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164.木枯らし旋風 (夢主・蒼紫・操・剣心組)
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馬車の音が周りの雑騒にまぎれてしまって、ようやく剣心組は次の行動に移りだした。
お昼も近いし腹も減った。
左之助は辺りを見回し腹をさすりながら、
「さてと・・せっかく遠くまで来たんだ、ついでに何か食って乞うぜ。」
と提案した。
たて続けに知り合いが去っていったその寂しい空気を忘れさせてくれるような左之助の変わらない仕草に剣心は目を細めて少し安堵しながら言った。
「そうでござるな。」
剣心組の長がそう言ったのである。
立場的に末席の弥彦もこれには大いに喜んだ。
「俺洋食!絶対洋食!」
剣心組一同気分が盛り上がっていざ洋食屋へ行かん!とした時、
「いたぞ!あいつだ!」
と、ただならぬ足音と声が剣心達の方に近づいてきた。
「!」
何だと思い振り返れば警官がものすごい形相で走ってくるではないか。
しかも、
「待てぃ、貴様!」
と、ご丁寧にピリリリッッツと警笛まで鳴らしてだ。
普通ならこれでも逃げたくなる状況だが、剣心組はこれくらいの事は慣れていた。
「なんだ、俺達のコトか。」
「逆刃刀のコトじゃねぇか。」
「あ、そうか。しまったでござるな。」
などと、男どもはまるで日常のコトのように落ち着いていた。
「そこの背の高いの!」
「お前だトリ頭!!」
初見の警官にもトリ頭と言われてしまう左之助だったが、そこで警官の標的が自分だと知った左之助であった。
「俺か?」
と、左之助が呟いた時横で薫が、
「あ゛ーっ!」
と目玉が飛び出すほどの大声で叫んだ。
すかさず弥彦が『うるせェ、薫!』と突っ込みを入れ、剣心が何事でござると薫の方向に向くと立札に左之助の顔が貼り出されてあった。
「おろ?」
何コレと驚きのあまり指まで差してよくよく見たその人物はやっぱり左之助だった。
【人相覚】・・しかも、名前までしっかりと書かれていた。
警官の様子から見るとどうやらいいコトではないらしいというのは弥彦にも分かる。
左之助はその立札を見て何が理由か心当たりがあった。
「・・っとそうか、信州での一件か。やっぱ手配が廻ったか。」
「「「え!?」」」
そう呟いた左之助の一言に皆が驚いて左之助に振り返った。
だがその呟きの意味をゆっくりと左之助に聞く暇もなく、二人の警官は棒を振り上げ左之助に襲い掛かった。
「おとなしく御縄につけ!この・・。」
「維新志士、谷卿とその親類に暴行を働いた不埒者め!」
思い出しただけでも血反吐が出ると、左之助の怒りの拳が警官達を叩きのめした。
「事情もよく知らねぇで不埒者呼ばわりすんなよ、ったく。」
左之助が倒れた警官を見下していると、わーっと警官の集団が押し寄せてきた。
やられた同胞を見て向こうも勢いを増して左之助に向かって来た。
「ちっ、団体様のお出ましか。」
「左之助、これはいったい・・。」
こんな騒ぎ薫だけではない、周りまでざわつき始めた。
不動沢一家を全滅させたのを考えればこれくらいの警官をやっつけるのは左之助にとっては雑作もないことだったが警官はこれだけではない。
どこからともなくわんさか湧いてくる。
ここで暴れては剣心達に迷惑もかけるだろうし、何よりもこれは自分のコト。
自分で撒いた種は自分で始末をつける、それが信条の左之助は剣心達に、
「どうやら俺の場合は今生の別れになりそうだな。」
と迫ってくる警官を睨みながらニッと笑った。
「左之助?」
別れという言葉に薫が動揺した。
