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176.高木盛之輔 (夢主・恵・時尾・盛之輔)
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「すみません・・足をちょっと診てもらいたいのですが・・。」
武尊は最初に見つけた診療所の玄関をカラカラと開けて声をかけると奥から『はーい』と返事が返ってきた。
(ん?)
武尊はその声が何処かで聞いた声だと思った瞬間出てきた人と顔を見合わせて互いにあっ、と声を上げた。
「恵さん!」
「武尊?どうして此処へ?」
二人とも目を丸くして驚いた。
そんな時、
「高荷君、すまんが手を貸してくれー!」
と、奥から声がした。
「武尊は死にそうなほど急病ってわけじゃなさそうね。先生が呼んでるから私はいったん戻るけどとりあえず待合で待ってて。」
と、恵は武尊に上がって待つように指示をした。
「はーい!先生今戻ります!」
と返事をした恵を武尊は見送って靴を脱いでいると、ギャァアア!と男の叫び声が奥から聞こえた。
「・・・何?」
靴を脱ぎながら武尊は一声がした方を向いて固まった。
このまま上がって大丈夫なんだろうか、若しかしてすごいやぶ医者の所へ来てしまったんだろうかと武尊はものすごい不安感を持ちながら待合へ向かった。
待合室へ入るとその奥にもう一つ部屋があった。
どうやらそこが診察室らしい。
待合室には武尊が一人。
武尊は壁際の椅子に腰を下ろし、足袋をずらして血の滲むところを見た。
(あ~、水ぶくれがつぶれた所が擦れたんだなぁ。こりゃ痛いはずだ。)
バンドエードでもあれば靴ずれも酷くならなかったのにと思ってもこの時代どうにもならない。
(結局現代人ってひ弱なんだよね、こういう所って。)
武尊がぼやいていると診察室から肩に包帯を巻き、着物を羽織ったガタイの良い男が出てきた。
恵はその男を見送るように診察室から出てきて
「お大事にどうぞ。しばらくは肩を動かさないように。」
と言った。
男は、
「お、おう・・。」
と言って待合にいた武尊の顔をちらっと見ると帰って行った。
武尊は恵に、
「今の人は?」
と聞くと、
「植木職人の源さん、単なる肩の脱臼なのに大げさなのよ。松の木のてっぺんから足を滑らせたんですって。まったく・・前の日に飲みすぎるからよ、ったく馬鹿ねぇ。」
時々はっきりとものを言う恵節は健在だと武尊は苦笑いをした。
そんな武尊に恵は、
「いったいこんな所までどうしたの。」
「恵さんいつの間にかいなくなるんだから・・。私は恵さんに会いに来たんですよ。」
「あら、武尊の怪我なら後は自然に治るのを待てばいいだけで医者の出番じゃなくてよ。」
「いえ、私の怪我のことではなくて・・」
と、武尊が言いかけた時に恵はまた先生に呼ばれた。
「あ、ごめんなさいね。もう一人診察中の人がいるの。その次は武尊の番だからここで待ってて。話はその時に聞くわ。」
と恵は診察室へ戻っていってしまった。
「あっ・・。」
思わず恵に向かって手を伸ばすが恵も医者、診察中なら邪魔は出来ないと武尊はその手を下ろした。
今度は男の悲鳴は聞こえなかったが武尊は二十分ほど待たされた。
その後静かな待合室まで聞こえた女の声。
「先生、ありがとうございました。」
微かにその声が聞こえた後、カチャっと扉のノブが小さく音をたてた。
武尊が何気なしに扉を見ていたが出てきた女性の顔を見て驚くと共に向こうも武尊を見た。
「と・・・時尾さん!?」
「武尊さん!」
時尾は思いもよらぬ武尊の姿に驚いたがすぐさま嬉しそうに武尊に微笑み返し、武尊は時尾の姿を見て目を丸くして息をのんだ。
患者を見送る為に待合へ出てきた恵は二人の様子を見て更に驚いた。
「時尾姉さん、武尊・・貴方たち知り合いなの!?」
女三人、数秒間驚きに互いの顔を見合わせた。
武尊は最初に見つけた診療所の玄関をカラカラと開けて声をかけると奥から『はーい』と返事が返ってきた。
(ん?)
