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210.船上のシンデレラ (斎藤・夢主・マーティン・オンナスキー・ナターシャ)
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「ちょちょちょっと!」
つかまれた手を引っ張られ、武尊は斎藤に引き寄せられた。
と、次の瞬間斎藤の反対の手が武尊の腰に周り武尊はくるりと回転させられた。
斎藤の足がバイオリンの旋律に合っているかのように動くのを武尊は見た。
見ていた間にも武尊の身体は斎藤によってリードされている。
「一、まさか踊れるの!?」
武尊は信じられないと斎藤を見つめた。
「やったことはないが何度も川路の警備で夜会を見て来た。居合の型の鍛錬に比べれば動き自体さほど難しくはない。」
「・・・。」
驚きすぎて武尊は開いた口が塞がらない。
武人の洞察力とはいかほどなのかと武尊は恐ろしくなった。
(見てただけで出来るんかい!?明治・・いや、士(サムライ)っていったい何!平成と人種違うんじゃない?!)
武尊の心の叫びなど知るよしもない斎藤は、
「難しいなら恰好だけ俺に合わせて置け、それぐらいできるだろう。」
と余裕をかました。
バイオリンの音色が室内に響く。
合気というのか、斎藤のリードはとても自然だった。
斎藤の気に合わせれば身体は自然に動いていた。
驚きの中、武尊はやっと自分の足で動けるようになった。
そしてより斎藤との呼吸が合い、初めてと思えないぐらい自然に二人は踊った。
・・・楽しい!
思わず笑みがこぼれる武尊をを斎藤は満足気に目を細めた。
そして武尊は思った。
血にまみれ、呪われた遺伝子を持つ自分でも今日だけは、、いや、今だけはドレスを着たシンデレラだと。
(だとすると一は王子様?・・本当に・・私の王子様なんだから。)
武尊は斎藤の顔を見て目でクスリと笑った。
「何だ。」
斎藤はそんな小さな変化も見逃さない。
「ううん、別に。」
眉間のしわは深く、冷徹皮肉屋。
『別に。』と答えた自分の顔を鋭く見射るその視線が今は嬉しい。
(どの女性にでも優しいシンデレラの王子様とはまるで違うけれど、それ以上にカッコイイ大好きな私の王子様・・。)
斎藤はそんな夢見心地の顔をしている武尊にフンと笑いながら、
「後でしっかりその辺の事を聞かせてもらうからな。」
と、この場では武尊を見逃した。
2015.12.29
つかまれた手を引っ張られ、武尊は斎藤に引き寄せられた。
と、次の瞬間斎藤の反対の手が武尊の腰に周り武尊はくるりと回転させられた。
斎藤の足がバイオリンの旋律に合っているかのように動くのを武尊は見た。
見ていた間にも武尊の身体は斎藤によってリードされている。
「一、まさか踊れるの!?」
武尊は信じられないと斎藤を見つめた。
「やったことはないが何度も川路の警備で夜会を見て来た。居合の型の鍛錬に比べれば動き自体さほど難しくはない。」
「・・・。」
驚きすぎて武尊は開いた口が塞がらない。
武人の洞察力とはいかほどなのかと武尊は恐ろしくなった。
(見てただけで出来るんかい!?明治・・いや、士(サムライ)っていったい何!平成と人種違うんじゃない?!)
武尊の心の叫びなど知るよしもない斎藤は、
「難しいなら恰好だけ俺に合わせて置け、それぐらいできるだろう。」
と余裕をかました。
バイオリンの音色が室内に響く。
合気というのか、斎藤のリードはとても自然だった。
斎藤の気に合わせれば身体は自然に動いていた。
驚きの中、武尊はやっと自分の足で動けるようになった。
そしてより斎藤との呼吸が合い、初めてと思えないぐらい自然に二人は踊った。
・・・楽しい!
思わず笑みがこぼれる武尊をを斎藤は満足気に目を細めた。
そして武尊は思った。
血にまみれ、呪われた遺伝子を持つ自分でも今日だけは、、いや、今だけはドレスを着たシンデレラだと。
(だとすると一は王子様?・・本当に・・私の王子様なんだから。)
武尊は斎藤の顔を見て目でクスリと笑った。
「何だ。」
斎藤はそんな小さな変化も見逃さない。
「ううん、別に。」
眉間のしわは深く、冷徹皮肉屋。
『別に。』と答えた自分の顔を鋭く見射るその視線が今は嬉しい。
(どの女性にでも優しいシンデレラの王子様とはまるで違うけれど、それ以上にカッコイイ大好きな私の王子様・・。)
斎藤はそんな夢見心地の顔をしている武尊にフンと笑いながら、
「後でしっかりその辺の事を聞かせてもらうからな。」
と、この場では武尊を見逃した。
2015.12.29