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200.早馬 (夢主・蒼紫・剣心・薫・山本少尉)
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一方武尊は遅くまで寝付けなかった。
寝付けるはずもない。
武尊の交感神経はずっと興奮状態で心臓はドッドドッドと鼓動が横になっている武尊の耳に鼓動を響かせていた。
武尊はショックだった。
それは蒼紫が自分に対して口付けをしたこともそうだがそれよりも、蒼紫が唇を離すほんの0コンマ0000001秒前に武尊自身が蒼紫に一瞬でも身をゆだねようとしたという自分に気づいたからだ。
何故身をゆだねようとしたのか今考えても分からない。
(快楽が欲しかったのか?)
自問自答して、もしそうなら尚更自分が許せないと武尊は息を荒くした。
事の最中には発狂してしまうのではないかと思われる責めを今は心の奥底のどこかで求めている自分に気づいた。
そして、気がつきたくなかったとこぶしをぎゅっと握りしめた。
(・・一!こんな私を壊して!めちゃめちゃにして!そして・・・私を・・助けて・・!)
今は十六夜丸の真相を追及する為に全力を尽くさなければいけないのになんて自分は情けないんだろうと武尊は唇をかんだ。
(しっかりしなくては一に顔向け出来ない・・。一は北海道で頑張っているというのに・・。)
けれども武尊がそう思えば思うほど、先程蒼紫に受けた唇の感触が思い出される。
(一とは違う唇の感触・・触れただけの口づけ・・。)
そこに蒼紫の気持ちが強く込められていたのを武尊は感じた。
合意の口づけではないと分かっていても武尊は100%蒼紫を責められない。
それは【友】という理由以外にも、客観的に見て自分でも蒼紫を人間として高く評価しているからだ。
(蒼紫・・蒼紫も辛いんだよね・・でもゴメン私はだめなんだよ、分かって・・。)
武尊は寝付けず何回か寝返りをうつたび、蒼紫の方をちらっと確認するが、武尊の意識のある間は障子の向こうの蒼紫の影は微動だにしなかった。
あんなに精神的に疲れたと思った昨晩。
なかなか寝付けず寝坊するかと思ったがいつも以上に早く目が覚めた武尊だった。
(いつも以上に早くといっても時尾さんはいつもこれくらいに起きていたんじゃないか、今日も朝餉をつくるんだったっけ・・。)
そう思いつつ、
蒼紫は・・と、武尊は寝返りをうって蒼紫の方を向くと布団はすでに三つ折りにたたまれいた。
昨晩の事でちょっと気まずいかな、と思っていた武尊だったが蒼紫がいないのを見て飛び起きた。
(もしかして先に朝餉の準備しに行っちゃたとか!?)
気まずいのはやまやま、当たり前。
だがそれよりも一人で準備させて申し訳ないと武尊は上着を羽織って急いで台所へ向かった。
武尊が思ったとおり蒼紫はすでに台所にいた。
「・・おはよう、蒼紫。起してくれればよかったのに。」
慣れというのは恐ろしい、と自分でも思った。
気まずい気まずいと思っていても会津で蒼紫の分身を受け入れた後の気まずさの後遺症というか気まずい感覚に麻痺してしまったのか・・。
こっぱずかしい、気まずい気持ちを上塗りして挨拶出来る自分に武尊は【自分も大人の対応が出来てる?】なんて思ってみたりした。
思わず朝からちょっと恨み言っぽくなってしまった挨拶をしながら武尊は手に持って来た靴を履いて土間へ降りて杓子を持っている蒼紫の横に遠慮がちに近寄った。
「昨晩は寝られなかっただろう、もう少し寝て置け。」
蒼紫の方はいつもの口調だった。
(何か昨晩と変わった?それともいつものポーカーフェイス?)
武尊は蒼紫の表情から蒼紫の気持ちを読み取ろうとしたがよく分からなかったので蒼紫の言葉に普通に対応した。
「目は覚めたもん、昨晩の事と朝餉の支度の事は別。・・で、私は何をすればいい?」
言葉通りここは昨晩の事は割り切らなくては、と武尊は蒼紫の作っているものを覗き込んだ。
ものすごくいい匂いのする湯気の立つ釜の中に根菜と茶色く薄っぺらい四角の物体があった。
「凍み豆腐汁だ。」
蒼紫は杓子で汁を少しすくい、自分で味見をして頷いた。
「うわっ、おいしそう!」
匂いだけでもおいしそうだと分かってしまう。
昨晩の味噌汁がショッキングなだけだった為に真に美味しい予感に武尊の気持ちは急に舞い上がった。
出汁の取り方がいいに違いないと思っていると、
「御飯を頼んでいいか。」
と言われたので凍み豆腐汁にすっかり御機嫌になった武尊は思わず、
「任せて!」
と元気が良すぎる返事にちょっと顔を赤くし、竹筒と破れ団扇を手に取ると生米が入ったお釜を乗せてあるかまどに火を点けバタバタと団扇をあおった。
寝付けるはずもない。
武尊の交感神経はずっと興奮状態で心臓はドッドドッドと鼓動が横になっている武尊の耳に鼓動を響かせていた。
武尊はショックだった。
それは蒼紫が自分に対して口付けをしたこともそうだがそれよりも、蒼紫が唇を離すほんの0コンマ0000001秒前に武尊自身が蒼紫に一瞬でも身をゆだねようとしたという自分に気づいたからだ。
何故身をゆだねようとしたのか今考えても分からない。
(快楽が欲しかったのか?)
