。
「武尊・・・・・お帰り。」
武尊の斎藤とも自分とも違う比古に対する態度。その様子を見ていた蒼紫は小さくため息をついた。
比古清十郎。
その後ろ姿は志々雄真実との決闘から帰って来た時に一瞬垣間見ただけだった。
抜刀斉・・いや緋村剣心の師匠がどれほどの者であろうとも斎藤と同程度であれば今日、送り届けた後再び奪い返す事も考えていた蒼紫だったが武尊を抱きしめた比古を見て早々諦めたのだった。
武尊を返して良かった。
だが己が人生でただ一人と思った女が武尊であることには変わりはないと蒼紫も武尊の所に向かて歩き出した。
「蒼紫!見えたよ!あれだよね?」
蒼紫にとっては着きたくない到着地、けれども、この武尊を送り届けなければならない場所にいよいよ着いてしまったかと、複雑な気持ちで
「嗚呼。」
と返事をした。
山の道は足場が悪くこの長い道のりで疲弊しきっていた武尊は今は気力だけで歩いて来た。
雪も残っており、ズボンの裾はすっかり濡れてしまっていた。
それでも山小屋を見ると武尊の気持ちは軽くなる。
鼓動もドキドキと早くなった。
武尊の声に比古が外へ出て下を見ると武尊と若い男がこちらに向かって歩いて来るのが見えた。
「比古さん!」
武尊は比古の姿を見るとその名前を叫んだ。
その声に思わず伏し目がちになり少し俯いた蒼紫の横を武尊が風のように通り抜けていくのがスローモーションのように視界を通り過ぎていく。
武尊は比古への最短距離を行くように駆け出した。
道ではないために、雪の深みに足を捕られ、前に転び、雪を前面に付けても掃うことなくすぐに立ち上がり、比古を目指して駆けていく。
そして比古の胸に飛び込んだ。
「比古さん!」
武尊を受け止めた比古は険しい視線を蒼紫に一瞬送り、その後武尊を愛しく抱きしめた。
「武尊・・・・・お帰り。」
武尊の斎藤とも自分とも違う比古に対する態度。その様子を見ていた蒼紫は小さくため息をついた。
比古清十郎。
その後ろ姿は志々雄真実との決闘から帰って来た時に一瞬垣間見ただけだった。
抜刀斉・・いや緋村剣心の師匠がどれほどの者であろうとも斎藤と同程度であれば今日、送り届けた後再び奪い返す事も考えていた蒼紫だったが武尊を抱きしめた比古を見て早々諦めたのだった。
武尊を返して良かった。
だが己が人生でただ一人と思った女が武尊であることには変わりはないと蒼紫も武尊の所に向かて歩き出した。