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197.巫(かんなぎ) (剣心・薫・夢主・蒼紫)
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剣心がすっかり向こうへ行った後、
「武尊は容赦ないな。」
と蒼紫は言った。そして一つ間違えば自分も武尊からこのような塩対応をされたかもしれないと思うと複雑な心境になった。
「後になってからこんな言い方をしなければよかった、って思うと思うんだけどあそこまで手の平返しされると最初の”私”を否定されてる感じで納得できない。」
自分は二回も”土岐武尊”として誠心誠意に会いに来たにも関わらず超塩対応したのは向こうの方だと武尊は怒りを露わにした。
障子を閉めたまま動かない武尊を蒼紫は後ろから軽く武尊の肩を叩いた。
「気晴らしに少し外を歩くか・・。」
武尊は黙ってうなずいてコートを取った。
蒼紫もコートを羽織って外へ出た。
この東京では忍び装束は少々目立つからだ。
「風が冷たくなったね・・。」
「嗚呼・・。」
なんとなく蒼紫の横に並んで蒼紫について行くように歩いていた武尊だったが、少し歩くと言った割には三十分ほど歩いてもまだまだ真っ直ぐ行こうとする蒼紫に武尊は、
「どこか行くの?用事があるのなら行っていいよ、蒼紫。」
と言った。
「別に用事などない・・が、出かけたついでだ、何か食べて行かないか。もう少し先には食事処もある。」
「そうだね、それに久しぶりの東京・・。」
武尊はそう言って青い空を見上げた。
久しぶりといってもひと月も離れていたわけではない。
それなのに武尊は昨日と同じことを思うのであった。
(同じ東京なのに・・もうこの東京には一はいない・・・別世界みたいだ。)
それほどまでに東京の街の雰囲気は斎藤の思い出が沢山詰まっていた。
空に流れる筋状の雲が斎藤の吸う煙草の煙のようだと思った瞬間、雲が滲んで見えた。
(泣くな武尊・・しっかりするって一に約束したじゃない。)
蒼紫に分からないように指先でそっと目を拭う武尊だったが蒼紫はその様子を横目で見ていた。
「武尊は容赦ないな。」
と蒼紫は言った。そして一つ間違えば自分も武尊からこのような塩対応をされたかもしれないと思うと複雑な心境になった。
「後になってからこんな言い方をしなければよかった、って思うと思うんだけどあそこまで手の平返しされると最初の”私”を否定されてる感じで納得できない。」
自分は二回も”土岐武尊”として誠心誠意に会いに来たにも関わらず超塩対応したのは向こうの方だと武尊は怒りを露わにした。
障子を閉めたまま動かない武尊を蒼紫は後ろから軽く武尊の肩を叩いた。
「気晴らしに少し外を歩くか・・。」
武尊は黙ってうなずいてコートを取った。
蒼紫もコートを羽織って外へ出た。
この東京では忍び装束は少々目立つからだ。
「風が冷たくなったね・・。」
「嗚呼・・。」
なんとなく蒼紫の横に並んで蒼紫について行くように歩いていた武尊だったが、少し歩くと言った割には三十分ほど歩いてもまだまだ真っ直ぐ行こうとする蒼紫に武尊は、
「どこか行くの?用事があるのなら行っていいよ、蒼紫。」
と言った。
「別に用事などない・・が、出かけたついでだ、何か食べて行かないか。もう少し先には食事処もある。」
「そうだね、それに久しぶりの東京・・。」
武尊はそう言って青い空を見上げた。
久しぶりといってもひと月も離れていたわけではない。
それなのに武尊は昨日と同じことを思うのであった。
(同じ東京なのに・・もうこの東京には一はいない・・・別世界みたいだ。)
それほどまでに東京の街の雰囲気は斎藤の思い出が沢山詰まっていた。
空に流れる筋状の雲が斎藤の吸う煙草の煙のようだと思った瞬間、雲が滲んで見えた。
(泣くな武尊・・しっかりするって一に約束したじゃない。)
蒼紫に分からないように指先でそっと目を拭う武尊だったが蒼紫はその様子を横目で見ていた。