武尊はその声が何処かで聞いた声だと思った瞬間出てきた人と顔を見合わせて互いにあっ、と声を上げた。
「恵さん!」
「武尊?どうして此処へ?」
二人とも目を丸くして驚いた。
そんな時、
「高荷君、すまんが手を貸してくれー!」
と、奥から声がした。
「武尊は死にそうなほど急病ってわけじゃなさそうね。先生が呼んでるから私はいったん戻るけどとりあえず待合で待ってて。」
と、恵は武尊に上がって待つように指示をした。
「はーい!先生今戻ります!」
と返事をした恵を武尊は見送って靴を脱いでいると、ギャァアア!と男の叫び声が奥から聞こえた。
「・・・何?」
靴を脱ぎながら武尊は一声がした方を向いて固まった。
このまま上がって大丈夫なんだろうか、若しかしてすごいやぶ医者の所へ来てしまったんだろうかと武尊はものすごい不安感を持ちながら待合へ向かった。
待合室へ入るとその奥にもう一つ部屋があった。
どうやらそこが診察室らしい。
待合室には武尊が一人。
武尊は壁際の椅子に腰を下ろし、足袋をずらして血の滲むところを見た。
(あ~、水ぶくれがつぶれた所が擦れたんだなぁ。こりゃ痛いはずだ。)
バンドエードでもあれば靴ずれも酷くならなかったのにと思ってもこの時代どうにもならない。
(結局現代人ってひ弱なんだよね、こういう所って。)
武尊がぼやいていると診察室から肩に包帯を巻き、着物を羽織ったガタイの良い男が出てきた。
恵はその男を見送るように診察室から出てきて
「お大事にどうぞ。しばらくは肩を動かさないように。」
と言った。
男は、
「お、おう・・。」
と言って待合にいた武尊の顔をちらっと見ると帰って行った。
武尊は恵に、
「今の人は?」
と聞くと、
「植木職人の源さん、単なる肩の脱臼なのに大げさなのよ。松の木のてっぺんから足を滑らせたんですって。まったく・・前の日に飲みすぎるからよ、ったく馬鹿ねぇ。」
時々はっきりとものを言う恵節は健在だと武尊は苦笑いをした。
そんな武尊に恵は、
「いったいこんな所までどうしたの。」
「恵さんいつの間にかいなくなるんだから・・。私は恵さんに会いに来たんですよ。」
「あら、武尊の怪我なら後は自然に治るのを待てばいいだけで医者の出番じゃなくてよ。」
「いえ、私の怪我のことではなくて・・」
と、武尊が言いかけた時に恵はまた先生に呼ばれた。
「あ、ごめんなさいね。もう一人診察中の人がいるの。その次は武尊の番だからここで待ってて。話はその時に聞くわ。」
と恵は診察室へ戻っていってしまった。
「あっ・・。」
思わず恵に向かって手を伸ばすが恵も医者、診察中なら邪魔は出来ないと武尊はその手を下ろした。
今度は男の悲鳴は聞こえなかったが武尊は二十分ほど待たされた。
その後静かな待合室まで聞こえた女の声。
「先生、ありがとうございました。」
微かにその声が聞こえた後、カチャっと扉のノブが小さく音をたてた。
武尊が何気なしに扉を見ていたが出てきた女性の顔を見て驚くと共に向こうも武尊を見た。
「と・・・時尾さん!?」
「武尊さん!」
時尾は思いもよらぬ武尊の姿に驚いたがすぐさま嬉しそうに武尊に微笑み返し、武尊は時尾の姿を見て目を丸くして息をのんだ。
患者を見送る為に待合へ出てきた恵は二人の様子を見て更に驚いた。
「時尾姉さん、武尊・・貴方たち知り合いなの!?」
女三人、数秒間驚きに互いの顔を見合わせた。