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238.吸血鬼の正体 (蒼紫・斎藤・葵屋一同・夢主・操・観柳)
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「さ、特等席を準備して差し上げましょう。」
と、観柳は上機嫌に部下に命じて操を椅子に乗せた。
操は手足を後ろで縛られているため、椅子に膝立ちのような恰好になった。
操は先ほどの観柳の言葉がショックだったのかすっかり意気消沈し、観柳が何をするのか見ていた。
男は暴れながらもベッドに張り付け状態に固定された。
「では観柳様、始めます。」
と、操がこの部屋で最初に見た男が観柳にそう告げると観柳は、
「どんどんやれ。死んでもいい実験体はまだまだいるからな。」
と手の甲をひらひらと振って始めろと催促した。
男は操が見たこともないガラスの管を持ち、粉を水に溶かすとそれを吸い上げた。
吸い上げる先には長い針が付いていた。
そして先端から少し吸い上げた液体をにじみださせると、張り付けにした男の腕に突き刺した。
すると、どうだろう。
あれほど死にもの狂いで抵抗していた男がスッと静かになった。
その顔は目の焦点が合っていないのに幸福感に包まれたような顔をしており、その差が操にはとても気持ち悪く思えた。
観柳達はその経過をじっと見守った為、気の詰まるような沈黙が流れた。
だが二、三分経っても男の様子が変わらなかったので観柳は大きくため息をつき、
「後は任せた。今までのよりは良いようだが要観察だ、いいな。」
と言って部屋を出ようとすると操は気力を振り絞って、
「何をしたの!いったい!死んじゃったの?」
と観柳に聞いた。
「まさか。いくら裏切者と言えども、この私がただで殺すわけがないじゃないですか・・ククク。いいでしょう、次はあなたの番かもしれないですから冥土の土産に教えてあげましょう。これは【新型蜘蛛の巣】ですよ・・と言ってもまだ開発中ですがね。見てごらんなさいこの幸せそうな顔を。これは人を幸せにする夢の薬なんですよ。フフ・・フフフフフ。」
と観柳は答え、一人を残し部下すべてを連れて戻って行った。
操は少し放心したまま張り付けにされた男を見た。
腕には先ほど針を刺された所が小さな傷となって痕となっていた。
そして何となく視線を顔の方へ向ける途中、その男の首に目が行った時、吸血鬼騒ぎの死体の事を思い出した。
傷跡は今は腕に一つしかないけれどこれが首に二つだったら・・
・・もしかしたら吸血鬼の正体はこれかもしれないと操は思ったのだった。
2016.10.6
と、観柳は上機嫌に部下に命じて操を椅子に乗せた。
操は手足を後ろで縛られているため、椅子に膝立ちのような恰好になった。
操は先ほどの観柳の言葉がショックだったのかすっかり意気消沈し、観柳が何をするのか見ていた。
男は暴れながらもベッドに張り付け状態に固定された。
「では観柳様、始めます。」
と、操がこの部屋で最初に見た男が観柳にそう告げると観柳は、
「どんどんやれ。死んでもいい実験体はまだまだいるからな。」
と手の甲をひらひらと振って始めろと催促した。
男は操が見たこともないガラスの管を持ち、粉を水に溶かすとそれを吸い上げた。
吸い上げる先には長い針が付いていた。
そして先端から少し吸い上げた液体をにじみださせると、張り付けにした男の腕に突き刺した。
すると、どうだろう。
あれほど死にもの狂いで抵抗していた男がスッと静かになった。
その顔は目の焦点が合っていないのに幸福感に包まれたような顔をしており、その差が操にはとても気持ち悪く思えた。
観柳達はその経過をじっと見守った為、気の詰まるような沈黙が流れた。
だが二、三分経っても男の様子が変わらなかったので観柳は大きくため息をつき、
「後は任せた。今までのよりは良いようだが要観察だ、いいな。」
と言って部屋を出ようとすると操は気力を振り絞って、
「何をしたの!いったい!死んじゃったの?」
と観柳に聞いた。
「まさか。いくら裏切者と言えども、この私がただで殺すわけがないじゃないですか・・ククク。いいでしょう、次はあなたの番かもしれないですから冥土の土産に教えてあげましょう。これは【新型蜘蛛の巣】ですよ・・と言ってもまだ開発中ですがね。見てごらんなさいこの幸せそうな顔を。これは人を幸せにする夢の薬なんですよ。フフ・・フフフフフ。」
と観柳は答え、一人を残し部下すべてを連れて戻って行った。
操は少し放心したまま張り付けにされた男を見た。
腕には先ほど針を刺された所が小さな傷となって痕となっていた。
そして何となく視線を顔の方へ向ける途中、その男の首に目が行った時、吸血鬼騒ぎの死体の事を思い出した。
傷跡は今は腕に一つしかないけれどこれが首に二つだったら・・
・・もしかしたら吸血鬼の正体はこれかもしれないと操は思ったのだった。
2016.10.6