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237.イタチ娘捕まる! (夢主・蒼紫・翁・操)
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「ふっふ~ん、この操様をなめんなよ。」
操は得意気にぺろりと自分の親指を舐めた。
昨日、河原で見かけた人だかりと死体と警官。
ここのところ連続で死体が流れ着いている。
ただでさえ吸血鬼という尾ひれが付いて京都の街中を騒がせている連続殺人事件。
当然葵屋にも裏情報が来ているに違いないのだが、いつまでたっても翁は自分を子供扱いして全然御庭番衆の仕事をさせてくれない。
「京都の事は津々浦々京都探索型が掌握しないとね!ここは爺やが驚くような手柄をたてて私がもう一人前っていうことを分からせてやるわ。そう、蒼紫様に認めてもらうためにも・・。」
と独り言を言いつつ草陰に身を沈めた。
交代がやって来たのだ。
・・といっても交代しているのは警官同士で、その警官もまたとある方向を監視しているのだ。
操は昨日、河原で斎藤を発見した時に斎藤になにやら耳打ちした警官がまた何かを斎藤に言われその場を離れたのに興味を示してその後をついて行ったのだ。
その警官は今日の警官とは違うのだけれども、今日と同じ場所である方向を見ていた。
(何してんの?こそこそと見なくったって用があるなら行ってみればいいじゃない。)
そう思ったのだが警察が隠れて見なければいけないなんて、これは臭い事件の前触れか。
操の興味度はぐーんと上がった。
だが残念なことに時間的に風呂焚き当番のことを考えると帰宅をせざるを得なかった。
というわけで今日は朝からここで警官を見張っていれば何か分かるかもしれないと、朝餉の後すぐに二重尾行ならぬ二重監視をしにきたのだ。
幸か不幸か警官の監視はまだ続いていた。
いったい何を見ているのだろうと操はそのまま警官が見ている方向・・つまり、その存在が周りの風景とそぐわない洋館を見続けた。
(何度見ても趣味悪いつーか、何でここに西洋洋館なのよ・・金持ちは何でもカンでも西洋の真似すればかっこいいと思ってるのかしら?)
そう、操が見ているのは九条屋敷。
奇しくも昨晩蒼紫が調べに入ったところだった。
と、その時信じられないことが操の目の前で起こった。
交代に来た警官が先に監視していた警官の隙をついて首を絞めたのだ。
(あっ!)
操は驚いて半歩下がったと同時に操も気づかないほど微かに草を踏む音がした。
するとしばらくして操の方に近づく足音がカサ、カサっとゆっくりと近づいてきた。
(まさかバレた?そんなはずはないわ、あそこから十分距離はあるし、この木で直接こっちは見えないはずだもの・・。)
だが足音は止まる気配がない。
そして、操のすぐ目の前の木の向こうでその足音は止まった。
操は素早くクナイを取り、身を守る準備をしようとしたその時、操は背後から一撃をくらい、小さくうなり声をあげ気を失った。
「何者か知らんが・・運の悪い小娘だ。」
木の向こうから同僚を絞殺した警官がそう言いつつ姿を現した。
そしてそのまま操の首に手をかけようとした時、操を気絶させた男が、
「待て、こいつは【御庭番衆】だ。」
操の落としたクナイを見てそう言った。
「まさかこんな餓鬼が【御庭番衆】なのか?」
男は信じられないとばかりに操を見下ろした。
「だが見られた以上は生きて返すわけにはいかない。」
やはり死んでもらうしかないと男が再度操に手を伸ばすともう片方の男が、
「待て、どうせ殺すなら宮様のお役に立ってもらおう。」
と言った。
「まさか【あれ】のか?」
「嗚呼、若い女にはまだ試したことがないらしいからな。男と女で果たして違いは出るのか・・試して損はないだろう。観柳もそろそろ女の実験体を欲しがっていたからな。」
男達はうなずくと片方が操を肩に担いだ。
その操のあごを警官がクイと掴み操の顔を見分しながら、
「・・ふっ、そうだな、ひとまずこいつで試してもらうか。餓鬼の癖に濡れまくりになったりしてな。」
と舌なめずりし、ククっと笑った。
「【耳】、お前はそういう下品なところが宮様に嫌われるのだ。そのような言動は控えろ。」
「【鼻】・・いつまでそんな風に清ましているんだ?警察内部の情報を事細かに収集しているのはこの【耳】様なんだぞ。いつまでも俺の上にいられると思うなよ。」
「上などと・・。」
ここ数年だんだん素行が悪くなる【耳】のことを【鼻】は憂いていた。
しかしそんな私情は今は無用。
「長いは無用だな。私はこの女を観柳のところへ届ける。先ほどの警官は向こうで見ていた【目】が始末をしておく。お前は手はず通りに・・くれぐれも斎藤には気を付けろよ。」
