※1 記憶を失っている時の名前は変換できません。
165.満月 (剣心・薫・弥彦・夢主)
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武尊の幕末の記憶は完全ではない。
覚えているつもりでも、今のようにすっかり忘れていたことがあると武尊は天井を見ながら話しを整理した。
(じゃあ私と薬の秘密を知っている人は一と蒼紫、そしてさっきの安西の三人は確実だとして・・・・あとは一が言っていた元長州藩関係だとすると、この間お茶会で襲って来たあの家元も長州藩関係ってこと?・・わからないけどね。)
だが元長州藩関係といっても薩長の藩閥政治ともいえる明治政府に該当者がどれだけいるのだろう、そう考えると少しの間だが在籍した警察署でさえ今後近づかない方がいいかもしれないと武尊は思った。
他に手がかりになるようなことがないか武尊が考えていた時にふと家元のセリフが思い出され引っかかった。
(まてよ・・・確か家元に何故私の事を知ってるか聞いた時に何か大事な事を言ったようなきがしたなぁそう言えば・・・・んー、何だったっけ誰かが何とかって言ってたけど・・・・あ"~!頭に血がのぼってたから覚えてないや、失敗したー。)
若しかしたら手がかりだったかもしれない、ちゃんと聞いておけばよかったと後悔した。
(どっちにしても薬がないと意味がない。ということは比古さんの所にある薬以外にも誰かが持っているのか・・それとも実は簡単に作れちゃったりする物だったり・・?)
結局話はそこに戻ってしまうのだが、どちらにしても秘密を知っている物が薬を持っていたら・・・と武尊は急に気持ちが引き締まってきた。
(こうしている間にも襲ってこられたら・・・。)
辺りに不審な気配はないかと武尊が周囲を見回した。
周囲は月の明かりが静かに降り注ぎ、静寂を保っていた。
部屋には自分の荷物と・・・斎藤が武尊に送った刀だけ。
室内が暗く荷物や刀が黒い影のような形に見える。
武尊は刀に目を留めた。
「刀・・・・。」
それはまるで俺を使えと言っているようだった。
武尊は刀としばらく見合っていたが、静かに首を振って右手の握りこぶしに力を入れた。
「ううん、たぶん刀は使えないよ・・それよりこっち。」
と、武尊は握りこぶしにオーラを集中させた。
「自分だけなら何とかなると思う、防御力はアップしてると思うし・・仕込んでくれたんでしょ、一。大丈夫、まだ死ねないから。」
武尊はまるで刀に語りかけるように話した。
しばらく刀を見ていた武尊だったが、
「さ、考え事するのは今日はこれでおしまい。」
と言って立ち上がった。
明日はちゃんと起きて日常に精神を戻して行かないと、落ち込むんじゃなく歩き出す準備をしないと・・・と武尊は思った。
そして今日はちゃんと布団に入って寝ようと布団を敷きながら今後の簡単な予定をたてた。
(日曜日の教会の約束が終わったらとりあえず恵さんの所に行って薬について何か分かったか聞いて見よう。それから神谷道場へ行ってみようかな。)
そして寝る前のいつもの座禅を組んだ。
月の光より静かに・・・もっと静かにと武尊は精神を落としていく。
無への境地・・・そこにゆっくりと沈んでゆく武尊を異次元の闇から十六夜丸がじっと見ていた。
2014.10.13
覚えているつもりでも、今のようにすっかり忘れていたことがあると武尊は天井を見ながら話しを整理した。
(じゃあ私と薬の秘密を知っている人は一と蒼紫、そしてさっきの安西の三人は確実だとして・・・・あとは一が言っていた元長州藩関係だとすると、この間お茶会で襲って来たあの家元も長州藩関係ってこと?・・わからないけどね。)
だが元長州藩関係といっても薩長の藩閥政治ともいえる明治政府に該当者がどれだけいるのだろう、そう考えると少しの間だが在籍した警察署でさえ今後近づかない方がいいかもしれないと武尊は思った。
他に手がかりになるようなことがないか武尊が考えていた時にふと家元のセリフが思い出され引っかかった。
(まてよ・・・確か家元に何故私の事を知ってるか聞いた時に何か大事な事を言ったようなきがしたなぁそう言えば・・・・んー、何だったっけ誰かが何とかって言ってたけど・・・・あ"~!頭に血がのぼってたから覚えてないや、失敗したー。)
若しかしたら手がかりだったかもしれない、ちゃんと聞いておけばよかったと後悔した。
(どっちにしても薬がないと意味がない。ということは比古さんの所にある薬以外にも誰かが持っているのか・・それとも実は簡単に作れちゃったりする物だったり・・?)
結局話はそこに戻ってしまうのだが、どちらにしても秘密を知っている物が薬を持っていたら・・・と武尊は急に気持ちが引き締まってきた。
(こうしている間にも襲ってこられたら・・・。)
辺りに不審な気配はないかと武尊が周囲を見回した。
周囲は月の明かりが静かに降り注ぎ、静寂を保っていた。
部屋には自分の荷物と・・・斎藤が武尊に送った刀だけ。
室内が暗く荷物や刀が黒い影のような形に見える。
武尊は刀に目を留めた。
「刀・・・・。」
それはまるで俺を使えと言っているようだった。
武尊は刀としばらく見合っていたが、静かに首を振って右手の握りこぶしに力を入れた。
「ううん、たぶん刀は使えないよ・・それよりこっち。」
と、武尊は握りこぶしにオーラを集中させた。
「自分だけなら何とかなると思う、防御力はアップしてると思うし・・仕込んでくれたんでしょ、一。大丈夫、まだ死ねないから。」
武尊はまるで刀に語りかけるように話した。
しばらく刀を見ていた武尊だったが、
「さ、考え事するのは今日はこれでおしまい。」
と言って立ち上がった。
明日はちゃんと起きて日常に精神を戻して行かないと、落ち込むんじゃなく歩き出す準備をしないと・・・と武尊は思った。
そして今日はちゃんと布団に入って寝ようと布団を敷きながら今後の簡単な予定をたてた。
(日曜日の教会の約束が終わったらとりあえず恵さんの所に行って薬について何か分かったか聞いて見よう。それから神谷道場へ行ってみようかな。)
そして寝る前のいつもの座禅を組んだ。
月の光より静かに・・・もっと静かにと武尊は精神を落としていく。
無への境地・・・そこにゆっくりと沈んでゆく武尊を異次元の闇から十六夜丸がじっと見ていた。
2014.10.13