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171.神谷道場再び (夢主・剣心・薫・弥彦・海軍少尉・比古・翁)
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「剣心、本当にいいの?比古清十郎から言われてきたのに。」
目を三角にしたまま自室で比古の手紙を手に取る剣心に薫は心配そうに言った。
「いいのでござるよ・・。」
そういう剣心の目は悩んでいた。
(いったいどうしたというのだ拙者は・・話をして、いやまずは武尊の話を聞くべきではないのか。)
頭ではそう思えるのに剣心の心が拒否をする。
(拙者が十六夜丸と会ったのはたったの一度・・。)
剣心は十六夜丸と刃を交えたあの夜の事を思い浮かべた。
(志々雄は人の命を自分の力を誇示する為に何とも思わず奪っていた・・だが十六夜丸のあの時の表情は人の命を奪う事に喜びを見出す表情だった。)
「・・薫殿、拙者今になって宗次郎の気持ちが少し分かるでござるよ。」
剣心が薫を振り返った顔は少し悲しげであった。
「え?前に話してくれたあの十本刀の?」
「そうでござる、宗次郎は拙者を見ると苛々すると言ったでござる・・今の拙者は武尊の顔を見ているとそんな気持ちになるでござる。宿敵であった斎藤でさえ行動を共に出来たのは斎藤が私欲でなくこの新しき時代を守る為、だが十六夜丸は・・殺人に明らかに人の命を奪う事を喜んでいた。拙者の心にあの時の十六夜丸の顔がどうしても消えないのでござる・・。」
「剣心・・。」
「師匠であればお得意の口先八寸で十六夜丸を改心させたのかもしれぬでござろうが、拙者にはまだ普通に話をするのは難しいでござる。」
剣心は片手と頭を柱につけた。
「剣心・・。」
薫は剣心の背後からそっと剣心を抱きしめた。
「薫殿・・。」
剣心は思わず首を後ろに回した。
「いいの、剣心。きっと十六夜丸さんに会った剣心にしかわからない感情ってきっとあるもの。剣心のことだもの、今はだめでもきっと話すことが出来る日が来るわ。」
「薫殿・・。」
剣心は薫の方へ体ごと向き直って薫を抱きしめた。
「いつもすまんでござるな・・。」
「ううん、いいの、気にしないで。私はいつでも剣心を支えていたいの。」
少しの間二人は抱き合っていたが、薫ははっとして首を左右に向けた。
弥彦にこんな所を見られてはまた後から何を言われるか分からない。
「薫殿、どうしたでござるか?」
剣心はきょろきょろする薫の様子に
「剣心、弥彦が!」
「今更(この程度の事)弥彦に見られたところで・・」
「違うわよ、いつもなら冷やかしの一言二言来るはずなのに・・弥彦がいないの!」
まさか・・と二人は顔を見合わせた。
「きっと武尊さんのところね。」
「嗚呼・・。」
二人は武尊のところへ走った。
目を三角にしたまま自室で比古の手紙を手に取る剣心に薫は心配そうに言った。
「いいのでござるよ・・。」
そういう剣心の目は悩んでいた。
(いったいどうしたというのだ拙者は・・話をして、いやまずは武尊の話を聞くべきではないのか。)
頭ではそう思えるのに剣心の心が拒否をする。
(拙者が十六夜丸と会ったのはたったの一度・・。)
剣心は十六夜丸と刃を交えたあの夜の事を思い浮かべた。
(志々雄は人の命を自分の力を誇示する為に何とも思わず奪っていた・・だが十六夜丸のあの時の表情は人の命を奪う事に喜びを見出す表情だった。)
「・・薫殿、拙者今になって宗次郎の気持ちが少し分かるでござるよ。」
剣心が薫を振り返った顔は少し悲しげであった。
「え?前に話してくれたあの十本刀の?」
「そうでござる、宗次郎は拙者を見ると苛々すると言ったでござる・・今の拙者は武尊の顔を見ているとそんな気持ちになるでござる。宿敵であった斎藤でさえ行動を共に出来たのは斎藤が私欲でなくこの新しき時代を守る為、だが十六夜丸は・・殺人に明らかに人の命を奪う事を喜んでいた。拙者の心にあの時の十六夜丸の顔がどうしても消えないのでござる・・。」
「剣心・・。」
「師匠であればお得意の口先八寸で十六夜丸を改心させたのかもしれぬでござろうが、拙者にはまだ普通に話をするのは難しいでござる。」
剣心は片手と頭を柱につけた。
「剣心・・。」
薫は剣心の背後からそっと剣心を抱きしめた。
「薫殿・・。」
剣心は思わず首を後ろに回した。
「いいの、剣心。きっと十六夜丸さんに会った剣心にしかわからない感情ってきっとあるもの。剣心のことだもの、今はだめでもきっと話すことが出来る日が来るわ。」
「薫殿・・。」
剣心は薫の方へ体ごと向き直って薫を抱きしめた。
「いつもすまんでござるな・・。」
「ううん、いいの、気にしないで。私はいつでも剣心を支えていたいの。」
少しの間二人は抱き合っていたが、薫ははっとして首を左右に向けた。
弥彦にこんな所を見られてはまた後から何を言われるか分からない。
「薫殿、どうしたでござるか?」
剣心はきょろきょろする薫の様子に
「剣心、弥彦が!」
「今更(この程度の事)弥彦に見られたところで・・」
「違うわよ、いつもなら冷やかしの一言二言来るはずなのに・・弥彦がいないの!」
まさか・・と二人は顔を見合わせた。
「きっと武尊さんのところね。」
「嗚呼・・。」
二人は武尊のところへ走った。