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226.葵屋、蒼紫は実は偉い人? (操・翁・蒼紫・夢主・黒・白)
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蒼紫が翁から浴衣を受け取った後、向かった方向は自室。
その後、翁の話途中で蒼紫の部屋へ行った操だったが蒼紫はいなかった。
「あれ・・?」
確かにこっちに向かったはずなのにと操は思ったが何故だか蒼紫はいない。
そこで蒼紫が『武尊の着替えを・・』と言っていたのを思いだし風呂の脱衣所をちらっと覗きに行ったがそこにも蒼紫はいなかった。
武尊が風呂場で何かぶつくさ独り言を言っているのが微かに聞こえたが、操は蒼紫の方が大事だったのですぐに蒼紫を探しに行った。
決してそう広くはない葵屋、だが操が探し回っても蒼紫は見つからなかった。
「えー、どうして?またどこかに出かけられたとか?」
と操は不思議がったが、なんてことはない、ただお互い移動しいた為会わなかっただけだったのだが。
蒼紫は自分の半纏を取った後、漢方薬を置いてある場所へ行き陳皮袋を作ってから武尊の所へ行き、その後は勝手場へ行ったのだった。
結局操は翁の所へ戻り、
「蒼紫様は?」
と尋ねるに至ったというわけだ。
「ん?何で儂が蒼紫の居場所を知っておるんじゃ。禅寺から戻った後はいつも通り部屋におるじゃろ。」
「それがいないから聞いてるんじゃない、もぅ~!」
「はてのぅ?」
翁は別にそれがどうしたと顎鬚をなでながら相変わらず碁盤とにらめっこだった。
「だぁー!」
操は翁の横に胡坐をかくと、翁を大きな目でにらんで言った。
「爺や、き・い・て・く・れ・る?」
噴火直前の操の気迫に翁はここまでやった詰碁を碁盤ごとひっくり返されてはたまらんと、
「お、何じゃね。」
と操に愛想を振った。
操は大真面目な顔で、
「京都が、いや、今日本が大変なの!吸血鬼が来たのよ!」
操の発言にしばし沈黙が流れた。
「何じゃい、何がなんだかさっぱり儂にはわからんぞ。分かるように説明せんか。」
そんな訳で操はお近やお増に言った事と同じことを翁に言った。
翁はそんな操を、
(まずいのぅ、何とバッドなタイミングなのじゃ。)
と、思いながら聞いていた。
実は翁は警察署長に呼ばれて実際その死体を見て来たのであた。
その際、街に噂されている【吸血鬼】の噂も一緒に聞いていた。
まさか葵屋に戻って一番首を突っ込まれたくない操の口からその話が出て来るとは・・、と内心ため息をついたのだった。
「てなことで、爺や、明日から御庭番衆の出番よ!最近ずっと仕事がなかったから腕がなるわね!京都の治安は御庭番衆が守る!この操様が出て来たからはどんな難事件も解決よ!ハーハハハハハ!」
翁は本当に困ったもんじゃと肩を落とした。
「これ、操。それは警察の仕事であって操の仕事ではないぞ。かれこれ部外者が口を出すものではない。儂等の本業はあくまでもこの葵屋、分かっておるの。」
「爺やだっていつもいろいろ出歩いてコソコソ何かやってるの私知ってるんだから!それに今は私が御頭なのよ!爺やだって私のいう事・・」
操がヒートアップしていると、
「誰が御頭だ。」
と声がした。
操も翁もハッとしてその声の方を向く。
そこには真顔の蒼紫がいた。
「俺は隠密御庭番衆の誇りを忘れ、修羅に落ちた身。お前達が俺の事を御頭と思わなくても俺は構わん。だが操、今のお前は誰が見ても御頭の実力も器もない。翁の言うとおり余計な事に首を突っ込むな。」
流石に操も蒼紫にそう言われては、
「いえ・・蒼紫様、すみません。そんなつもりじゃ・・。」
と調子に乗り過ぎた事を悔いてうつむいた。
そこに蒼紫が来た反対側から風呂から上がった武尊がやって来た。
「翁さん、操ちゃん、どうもお久しぶりです。お礼を言う順番が違って申し訳ありませんがお風呂を頂きました。着替えまで貸して下さいまして有難うございます。」
