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207.静かな攻防 (斎藤・夢主)
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斎藤の四指が武尊の薄い陰毛をかき分けながら何かを探すようにズボンの内側で蜘蛛の足のようにまさぐる。
それはそれで動きがやらしいと思った武尊だったがどうも斎藤の様子が変だと思った矢先に斎藤から、
「・・ふんどしはどうした。」
と聞かれた。
(あっ・・。)
身体の芯に火が点きかけた所で動きと止められ武尊は急速に気持ちが現実に戻りだした。
そういえば、今はすっかり意識していなかったが武尊は会津に出立する前にフンドシを来たるべき冬の洗濯事情を考えてヒモパン改造していたのだった。
(やっぱ疑問に思うよね・・明治にはヒモパンはなかったからなぁ・・蒼紫にもやっぱり『何だそれは』って言われたし・・。)
そもそも女が下に着けるものと言えば腰巻でふんどしは男のものと昔から決まっているのだ。
ところが斎藤は武尊の心配とはまるで方向違いの事を言った。、
「こんな小さなふんどしに何の意味があるんだ、気休めにもならんぞ。」
と、武尊の意に反してヒモパンを小さなフンドシと勘違いしたようだった。
斎藤は言葉の通りすでに十分な湿気を帯びたその小さな布きれをフンと鼻で笑った。
武尊はそんな斎藤を見て何か一言言いそうになったが黙っていた。
斎藤は指を動かすのに不自由だと思ったのか武尊の匂いのついた指をいったんズボンから出した。
そしてその手で武尊の顎と唇を数度なで、武尊を拘束していた手足を解放した。
「ふう。」
されるがままだった武尊はようやく解放され息をついて立ち上がった。
多少安堵したことは事実であるがこのまま何もされないのは武尊にとって不本意だった。
目の前には想い焦れる斎藤が現実にいるのだ。
そんなことはないと思うけれども万が一、万が一にもこのまま何もされずに神戸に着いてしまったら・・と武尊の胸が切羽詰まった。
斎藤は不敵な笑みを武尊に浮かべて座ったまま煙草にまた火を点けた。
斎藤は余裕の顔で一吸いするとフゥと煙を吐き出し武尊を目を細めて黙って見ている。
(もしかして・・他の男に抱かれた私にもう愛想が尽きた?
確かに一は私が他の男に抱かれてもそれは私一人で生きていくほど世間は甘くないから仕方がないって言ってくれたけど、やっぱり・・やっぱり・・気に入らないってこと?)
少し悲しくなって武尊は斎藤を見つめた。
斎藤の表情は変わらない。
見つめ合った二人の間で紫煙だけが部屋の中で揺らめく。
どれくらいの沈黙があったのか、それは次の煙草の灰が落ちる前の間だったが武尊には長い時間に思えた。
煙草を持っていた斎藤の手が動いた。
手首をきかせて灰をてんこ盛りの灰皿に落とすともう一吸いし、武尊に問うた。
「どうした、何か言いたいことがあるんだったら言ってみろ。」
私が何を思っているか分かっているくせに、と武尊はそんな斎藤を見て思う。
(意地悪だ・・それとも本心?
一の身体に・・心に触れたいのに・・。)
武尊には斎藤の胸の内が分からない。
ただ今も、この瞬間も自分が記憶する斎藤のしなやかでありながらも鋼のようなの肉体、耳元に囁く甘く低い声、熱い吐息が武尊の中で鮮明に思い出される。
そんな身体に責められて狂う自分を愛しいと受け入れ共に手を取り合い極みの世界へ飛ぶ無二の相手。
あの横浜別荘地での熱い褥を思い出すだけで狂いそうになると武尊は固唾をのんだ。
そして、
「抱いて・・。」
と、無意識のうちに武尊の口が動いた。
それはそれで動きがやらしいと思った武尊だったがどうも斎藤の様子が変だと思った矢先に斎藤から、
「・・ふんどしはどうした。」
と聞かれた。
(あっ・・。)
身体の芯に火が点きかけた所で動きと止められ武尊は急速に気持ちが現実に戻りだした。
そういえば、今はすっかり意識していなかったが武尊は会津に出立する前にフンドシを来たるべき冬の洗濯事情を考えてヒモパン改造していたのだった。
(やっぱ疑問に思うよね・・明治にはヒモパンはなかったからなぁ・・蒼紫にもやっぱり『何だそれは』って言われたし・・。)
そもそも女が下に着けるものと言えば腰巻でふんどしは男のものと昔から決まっているのだ。
ところが斎藤は武尊の心配とはまるで方向違いの事を言った。、
「こんな小さなふんどしに何の意味があるんだ、気休めにもならんぞ。」
と、武尊の意に反してヒモパンを小さなフンドシと勘違いしたようだった。
斎藤は言葉の通りすでに十分な湿気を帯びたその小さな布きれをフンと鼻で笑った。
武尊はそんな斎藤を見て何か一言言いそうになったが黙っていた。
斎藤は指を動かすのに不自由だと思ったのか武尊の匂いのついた指をいったんズボンから出した。
そしてその手で武尊の顎と唇を数度なで、武尊を拘束していた手足を解放した。
「ふう。」
されるがままだった武尊はようやく解放され息をついて立ち上がった。
多少安堵したことは事実であるがこのまま何もされないのは武尊にとって不本意だった。
目の前には想い焦れる斎藤が現実にいるのだ。
そんなことはないと思うけれども万が一、万が一にもこのまま何もされずに神戸に着いてしまったら・・と武尊の胸が切羽詰まった。
斎藤は不敵な笑みを武尊に浮かべて座ったまま煙草にまた火を点けた。
斎藤は余裕の顔で一吸いするとフゥと煙を吐き出し武尊を目を細めて黙って見ている。
(もしかして・・他の男に抱かれた私にもう愛想が尽きた?
確かに一は私が他の男に抱かれてもそれは私一人で生きていくほど世間は甘くないから仕方がないって言ってくれたけど、やっぱり・・やっぱり・・気に入らないってこと?)
少し悲しくなって武尊は斎藤を見つめた。
斎藤の表情は変わらない。
見つめ合った二人の間で紫煙だけが部屋の中で揺らめく。
どれくらいの沈黙があったのか、それは次の煙草の灰が落ちる前の間だったが武尊には長い時間に思えた。
煙草を持っていた斎藤の手が動いた。
手首をきかせて灰をてんこ盛りの灰皿に落とすともう一吸いし、武尊に問うた。
「どうした、何か言いたいことがあるんだったら言ってみろ。」
私が何を思っているか分かっているくせに、と武尊はそんな斎藤を見て思う。
(意地悪だ・・それとも本心?
一の身体に・・心に触れたいのに・・。)
武尊には斎藤の胸の内が分からない。
ただ今も、この瞬間も自分が記憶する斎藤のしなやかでありながらも鋼のようなの肉体、耳元に囁く甘く低い声、熱い吐息が武尊の中で鮮明に思い出される。
そんな身体に責められて狂う自分を愛しいと受け入れ共に手を取り合い極みの世界へ飛ぶ無二の相手。
あの横浜別荘地での熱い褥を思い出すだけで狂いそうになると武尊は固唾をのんだ。
そして、
「抱いて・・。」
と、無意識のうちに武尊の口が動いた。