※1 記憶を失っている時の名前は変換できません。
171.神谷道場再び (夢主・剣心・薫・弥彦・海軍少尉・比古・翁)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「これは比古殿、奇遇ですな。」
こちらは京都。
秋の気配を強く感じる今日この頃。
しばらくぶりに京の街へ下りて来た比古はまたもや翁と出くわした。
「葵屋の翁か。奇遇だとしても山から下りる度に出会うのが爺だというのがちょっとな。」
本音の中に少しの皮肉を入れつつ比古は挨拶を返すが翁はひょひょと笑って受け流す。
「秋もこれから深まりますな。山の生活が退屈ならばいつでも葵屋へ来て下され。葵屋一同歓迎しますぞ。儂の碁の相手でもしてくだされや。」
「退屈などしねぇし、雪が降り出す前にやらなきゃいけねぇ事が山ほどあってな、残念だが行けそうにない。」
暇でも爺の碁の相手など真っ平だと比古は思った。
「ではうちの若いのに酒を持たせてそちらまで伺わせましょうぞ。そうそう、お近と言いましてな、美人で気の利くのが居りますぞ。」
翁の言葉が押し売り言葉というのは十分承知の比古だが自分の生活を乱されるのは好まない。
「生憎、酒も愛でる花にも困っちゃいねぇんでな、営業なら他を当ってくれ。」
「葵屋の恩人比古殿相手に商売などとは思ってないがのぅ・・おお、そうじゃ、昨日蒼紫から・・あ、土岐君を東京に送って行ったもんじゃが昨日文がありましてな、もうじき京都に帰って来るそうじゃ。もしまたお暇がありましたら葵屋へ寄って下され。土岐君の情報がなにやらあるかもしれませんからの。では儂はこの辺で失礼しますぞ。」
翁は比古に一礼すると辻道を曲がって行った。
「【御庭番衆京都探索方の翁】か・・わざわざそれを伝えに偶然を装って出て来たのか。何考えてやがる。」
比古は翁の行った道を人睨みすると、いつもの作品を売る店に向かった。
2014.11.12
こちらは京都。
秋の気配を強く感じる今日この頃。
しばらくぶりに京の街へ下りて来た比古はまたもや翁と出くわした。
「葵屋の翁か。奇遇だとしても山から下りる度に出会うのが爺だというのがちょっとな。」
本音の中に少しの皮肉を入れつつ比古は挨拶を返すが翁はひょひょと笑って受け流す。
「秋もこれから深まりますな。山の生活が退屈ならばいつでも葵屋へ来て下され。葵屋一同歓迎しますぞ。儂の碁の相手でもしてくだされや。」
「退屈などしねぇし、雪が降り出す前にやらなきゃいけねぇ事が山ほどあってな、残念だが行けそうにない。」
暇でも爺の碁の相手など真っ平だと比古は思った。
「ではうちの若いのに酒を持たせてそちらまで伺わせましょうぞ。そうそう、お近と言いましてな、美人で気の利くのが居りますぞ。」
翁の言葉が押し売り言葉というのは十分承知の比古だが自分の生活を乱されるのは好まない。
「生憎、酒も愛でる花にも困っちゃいねぇんでな、営業なら他を当ってくれ。」
「葵屋の恩人比古殿相手に商売などとは思ってないがのぅ・・おお、そうじゃ、昨日蒼紫から・・あ、土岐君を東京に送って行ったもんじゃが昨日文がありましてな、もうじき京都に帰って来るそうじゃ。もしまたお暇がありましたら葵屋へ寄って下され。土岐君の情報がなにやらあるかもしれませんからの。では儂はこの辺で失礼しますぞ。」
翁は比古に一礼すると辻道を曲がって行った。
「【御庭番衆京都探索方の翁】か・・わざわざそれを伝えに偶然を装って出て来たのか。何考えてやがる。」
比古は翁の行った道を人睨みすると、いつもの作品を売る店に向かった。
2014.11.12