「斎藤?あんな奴俺の敵じゃねぇよ。もと【御庭番衆】の【耳】の前にはな!」
2016.9.25
操は得意気にぺろりと自分の親指を舐めた。
昨日、河原で見かけた人だかりと死体と警官。
ここのところ連続で死体が流れ着いている。
ただでさえ吸血鬼という尾ひれが付いて京都の街中を騒がせている連続殺人事件。
当然葵屋にも裏情報が来ているに違いないのだが、いつまでたっても翁は自分を子供扱いして全然御庭番衆の仕事をさせてくれない。
「京都の事は津々浦々京都探索型が掌握しないとね!ここは爺やが驚くような手柄をたてて私がもう一人前っていうことを分からせてやるわ。そう、蒼紫様に認めてもらうためにも・・。」
と独り言を言いつつ草陰に身を沈めた。
交代がやって来たのだ。
・・といっても交代しているのは警官同士で、その警官もまたとある方向を監視しているのだ。
操は昨日、河原で斎藤を発見した時に斎藤になにやら耳打ちした警官がまた何かを斎藤に言われその場を離れたのに興味を示してその後をついて行ったのだ。
その警官は今日の警官とは違うのだけれども、今日と同じ場所である方向を見ていた。
(何してんの?こそこそと見なくったって用があるなら行ってみればいいじゃない。)
そう思ったのだが警察が隠れて見なければいけないなんて、これは臭い事件の前触れか。
操の興味度はぐーんと上がった。
だが残念なことに時間的に風呂焚き当番のことを考えると帰宅をせざるを得なかった。
というわけで今日は朝からここで警官を見張っていれば何か分かるかもしれないと、朝餉の後すぐに二重尾行ならぬ二重監視をしにきたのだ。
幸か不幸か警官の監視はまだ続いていた。
いったい何を見ているのだろうと操はそのまま警官が見ている方向・・つまり、その存在が周りの風景とそぐわない洋館を見続けた。
(何度見ても趣味悪いつーか、何でここに西洋洋館なのよ・・金持ちは何でもカンでも西洋の真似すればかっこいいと思ってるのかしら?)
そう、操が見ているのは九条屋敷。
奇しくも昨晩蒼紫が調べに入ったところだった。
と、その時信じられないことが操の目の前で起こった。
交代に来た警官が先に監視していた警官の隙をついて首を絞めたのだ。
(あっ!)
操は驚いて半歩下がったと同時に操も気づかないほど微かに草を踏む音がした。
するとしばらくして操の方に近づく足音がカサ、カサっとゆっくりと近づいてきた。
(まさかバレた?そんなはずはないわ、あそこから十分距離はあるし、この木で直接こっちは見えないはずだもの・・。)
だが足音は止まる気配がない。
そして、操のすぐ目の前の木の向こうでその足音は止まった。
操は素早くクナイを取り、身を守る準備をしようとしたその時、操は背後から一撃をくらい、小さくうなり声をあげ気を失った。
「何者か知らんが・・運の悪い小娘だ。」
木の向こうから同僚を絞殺した警官がそう言いつつ姿を現した。
そしてそのまま操の首に手をかけようとした時、操を気絶させた男が、
「待て、こいつは【御庭番衆】だ。」
操の落としたクナイを見てそう言った。
「まさかこんな餓鬼が【御庭番衆】なのか?」
男は信じられないとばかりに操を見下ろした。
「だが見られた以上は生きて返すわけにはいかない。」
やはり死んでもらうしかないと男が再度操に手を伸ばすともう片方の男が、
「待て、どうせ殺すなら宮様のお役に立ってもらおう。」
と言った。
「まさか【あれ】のか?」
「嗚呼、若い女にはまだ試したことがないらしいからな。男と女で果たして違いは出るのか・・試して損はないだろう。観柳もそろそろ女の実験体を欲しがっていたからな。」
男達はうなずくと片方が操を肩に担いだ。
その操のあごを警官がクイと掴み操の顔を見分しながら、
「・・ふっ、そうだな、ひとまずこいつで試してもらうか。餓鬼の癖に濡れまくりになったりしてな。」
と舌なめずりし、ククっと笑った。
「【耳】、お前はそういう下品なところが宮様に嫌われるのだ。そのような言動は控えろ。」
「【鼻】・・いつまでそんな風に清ましているんだ?警察内部の情報を事細かに収集しているのはこの【耳】様なんだぞ。いつまでも俺の上にいられると思うなよ。」
「上などと・・。」
ここ数年だんだん素行が悪くなる【耳】のことを【鼻】は憂いていた。
しかしそんな私情は今は無用。
「長いは無用だな。私はこの女を観柳のところへ届ける。先ほどの警官は向こうで見ていた【目】が始末をしておく。お前は手はず通りに・・くれぐれも斎藤には気を付けろよ。」
「斎藤?あんな奴俺の敵じゃねぇよ。もと【御庭番衆】の【耳】の前にはな!」
2016.9.25