と礼をしたが、どうもこの場の空気がこのうえなく重たい感じが漂っているので武尊は、
「あの・・すみません、大事なお話の最中でしたか?」
と、武尊までも空気に飲み込まれてたじろいでしまった。
「いや、何でもない土岐君、気にせんでくれ。それより今日はもう日も暮れた、よかったら泊って行きなされ。」
と翁が言った。
「え・・でも・・。」
蒼紫は自分の荷物を持っている、回収したら出て行こうと思っていた武尊は翁の申し出を断ろうとした矢先に、
「武尊はしばらくここに泊る。いいだろ、翁。」
と蒼紫が口をはさんだ。
「え?私は別にそんなつもりじゃ・・」
と武尊がまた反論しようとすると、またも蒼紫が口を開いた。
「あんなずぶ濡れのコートではかえって風邪を引く。せめて乾くまではここに居ろ。俺の客人扱いなら宿代はただでいいだろ、翁。」
「まあ、最初から土岐君から宿代なんか考え取らんしのぅ・・。」
「だ、そうだ。よかったな武尊。」
「ちょ・・!」
武尊がまだ蒼紫に何か言おうと口を開くがそこをまた蒼紫が、
「武尊の部屋は俺の部屋の隣だ。」
「「ええーーーーっ!」」
蒼紫のとんでもない言葉に武尊と操が同時に声を張り上げた。
そして翁もびっくりして蒼紫を見た。
蒼紫は顔色一つ変わってはいない。
「そ、それは困る!!せめて隣の隣にして!!」
咄嗟に武尊は叫んだ。
自分でも何を言っているんだかと思いながらも武尊には以前泊めてもらった部屋がいいとか操の隣の部屋とか、そう考える余裕はなかった。
「・・それで武尊が構わなければそれでも良い。」
「『良い』って?!(私はちっともよくなーーーい!!)」
蒼紫の言葉により、武尊の宿泊場所が蒼紫の部屋の隣の隣の部屋になってしまったことが確定されてしまったことに武尊はしまった!と思ったが時すでに遅し。
せめてこの場の翁か操、どっちか反論してくれと武尊は切に願って二人を見たが、二人とも唖然としすぎたのか何も言ってくれなかった。
「では部屋へ案内する。預かっている荷もある、ついて来い。」
と、蒼紫はスッと歩き出した。
「ちょっと待って、あ・・(もう!勝手にさっさと行って・・!)翁さん、操ちゃん、また後程伺います!すみません!」
武尊はあたふたと蒼紫の後をついて行った。
その後、翁の話途中で蒼紫の部屋へ行った操だったが蒼紫はいなかった。
「あれ・・?」
確かにこっちに向かったはずなのにと操は思ったが何故だか蒼紫はいない。
そこで蒼紫が『武尊の着替えを・・』と言っていたのを思いだし風呂の脱衣所をちらっと覗きに行ったがそこにも蒼紫はいなかった。
武尊が風呂場で何かぶつくさ独り言を言っているのが微かに聞こえたが、操は蒼紫の方が大事だったのですぐに蒼紫を探しに行った。
決してそう広くはない葵屋、だが操が探し回っても蒼紫は見つからなかった。
「えー、どうして?またどこかに出かけられたとか?」
と操は不思議がったが、なんてことはない、ただお互い移動しいた為会わなかっただけだったのだが。
蒼紫は自分の半纏を取った後、漢方薬を置いてある場所へ行き陳皮袋を作ってから武尊の所へ行き、その後は勝手場へ行ったのだった。
結局操は翁の所へ戻り、
「蒼紫様は?」
と尋ねるに至ったというわけだ。
「ん?何で儂が蒼紫の居場所を知っておるんじゃ。禅寺から戻った後はいつも通り部屋におるじゃろ。」
「それがいないから聞いてるんじゃない、もぅ~!」
「はてのぅ?」
翁は別にそれがどうしたと顎鬚をなでながら相変わらず碁盤とにらめっこだった。
「だぁー!」
操は翁の横に胡坐をかくと、翁を大きな目でにらんで言った。
「爺や、き・い・て・く・れ・る?」
噴火直前の操の気迫に翁はここまでやった詰碁を碁盤ごとひっくり返されてはたまらんと、
「お、何じゃね。」
と操に愛想を振った。
操は大真面目な顔で、
「京都が、いや、今日本が大変なの!吸血鬼が来たのよ!」
操の発言にしばし沈黙が流れた。
「何じゃい、何がなんだかさっぱり儂にはわからんぞ。分かるように説明せんか。」
そんな訳で操はお近やお増に言った事と同じことを翁に言った。