それが察した左之助だったが、
「こんな所で捕まる訳にゃいかねェ、ちいっとフけるぜ。」
と、向きを変えると一人その場から逃げだした。
馬車の音が周りの雑騒にまぎれてしまって、ようやく剣心組は次の行動に移りだした。
お昼も近いし腹も減った。
左之助は辺りを見回し腹をさすりながら、
「さてと・・せっかく遠くまで来たんだ、ついでに何か食って乞うぜ。」
と提案した。
たて続けに知り合いが去っていったその寂しい空気を忘れさせてくれるような左之助の変わらない仕草に剣心は目を細めて少し安堵しながら言った。
「そうでござるな。」
剣心組の長がそう言ったのである。
立場的に末席の弥彦もこれには大いに喜んだ。
「俺洋食!絶対洋食!」
剣心組一同気分が盛り上がっていざ洋食屋へ行かん!とした時、
「いたぞ!あいつだ!」
と、ただならぬ足音と声が剣心達の方に近づいてきた。
「!」
何だと思い振り返れば警官がものすごい形相で走ってくるではないか。
しかも、
「待てぃ、貴様!」
と、ご丁寧にピリリリッッツと警笛まで鳴らしてだ。
普通ならこれでも逃げたくなる状況だが、剣心組はこれくらいの事は慣れていた。
「なんだ、俺達のコトか。」
「逆刃刀のコトじゃねぇか。」
「あ、そうか。しまったでござるな。」
などと、男どもはまるで日常のコトのように落ち着いていた。
「そこの背の高いの!」
「お前だトリ頭!!」
初見の警官にもトリ頭と言われてしまう左之助だったが、そこで警官の標的が自分だと知った左之助であった。
「俺か?」
と、左之助が呟いた時横で薫が、
「あ゛ーっ!」
と目玉が飛び出すほどの大声で叫んだ。
すかさず弥彦が『うるせェ、薫!』と突っ込みを入れ、剣心が何事でござると薫の方向に向くと立札に左之助の顔が貼り出されてあった。
「おろ?」
何コレと驚きのあまり指まで差してよくよく見たその人物はやっぱり左之助だった。
【人相覚】・・しかも、名前までしっかりと書かれていた。
警官の様子から見るとどうやらいいコトではないらしいというのは弥彦にも分かる。
左之助はその立札を見て何が理由か心当たりがあった。
「・・っとそうか、信州での一件か。やっぱ手配が廻ったか。」
「「「え!?」」」
そう呟いた左之助の一言に皆が驚いて左之助に振り返った。
だがその呟きの意味をゆっくりと左之助に聞く暇もなく、二人の警官は棒を振り上げ左之助に襲い掛かった。
「おとなしく御縄につけ!この・・。」
「維新志士、谷卿とその親類に暴行を働いた不埒者め!」
思い出しただけでも血反吐が出ると、左之助の怒りの拳が警官達を叩きのめした。
「事情もよく知らねぇで不埒者呼ばわりすんなよ、ったく。」
左之助が倒れた警官を見下していると、わーっと警官の集団が押し寄せてきた。
やられた同胞を見て向こうも勢いを増して左之助に向かって来た。
「ちっ、団体様のお出ましか。」
「左之助、これはいったい・・。」
こんな騒ぎ薫だけではない、周りまでざわつき始めた。
不動沢一家を全滅させたのを考えればこれくらいの警官をやっつけるのは左之助にとっては雑作もないことだったが警官はこれだけではない。
どこからともなくわんさか湧いてくる。
ここで暴れては剣心達に迷惑もかけるだろうし、何よりもこれは自分のコト。
自分で撒いた種は自分で始末をつける、それが信条の左之助は剣心達に、
「どうやら俺の場合は今生の別れになりそうだな。」
と迫ってくる警官を睨みながらニッと笑った。
「左之助?」
別れという言葉に薫が動揺した。
それが察した左之助だったが、
「こんな所で捕まる訳にゃいかねェ、ちいっとフけるぜ。」
と、向きを変えると一人その場から逃げだした。