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224.陳皮の香り (夢主・蒼紫・操・翁)
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「ちょっと、蒼紫そんなに引っ張らないで!」
しかし蒼紫は無言で進む。
武尊はそのまま蒼紫に引っ張られ裏口から庭へ入った。
そしてそのまま風呂へ連れて行かれた。
そんなに都合よくお湯が沸いているか、と武尊は思ったが蒼紫が湯船に手を入れて温度を確認したところどうやら誰かが入った後だったようで、
「ぬるい風呂だが何とか入れる。」
と、蒼紫は言った。
そして続けて、
「服を脱げ。」
と武尊に言った。
蒼紫の目がいつになく怖い。
「いや・・あの・・私・・。」
いきなり風呂とは武尊は考えてなく、この状況に戸惑って突っ立っていると蒼紫は、
「早くしろ、身体が冷えきっているのが分からないのか。」
蒼紫は掴んだ武尊の氷のように冷えた手を見て言った。
武尊は蒼紫の目がさらに吊り上っているような気がした。
それはこの場を逃げることは許してもらえそうにないことだと武尊は思った。
逃げようにも冷え切った身体は動きはしないし、たとえ体調万端でもこの忍者の御頭である蒼紫から逃げられそうにないのは分かっていた。
「あ・・あっち向いてて・・。」
武尊には『風呂に入る』ということしか自分の選ぶ選択肢はなかった。
だから、しかたなく、本当に仕方なく蒼紫にそう言ってコートのボタンに手をかけた。
「今更隠す間柄でもないだろう。」
蒼紫はさらっと言ってのけた。
確かに蒼紫とは風呂もそれこそ裸の付き合いで入った中、そしてそれ以上の事もされてはいたとはいえ、相手は自分のすべてを渡した斎藤ではない。
あまりにも身体が冷えすぎているために顔を赤くすることはなかったが、恥ずかしいものは恥ずかしいのだ。
解放的な気持ちになれた会津の露天風呂とは違い、今は身ぐるみはがされるような感じで武尊はうつむいた。
そして蒼紫に背を向けてコートのボタンを外そうとするのだが、あまりにも手が冷たくてうまく指が動かない。
(あれ・・あれっ・・。)
蒼紫は背を向けたまま動かない武尊の姿に何をしていると正面へ回り込み武尊の状況を把握した。
「指が動かないなら早く言え・・手伝ってやろう。」
ボタンに伸びてきた蒼紫の手を武尊は軽く制したがそれは却下された。
武尊はどうにも出来なくて蒼紫にボタンを外してもらいコートも取ってもらった。
「こんなところでもたもたしているとそれこそ風邪をひく。」
そう言って蒼紫は武尊のシャツのボタンまで全部外してやった。
「蒼紫・・。」
武尊は蒼紫の名前を呼ぶしか出来なかった。
自分自身の気持ちが混乱していたからだ。
蒼紫は武尊の言葉をさえぎるように、
「いいか、取りあえず早く入れ。今着替えを持って来る。」
と言って眼力で武尊に圧をかけ出て行った。
しかし蒼紫は無言で進む。
武尊はそのまま蒼紫に引っ張られ裏口から庭へ入った。
そしてそのまま風呂へ連れて行かれた。
そんなに都合よくお湯が沸いているか、と武尊は思ったが蒼紫が湯船に手を入れて温度を確認したところどうやら誰かが入った後だったようで、
「ぬるい風呂だが何とか入れる。」
と、蒼紫は言った。
そして続けて、
「服を脱げ。」
と武尊に言った。
蒼紫の目がいつになく怖い。
「いや・・あの・・私・・。」
いきなり風呂とは武尊は考えてなく、この状況に戸惑って突っ立っていると蒼紫は、
「早くしろ、身体が冷えきっているのが分からないのか。」
蒼紫は掴んだ武尊の氷のように冷えた手を見て言った。
武尊は蒼紫の目がさらに吊り上っているような気がした。
それはこの場を逃げることは許してもらえそうにないことだと武尊は思った。
逃げようにも冷え切った身体は動きはしないし、たとえ体調万端でもこの忍者の御頭である蒼紫から逃げられそうにないのは分かっていた。
「あ・・あっち向いてて・・。」
武尊には『風呂に入る』ということしか自分の選ぶ選択肢はなかった。
だから、しかたなく、本当に仕方なく蒼紫にそう言ってコートのボタンに手をかけた。
「今更隠す間柄でもないだろう。」
蒼紫はさらっと言ってのけた。
確かに蒼紫とは風呂もそれこそ裸の付き合いで入った中、そしてそれ以上の事もされてはいたとはいえ、相手は自分のすべてを渡した斎藤ではない。
あまりにも身体が冷えすぎているために顔を赤くすることはなかったが、恥ずかしいものは恥ずかしいのだ。
解放的な気持ちになれた会津の露天風呂とは違い、今は身ぐるみはがされるような感じで武尊はうつむいた。
そして蒼紫に背を向けてコートのボタンを外そうとするのだが、あまりにも手が冷たくてうまく指が動かない。
(あれ・・あれっ・・。)
蒼紫は背を向けたまま動かない武尊の姿に何をしていると正面へ回り込み武尊の状況を把握した。
「指が動かないなら早く言え・・手伝ってやろう。」
ボタンに伸びてきた蒼紫の手を武尊は軽く制したがそれは却下された。
武尊はどうにも出来なくて蒼紫にボタンを外してもらいコートも取ってもらった。
「こんなところでもたもたしているとそれこそ風邪をひく。」
そう言って蒼紫は武尊のシャツのボタンまで全部外してやった。
「蒼紫・・。」
武尊は蒼紫の名前を呼ぶしか出来なかった。
自分自身の気持ちが混乱していたからだ。
蒼紫は武尊の言葉をさえぎるように、
「いいか、取りあえず早く入れ。今着替えを持って来る。」
と言って眼力で武尊に圧をかけ出て行った。