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238.吸血鬼の正体 (蒼紫・斎藤・葵屋一同・夢主・操・観柳)
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沈黙が流れた。
互いに真意を探ろうと互いの目の奥を探ぐりあった。
時間の方が根負けしたかのように煙草の灰がポロリと落ちてから再び時が動き出したかのようだった。
「・・何故、お前が九条を知っている。」
先に言葉を発した斎藤の言葉には疑念の刃が光っていた。
蒼紫が東京から京都に戻ったのは武尊の話によるとほんの数日前だ。
それまで九条は函館にいた上に武尊にも九条の事は話していない。
どうして蒼紫が九条の話を持ち出せたのか斎藤は分からなかった。
蒼紫にしても北海道開拓使に飛ばされたはずの斎藤が京都にいるのはだならぬ任務を負っているのだろうとは思っていたがまさか九条だとは考えてもいなかった。
「・・・。」
斎藤の質問に蒼紫はすぐには答えなかった。
そして、
「操の行先が先だ。」
と言った。
斎藤はため息をついた。
操に作戦の邪魔をされるのも嫌だったが蒼紫にしつこくされるのも嫌だったからだ。
これだから阿呆は困るんだと思いつつも、
「九条を知っているなら話が早い・・俺が部下に命じて様子を見させているのは九条の別邸だ。京にそぐわないような派手な洋風のな。」
「何だと・・。」
斎藤の話を聞いて驚いたのは今度は蒼紫の方だった。
まさか今朝方まで自分が忍び込んでいたところへ操が出かけて行ったとは完全な想定外だったからだ。
操に九条のことは話していないし話す気もない蒼紫は困惑した。
いったい何のために操はそこへいったのか。
一刻も早く操に戻るように言わなければ、と思った蒼紫は即九条屋敷へ向かおうと一歩踏み出した。
が、ピタリと止まり振り返らずに、
「志々雄のアジトの件、確かに伝えたからな・・これを伝える事は武尊の希望でもある。」
と言うが早いが風のように斎藤の元を去った。
互いに真意を探ろうと互いの目の奥を探ぐりあった。
時間の方が根負けしたかのように煙草の灰がポロリと落ちてから再び時が動き出したかのようだった。
「・・何故、お前が九条を知っている。」
先に言葉を発した斎藤の言葉には疑念の刃が光っていた。
蒼紫が東京から京都に戻ったのは武尊の話によるとほんの数日前だ。
それまで九条は函館にいた上に武尊にも九条の事は話していない。
どうして蒼紫が九条の話を持ち出せたのか斎藤は分からなかった。
蒼紫にしても北海道開拓使に飛ばされたはずの斎藤が京都にいるのはだならぬ任務を負っているのだろうとは思っていたがまさか九条だとは考えてもいなかった。
「・・・。」
斎藤の質問に蒼紫はすぐには答えなかった。
そして、
「操の行先が先だ。」
と言った。
斎藤はため息をついた。
操に作戦の邪魔をされるのも嫌だったが蒼紫にしつこくされるのも嫌だったからだ。
これだから阿呆は困るんだと思いつつも、
「九条を知っているなら話が早い・・俺が部下に命じて様子を見させているのは九条の別邸だ。京にそぐわないような派手な洋風のな。」
「何だと・・。」
斎藤の話を聞いて驚いたのは今度は蒼紫の方だった。
まさか今朝方まで自分が忍び込んでいたところへ操が出かけて行ったとは完全な想定外だったからだ。
操に九条のことは話していないし話す気もない蒼紫は困惑した。
いったい何のために操はそこへいったのか。
一刻も早く操に戻るように言わなければ、と思った蒼紫は即九条屋敷へ向かおうと一歩踏み出した。
が、ピタリと止まり振り返らずに、
「志々雄のアジトの件、確かに伝えたからな・・これを伝える事は武尊の希望でもある。」
と言うが早いが風のように斎藤の元を去った。