翁はそんな操を、
(まずいのぅ、何とバッドなタイミングなのじゃ。)
と、思いながら聞いていた。
実は翁は警察署長に呼ばれて実際その死体を見て来たのであた。
その際、街に噂されている【吸血鬼】の噂も一緒に聞いていた。
まさか葵屋に戻って一番首を突っ込まれたくない操の口からその話が出て来るとは・・、と内心ため息をついたのだった。
「てなことで、爺や、明日から御庭番衆の出番よ!最近ずっと仕事がなかったから腕がなるわね!京都の治安は御庭番衆が守る!この操様が出て来たからはどんな難事件も解決よ!ハーハハハハハ!」
翁は本当に困ったもんじゃと肩を落とした。
「これ、操。それは警察の仕事であって操の仕事ではないぞ。かれこれ部外者が口を出すものではない。儂等の本業はあくまでもこの葵屋、分かっておるの。」
「爺やだっていつもいろいろ出歩いてコソコソ何かやってるの私知ってるんだから!それに今は私が御頭なのよ!爺やだって私のいう事・・」
操がヒートアップしていると、
「誰が御頭だ。」
と声がした。
操も翁もハッとしてその声の方を向く。
そこには真顔の蒼紫がいた。
「俺は隠密御庭番衆の誇りを忘れ、修羅に落ちた身。お前達が俺の事を御頭と思わなくても俺は構わん。だが操、今のお前は誰が見ても御頭の実力も器もない。翁の言うとおり余計な事に首を突っ込むな。」
流石に操も蒼紫にそう言われては、
「いえ・・蒼紫様、すみません。そんなつもりじゃ・・。」
と調子に乗り過ぎた事を悔いてうつむいた。
そこに蒼紫が来た反対側から風呂から上がった武尊がやって来た。
「翁さん、操ちゃん、どうもお久しぶりです。お礼を言う順番が違って申し訳ありませんがお風呂を頂きました。着替えまで貸して下さいまして有難うございます。」
と礼をしたが、どうもこの場の空気がこのうえなく重たい感じが漂っているので武尊は、
「あの・・すみません、大事なお話の最中でしたか?」
と、武尊までも空気に飲み込まれてたじろいでしまった。
「いや、何でもない土岐君、気にせんでくれ。それより今日はもう日も暮れた、よかったら泊って行きなされ。」
と翁が言った。
「え・・でも・・。」
蒼紫は自分の荷物を持っている、回収したら出て行こうと思っていた武尊は翁の申し出を断ろうとした矢先に、
「武尊はしばらくここに泊る。いいだろ、翁。」
と蒼紫が口をはさんだ。
「え?私は別にそんなつもりじゃ・・」
と武尊がまた反論しようとすると、またも蒼紫が口を開いた。
「あんなずぶ濡れのコートではかえって風邪を引く。せめて乾くまではここに居ろ。俺の客人扱いなら宿代はただでいいだろ、翁。」
「まあ、最初から土岐君から宿代なんか考え取らんしのぅ・・。」
「だ、そうだ。よかったな武尊。」
「ちょ・・!」
武尊がまだ蒼紫に何か言おうと口を開くがそこをまた蒼紫が、
「武尊の部屋は俺の部屋の隣だ。」
「「ええーーーーっ!」」
蒼紫のとんでもない言葉に武尊と操が同時に声を張り上げた。
そして翁もびっくりして蒼紫を見た。
蒼紫は顔色一つ変わってはいない。
「そ、それは困る!!せめて隣の隣にして!!」
咄嗟に武尊は叫んだ。
自分でも何を言っているんだかと思いながらも武尊には以前泊めてもらった部屋がいいとか操の隣の部屋とか、そう考える余裕はなかった。
「・・それで武尊が構わなければそれでも良い。」
「『良い』って?!(私はちっともよくなーーーい!!)」
蒼紫の言葉により、武尊の宿泊場所が蒼紫の部屋の隣の隣の部屋になってしまったことが確定されてしまったことに武尊はしまった!と思ったが時すでに遅し。
せめてこの場の翁か操、どっちか反論してくれと武尊は切に願って二人を見たが、二人とも唖然としすぎたのか何も言ってくれなかった。
「では部屋へ案内する。預かっている荷もある、ついて来い。」
と、蒼紫はスッと歩き出した。
「ちょっと待って、あ・・(もう!勝手にさっさと行って・・!)翁さん、操ちゃん、また後程伺います!すみません!」
武尊はあたふたと蒼紫の後をついて行った。