178.温泉宿 (夢主・蒼紫)
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
これまた数メートルも見えない濃い霧に武尊は今の自分を重ね合わせた。
(先が見えない・・何も・・何も・・。)
武尊が歩きながら自問自答を繰り返している中、道は下りになっていた。
しかも急勾配で粘土質の土のへりには大きな岩や木の根がせり出している。
視界が悪い中、武尊が足をつけた土が雨で柔らかい粘土状になっており、ムニュぅと滑った。
「あっ!!」
シマッタと思った時は時すでに遅し、あれこれ考えすぎて足元に注意が言ってなかった武尊の左足首はぐねって体勢を大きく崩した。
武尊が覚えていたのはそこまでだった。