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235.志々雄のアジトは今 (蒼紫・夢主)
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「あの風呂敷包っててっきり本を借りる人へのお土産が入っているのかと思ってた。」
紅葉が見事な瑠璃光院で蒼紫と武尊は特別にいい部屋へ案内された。
案内してくれたのは蒼紫のお茶の知り合いで千家の何とか・・という人だった。
そこでは何故か食事がお茶の前に出てきて・・と武尊は思ったのだがそれは懐石というものでお茶の世界ではお茶を頂く前に出てくるものだと蒼紫に言われ、武尊は驚きとともに飛び上がるほど嬉しかった。
実はかなりお腹ぺこぺこだったので味よし見た目よしの懐石に大満足して次の目的地へと歩くエネルギーを蓄えることが出来たのだった。
もちろん、懐石後のお茶も素人の武尊の舌にもものすごく美味しいと感じ、瑠璃光院の一つ一つの景観に始終目釘づけの武尊だった。
息も止まるような紅葉が写真のフレームからのぞくような景色。
武尊は心に刻まれたその素晴らしい景色(と懐石)を思い出しながら蒼紫の横顔をちらっと見るのだった。
先ほどの武尊の質問に蒼紫は、
「本を拝借するのに土産などはいらぬ。」
と答えた。
「え?」
いったい何故?
この時代本は貴重で、しかも暇つぶしになるような本はそこら辺の物ではたぶんないはず・・つまりかなり貴重な本だと推測されるのにお礼なしでいいのかな・・と武尊は首を傾げた。
そもそも、先ほどの山奥に蒼紫の知り合いがいたというのも驚きだったが、更に山奥にも蒼紫の知り合いがいてその人が有り余るほどの本でも持っているというのだろうか・・。
しかし、そんな金持ちが居そうな感じはしなくなってきた。
なぜならば、周囲は全然人気がなくなってきている。
本当にこの先に本があふれるほどのすごい場所があるのだろうかと思ってまた蒼紫の顔を振り返ると蒼紫はなぜか険しい顔をしているように思えた。
「蒼紫?」
「いや・・。」
いや、と言ったもののその険しい表情の意味が武尊は分からず思わず辺りを見回した。
何か蒼紫の機嫌を損ねるようなものがあったのかと。
瑠璃光院以降、本当に人気がない山道。
しかし、武尊も違和感を感じた。
人気がない割には道の草があまりにも踏みつけられているからだ。
まるでそこそこの人の往来があるかのように。
「蒼紫、この先は何があるの?」
到着地も近づいていることもあったのか、蒼紫はあまり言いたくなさそうに、
「・・志々雄のアジトだ。」
と言った。
紅葉が見事な瑠璃光院で蒼紫と武尊は特別にいい部屋へ案内された。
案内してくれたのは蒼紫のお茶の知り合いで千家の何とか・・という人だった。
そこでは何故か食事がお茶の前に出てきて・・と武尊は思ったのだがそれは懐石というものでお茶の世界ではお茶を頂く前に出てくるものだと蒼紫に言われ、武尊は驚きとともに飛び上がるほど嬉しかった。
実はかなりお腹ぺこぺこだったので味よし見た目よしの懐石に大満足して次の目的地へと歩くエネルギーを蓄えることが出来たのだった。
もちろん、懐石後のお茶も素人の武尊の舌にもものすごく美味しいと感じ、瑠璃光院の一つ一つの景観に始終目釘づけの武尊だった。
息も止まるような紅葉が写真のフレームからのぞくような景色。
武尊は心に刻まれたその素晴らしい景色(と懐石)を思い出しながら蒼紫の横顔をちらっと見るのだった。
先ほどの武尊の質問に蒼紫は、
「本を拝借するのに土産などはいらぬ。」
と答えた。
「え?」
いったい何故?
この時代本は貴重で、しかも暇つぶしになるような本はそこら辺の物ではたぶんないはず・・つまりかなり貴重な本だと推測されるのにお礼なしでいいのかな・・と武尊は首を傾げた。
そもそも、先ほどの山奥に蒼紫の知り合いがいたというのも驚きだったが、更に山奥にも蒼紫の知り合いがいてその人が有り余るほどの本でも持っているというのだろうか・・。
しかし、そんな金持ちが居そうな感じはしなくなってきた。
なぜならば、周囲は全然人気がなくなってきている。
本当にこの先に本があふれるほどのすごい場所があるのだろうかと思ってまた蒼紫の顔を振り返ると蒼紫はなぜか険しい顔をしているように思えた。
「蒼紫?」
「いや・・。」
いや、と言ったもののその険しい表情の意味が武尊は分からず思わず辺りを見回した。
何か蒼紫の機嫌を損ねるようなものがあったのかと。
瑠璃光院以降、本当に人気がない山道。
しかし、武尊も違和感を感じた。
人気がない割には道の草があまりにも踏みつけられているからだ。
まるでそこそこの人の往来があるかのように。
「蒼紫、この先は何があるの?」
到着地も近づいていることもあったのか、蒼紫はあまり言いたくなさそうに、
「・・志々雄のアジトだ。」
と言った。