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240.身代わり (夢主・操・観柳・白衣の男)
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タタタタタタタタタ・・・、ガシャ!
駆け寄って来た足音とともにドアが開く。
ドアは鍵がかけられていなかったため簡単に開いた。
「操ちゃん!」
ドアが開かれたと同時に武尊の声が部屋に広がった。
裏口の一つからアジトに入った武尊は迷路のような道を人がいないような方向を選んで歩いてきたのだけれども向かう道の奥から足音が聞こえ、武尊はその足音をやり過ごそうと手前の部屋で(ここも鍵はなかった)隠れていた時に思いもかけずに操のただならぬ悲鳴が聞こえ武尊はその方向へ駆けだしたのだった。
部屋の中には二人の男と操がいた。
一人は顔が醜く変形した男でもう一人は白衣の男。
顔の醜い男は操の首を縛ったロープを引き操の頭を足で踏みつけていた。
白衣の男は手足を縛られ転がされている操の側にしゃがみ込み、操の腕をつかみまさに注射をしようとしていたのだ。
踏み込んだはいいが、全く状況が分からず部屋に入った武尊は目の前の光景に固まり、部屋の中の三人も何事かと一瞬武尊を一斉に見て部屋の空気が一瞬止まった。
「武尊さん!」
その沈黙を破ったのが助けを求める操の叫びだった。
観柳も白衣の男も操の声でハッと我に返り、観柳は突然の侵入者に一瞬焦っていたがすぐに、
「おやおや、お知り合いですか。しかし可哀想に、ここをどこだと思っているのか知りませんがこの観柳の秘密工場に許可なく入ったからは生きて出られませんからね。」
と言った。
武尊としてはそんな観柳の言葉はあまり耳に入ってなく、操の腕に刺さりそうな極太の注射器に驚いて絶句していたところだった。
(何あれ!?注射器?明治初期にもう注射器なんかあったっけ?なんであんな極太のやつ使ってるのよ・・。)
そう、白衣の男が持っていたのは脊髄注射を行う時に使う巨大な注射器に献血に使えそうな太っとい注射針だった。
あんなものを腕に刺されたらかなり痛そうだと思いつつもすぐに武尊は、
(いやいや、問題はそこじゃなくて何を注射しようとしてるのよ、こいつらは!)
と自分に突っ込みを入れた。
踏み込んだはいいがいったいこれはどういう状況なのかと武尊は動けなかった。
もしあれが強烈な毒ならば自分が動いた瞬間、操の腕に突き付けられた注射針が少しでも操の腕を傷付けそこから毒が侵入する危険があったからだ。
観柳は武尊がそんなことを考えているとは知らず、自分のトークを続けた。
「でも折角ですから貴方もショーを見学させてあげましょう。貴方のお知り合いが一体どうなるのか・・興味がおありでしょうからね。」
観柳はふふんと偉そうぶって研究者に『やれ』とアゴで指示した。
「ちょっと待て!」
武尊は注射を打たせてたまるかと
「何のショーだか知らないが説明なしに見たって面白くないだろ。説明してもらえないかな。」
と男言葉を使いながら自分自身を落ち着かせるように言った。
少しでも時間稼ぎをしたかったのだ。
何とかして操を救う方法、それを考える糸口を見出したかったからだ。
観柳は納得したように首を縦に一回振ると、
「それもそうですね。どうせ次はあなたの番でしょうから説明しておかないと面白くないでしょう。これは【新型蜘蛛の巣】といって阿片を更に強力に改良したものなんですよ。」
と、得意げに言った。
「【蜘蛛の巣】!?」
そう言い返した武尊の脳に斎藤の部下だった時に見た観柳邸の報告書がサッと流れた。
「おや、【蜘蛛の巣】を御存知でしたか。それは光栄で。やはり貴方もそのスジの人でしたか。」
と観柳は武尊の顔を見ながら空いた手で武尊の頬の傷と同じように三本指を立て自分の頬をなぞった。
どうやら観柳は武尊の三本傷を見てチンピラ、もしくは世間のあぶれ者だと思ったようだ。
武尊は観柳が勘違いし自分の正体が分かってないことに少し安堵している間に観柳は話しを続けた。
「ま、それはいいとして、これは【蜘蛛の巣】よりも更に強力な【新型蜘蛛の巣】でしてね・・しかしまだ開発中で効果が安定しないんですよ。ですから今こうやって色々試しているわけなんですよ。助かりますよ、こうしてわざわざ私の仕事のお手伝いに身を呈して来てくれるんですから・・・フ・・・フフフフ・・ヒャーハハハ!」
観柳はいいカモが来てくれたとばかりに下品な笑いを振りまいた。
そして、
「ま、【蜘蛛の巣】を知ってるなら話が早い。なぜ貴方がこんな小娘と知り合いなのかは知りませんがそろそろショータイムと行きたいので貴方は適当に見物しててくださいな。」
と、再び注射を打つように指示をしようとしたので武尊は、
