※1 記憶を失っている時の名前は変換できません。
222.氷雨 (お近、操、お増、翁、蒼紫、夢主)
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「あっ!」
武尊は以前兄と少しの間隠れ家として使っていた嵐山の少し奥の小さな庵に着いて思わず声をあげた。
以前蒼紫に・・後をつけて来られた時もすでに草ぼうぼうの放置状態にあったこの庵は相も変わらず草ぼうぼう、いや夏の間育った草木は既に枯れたススキも含めて更にぼうぼうだった・・つまり人が住んだ形跡がないにもかかわらず、庵は半壊状態だったからだ。
と、いうのも畳から床から天井板まであちこちがひっぺがえされていたからだ。
しかも床下まで掘り返されていたのが確認できた。
「いったい・・?」
しかも掘り返されたのは形跡から見てここ一ヶ月ぐらいのように思えた。
「兄様・・?がやった?他に誰がここをこんな目的でこんな事をするなんて考えられない・・。」
武尊は首を傾げ少し茫然としたが縁側でぐるりと周囲を見渡した時、思わず蒼紫とここで起きたことを思い出した。
とたんに恥ずかしくなって武尊は顔を熱くした。
「あれが蒼紫との腐れ縁というか・・始まりだったなんて全然思わなかった・・。」
思わずそう呟いてしまうぐらいに武尊の記憶は鮮明にあの時の事を思い出していた。
「だーっ!蒼紫の事は今考えない、考えない!」
武尊は恥ずかしい記憶をかき消すように両手をバタつかせた。
晴れていた空はいつの間にか灰色の雲が集まり日を遮り始めていた。
武尊は辺りに人の気配がないのを確認するとそこを後にした。
武尊は以前兄と少しの間隠れ家として使っていた嵐山の少し奥の小さな庵に着いて思わず声をあげた。
以前蒼紫に・・後をつけて来られた時もすでに草ぼうぼうの放置状態にあったこの庵は相も変わらず草ぼうぼう、いや夏の間育った草木は既に枯れたススキも含めて更にぼうぼうだった・・つまり人が住んだ形跡がないにもかかわらず、庵は半壊状態だったからだ。
と、いうのも畳から床から天井板まであちこちがひっぺがえされていたからだ。
しかも床下まで掘り返されていたのが確認できた。
「いったい・・?」
しかも掘り返されたのは形跡から見てここ一ヶ月ぐらいのように思えた。
「兄様・・?がやった?他に誰がここをこんな目的でこんな事をするなんて考えられない・・。」
武尊は首を傾げ少し茫然としたが縁側でぐるりと周囲を見渡した時、思わず蒼紫とここで起きたことを思い出した。
とたんに恥ずかしくなって武尊は顔を熱くした。
「あれが蒼紫との腐れ縁というか・・始まりだったなんて全然思わなかった・・。」
思わずそう呟いてしまうぐらいに武尊の記憶は鮮明にあの時の事を思い出していた。
「だーっ!蒼紫の事は今考えない、考えない!」
武尊は恥ずかしい記憶をかき消すように両手をバタつかせた。
晴れていた空はいつの間にか灰色の雲が集まり日を遮り始めていた。
武尊は辺りに人の気配がないのを確認するとそこを後にした。