自問自答して、もしそうなら尚更自分が許せないと武尊は息を荒くした。
事の最中には発狂してしまうのではないかと思われる責めを今は心の奥底のどこかで求めている自分に気づいた。
そして、気がつきたくなかったとこぶしをぎゅっと握りしめた。
(・・一!こんな私を壊して!めちゃめちゃにして!そして・・・私を・・助けて・・!)
今は十六夜丸の真相を追及する為に全力を尽くさなければいけないのになんて自分は情けないんだろうと武尊は唇をかんだ。
(しっかりしなくては一に顔向け出来ない・・。一は北海道で頑張っているというのに・・。)
けれども武尊がそう思えば思うほど、先程蒼紫に受けた唇の感触が思い出される。
(一とは違う唇の感触・・触れただけの口づけ・・。)
そこに蒼紫の気持ちが強く込められていたのを武尊は感じた。
合意の口づけではないと分かっていても武尊は100%蒼紫を責められない。
それは【友】という理由以外にも、客観的に見て自分でも蒼紫を人間として高く評価しているからだ。
(蒼紫・・蒼紫も辛いんだよね・・でもゴメン私はだめなんだよ、分かって・・。)
武尊は寝付けず何回か寝返りをうつたび、蒼紫の方をちらっと確認するが、武尊の意識のある間は障子の向こうの蒼紫の影は微動だにしなかった。
あんなに精神的に疲れたと思った昨晩。
なかなか寝付けず寝坊するかと思ったがいつも以上に早く目が覚めた武尊だった。
(いつも以上に早くといっても時尾さんはいつもこれくらいに起きていたんじゃないか、今日も朝餉をつくるんだったっけ・・。)
そう思いつつ、
蒼紫は・・と、武尊は寝返りをうって蒼紫の方を向くと布団はすでに三つ折りにたたまれいた。
昨晩の事でちょっと気まずいかな、と思っていた武尊だったが蒼紫がいないのを見て飛び起きた。
(もしかして先に朝餉の準備しに行っちゃたとか!?)
気まずいのはやまやま、当たり前。
だがそれよりも一人で準備させて申し訳ないと武尊は上着を羽織って急いで台所へ向かった。
武尊が思ったとおり蒼紫はすでに台所にいた。
「・・おはよう、蒼紫。起してくれればよかったのに。」
慣れというのは恐ろしい、と自分でも思った。
気まずい気まずいと思っていても会津で蒼紫の分身を受け入れた後の気まずさの後遺症というか気まずい感覚に麻痺してしまったのか・・。
こっぱずかしい、気まずい気持ちを上塗りして挨拶出来る自分に武尊は【自分も大人の対応が出来てる?】なんて思ってみたりした。
思わず朝からちょっと恨み言っぽくなってしまった挨拶をしながら武尊は手に持って来た靴を履いて土間へ降りて杓子を持っている蒼紫の横に遠慮がちに近寄った。
「昨晩は寝られなかっただろう、もう少し寝て置け。」
蒼紫の方はいつもの口調だった。
(何か昨晩と変わった?それともいつものポーカーフェイス?)
武尊は蒼紫の表情から蒼紫の気持ちを読み取ろうとしたがよく分からなかったので蒼紫の言葉に普通に対応した。
「目は覚めたもん、昨晩の事と朝餉の支度の事は別。・・で、私は何をすればいい?」
言葉通りここは昨晩の事は割り切らなくては、と武尊は蒼紫の作っているものを覗き込んだ。
ものすごくいい匂いのする湯気の立つ釜の中に根菜と茶色く薄っぺらい四角の物体があった。
「凍み豆腐汁だ。」
蒼紫は杓子で汁を少しすくい、自分で味見をして頷いた。
「うわっ、おいしそう!」
匂いだけでもおいしそうだと分かってしまう。
昨晩の味噌汁がショッキングなだけだった為に真に美味しい予感に武尊の気持ちは急に舞い上がった。
出汁の取り方がいいに違いないと思っていると、
「御飯を頼んでいいか。」
と言われたので凍み豆腐汁にすっかり御機嫌になった武尊は思わず、
「任せて!」
と元気が良すぎる返事にちょっと顔を赤くし、竹筒と破れ団扇を手に取ると生米が入ったお釜を乗せてあるかまどに火を点けバタバタと団扇をあおった。