「まだだ!なぜ【新型蜘蛛の巣】をその子に打つ?こう言っちゃなんだが別に他の奴でもいいだろう。わざわざ普通の子をさらって薬を打つなんて一時は名の知れた青年実業家の名が泣くんじゃないのか・・武田観柳!」
駆け寄って来た足音とともにドアが開く。
ドアは鍵がかけられていなかったため簡単に開いた。
「操ちゃん!」
ドアが開かれたと同時に武尊の声が部屋に広がった。
裏口の一つからアジトに入った武尊は迷路のような道を人がいないような方向を選んで歩いてきたのだけれども向かう道の奥から足音が聞こえ、武尊はその足音をやり過ごそうと手前の部屋で(ここも鍵はなかった)隠れていた時に思いもかけずに操のただならぬ悲鳴が聞こえ武尊はその方向へ駆けだしたのだった。
部屋の中には二人の男と操がいた。
一人は顔が醜く変形した男でもう一人は白衣の男。
顔の醜い男は操の首を縛ったロープを引き操の頭を足で踏みつけていた。
白衣の男は手足を縛られ転がされている操の側にしゃがみ込み、操の腕をつかみまさに注射をしようとしていたのだ。
踏み込んだはいいが、全く状況が分からず部屋に入った武尊は目の前の光景に固まり、部屋の中の三人も何事かと一瞬武尊を一斉に見て部屋の空気が一瞬止まった。
「武尊さん!」
その沈黙を破ったのが助けを求める操の叫びだった。
観柳も白衣の男も操の声でハッと我に返り、観柳は突然の侵入者に一瞬焦っていたがすぐに、
「おやおや、お知り合いですか。しかし可哀想に、ここをどこだと思っているのか知りませんがこの観柳の秘密工場に許可なく入ったからは生きて出られませんからね。」
と言った。
武尊としてはそんな観柳の言葉はあまり耳に入ってなく、操の腕に刺さりそうな極太の注射器に驚いて絶句していたところだった。
(何あれ!?注射器?明治初期にもう注射器なんかあったっけ?なんであんな極太のやつ使ってるのよ・・。)
そう、白衣の男が持っていたのは脊髄注射を行う時に使う巨大な注射器に献血に使えそうな太っとい注射針だった。
あんなものを腕に刺されたらかなり痛そうだと思いつつもすぐに武尊は、
(いやいや、問題はそこじゃなくて何を注射しようとしてるのよ、こいつらは!)
と自分に突っ込みを入れた。
踏み込んだはいいがいったいこれはどういう状況なのかと武尊は動けなかった。
もしあれが強烈な毒ならば自分が動いた瞬間、操の腕に突き付けられた注射針が少しでも操の腕を傷付けそこから毒が侵入する危険があったからだ。
観柳は武尊がそんなことを考えているとは知らず、自分のトークを続けた。
「でも折角ですから貴方もショーを見学させてあげましょう。貴方のお知り合いが一体どうなるのか・・興味がおありでしょうからね。」
観柳はふふんと偉そうぶって研究者に『やれ』とアゴで指示した。
「ちょっと待て!」
武尊は注射を打たせてたまるかと
「何のショーだか知らないが説明なしに見たって面白くないだろ。説明してもらえないかな。」
と男言葉を使いながら自分自身を落ち着かせるように言った。
少しでも時間稼ぎをしたかったのだ。
何とかして操を救う方法、それを考える糸口を見出したかったからだ。
観柳は納得したように首を縦に一回振ると、
「それもそうですね。どうせ次はあなたの番でしょうから説明しておかないと面白くないでしょう。これは【新型蜘蛛の巣】といって阿片を更に強力に改良したものなんですよ。」
と、得意げに言った。
「【蜘蛛の巣】!?」
そう言い返した武尊の脳に斎藤の部下だった時に見た観柳邸の報告書がサッと流れた。
「おや、【蜘蛛の巣】を御存知でしたか。それは光栄で。やはり貴方もそのスジの人でしたか。」
と観柳は武尊の顔を見ながら空いた手で武尊の頬の傷と同じように三本指を立て自分の頬をなぞった。
どうやら観柳は武尊の三本傷を見てチンピラ、もしくは世間のあぶれ者だと思ったようだ。
武尊は観柳が勘違いし自分の正体が分かってないことに少し安堵している間に観柳は話しを続けた。
「ま、それはいいとして、これは【蜘蛛の巣】よりも更に強力な【新型蜘蛛の巣】でしてね・・しかしまだ開発中で効果が安定しないんですよ。ですから今こうやって色々試しているわけなんですよ。助かりますよ、こうしてわざわざ私の仕事のお手伝いに身を呈して来てくれるんですから・・・フ・・・フフフフ・・ヒャーハハハ!」
観柳はいいカモが来てくれたとばかりに下品な笑いを振りまいた。
そして、
「ま、【蜘蛛の巣】を知ってるなら話が早い。なぜ貴方がこんな小娘と知り合いなのかは知りませんがそろそろショータイムと行きたいので貴方は適当に見物しててくださいな。」
と、再び注射を打つように指示をしようとしたので武尊は、
「まだだ!なぜ【新型蜘蛛の巣】をその子に打つ?こう言っちゃなんだが別に他の奴でもいいだろう。わざわざ普通の子をさらって薬を打つなんて一時は名の知れた青年実業家の名が泣くんじゃないのか・・武田観柳!」