（だ・・だめだ・・一には絶対かなわない・・だけど絶対クスリの事だけはいうわけにはいかない・・っ）


武尊の頭の中にはその事でいっぱいになった。


目の前の男に嘘偽りは一切通用しないのは十二分にも承知の武尊はどうすればこの窮地を脱することが出来るのか全力で脳味噌を振り絞っていた。


半分以上武尊の脳内はパニックだった。


後から考えればもっとこの場で適切な事を言えたのかもしれなかった。


だが何か言わないと・・というプレッシャーに武尊はつい、



「蒼紫がそこがいいって言ったから！！」



と口走ってしまった。