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196.当りとはずれ (夢主・蒼紫・弥彦・薫・剣心)
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「そうだ!気を失った時だ!」
と武尊が暗闇の中で叫んだ瞬間・・・
はっと目が覚めた武尊の瞳に映ったものは道場の天井だった。
「大丈夫か武尊。」
目覚めた武尊を見てホッとしながらも少し呆れた顔の蒼紫の顔が目に入った武尊だった。
「蒼紫・・?」
武尊は自分の状況をまだ理解していなかった。
何故寝ているんだろうと思い身体を起した瞬間酷い頭痛がした。
「いっ・・。」
起きようと力んだ瞬間血圧が上がったのだろうか、額に強烈な痛みが走り武尊は慌てて手を当てた。
「いたたた・・。」
そこには熱を持った腫れた額と軟膏の感触があった。
何でこんな所が腫れて痛いんだと武尊がまだ自分がどうしてこうなったのかを思い出せないでいると、
「大丈夫か?」
と弥彦が濡れた手ぬぐいを武尊に差し出した。
武尊が倒れてすぐに弥彦は薫に言われて手桶に水を入れて持って来たのである。
「!」
弥彦の顔を見て武尊はようやく自分がどうして額が痛いのかを思い出した。
(ああ、そうだった・・私は薬箱が欲しくてわざとこの少年に打たれたんだった・・。)
ありがとうと御礼を言いつつ武尊は弥彦から手ぬぐいを受け取るとそれを額に当てた。
(冷たくて気持ちいい・・けど少ししみる・・。)
温まった手ぬぐいをひっくり返して冷たい場所を当てようとした時武尊は手ぬぐいに薄ら滲んでいる血と黄土色の軟膏がついているのが見えた。
(すりむいちゃったかな・・痛かったもんな・・。)
と、思いつつ誰が軟膏を塗ってくれたんだろうと軟膏が入っていた薬箱を武尊は目で探した。
だけど武尊の目に入ったのは、蒼紫と弥彦と薫と剣心で薬箱の姿はなかった。
人の後ろに隠れて見えないのかもとあちこちを見ている武尊に弥彦が、
「何だよ、何か探してんのか。」
と言ったので武尊は咄嗟に、
「いや・・こんなカスリ傷に薬まで塗ってもらわなくても・・。」
と言うと、弥彦の後ろに立っていた薫が、
「軟膏なら四乃森さんが・・。」
と言って言葉を止めた。
蒼紫が薫に視線を向けたからだ。
それがまるで何も言うなと言っているような感じを受けて薫は語尾が小さくなったのだった。
「と、ともかく少し休んでおいた方がいいと思うわ。」
薫は蒼紫にじろりと見られたような気がしてどもりながらそう言った。
なんだ、この家の薬箱のじゃなかったんだと武尊は意気消沈した。
せっかく痛い思いをしたのに無駄骨を折ったとがっかりの武尊だった。
ならばもうこの場にいるのは無意味。
視界に入る剣心の姿がどうも武尊のイライラを増すようで部屋へ戻ることにした。
「・・少し部屋で休ませて頂きます。」
武尊はイタタと言いつつ額を押さえながら道場を退出した。
と武尊が暗闇の中で叫んだ瞬間・・・
はっと目が覚めた武尊の瞳に映ったものは道場の天井だった。
「大丈夫か武尊。」
目覚めた武尊を見てホッとしながらも少し呆れた顔の蒼紫の顔が目に入った武尊だった。
「蒼紫・・?」
武尊は自分の状況をまだ理解していなかった。
何故寝ているんだろうと思い身体を起した瞬間酷い頭痛がした。
「いっ・・。」
起きようと力んだ瞬間血圧が上がったのだろうか、額に強烈な痛みが走り武尊は慌てて手を当てた。
「いたたた・・。」
そこには熱を持った腫れた額と軟膏の感触があった。
何でこんな所が腫れて痛いんだと武尊がまだ自分がどうしてこうなったのかを思い出せないでいると、
「大丈夫か?」
と弥彦が濡れた手ぬぐいを武尊に差し出した。
武尊が倒れてすぐに弥彦は薫に言われて手桶に水を入れて持って来たのである。
「!」
弥彦の顔を見て武尊はようやく自分がどうして額が痛いのかを思い出した。
(ああ、そうだった・・私は薬箱が欲しくてわざとこの少年に打たれたんだった・・。)
ありがとうと御礼を言いつつ武尊は弥彦から手ぬぐいを受け取るとそれを額に当てた。
(冷たくて気持ちいい・・けど少ししみる・・。)
温まった手ぬぐいをひっくり返して冷たい場所を当てようとした時武尊は手ぬぐいに薄ら滲んでいる血と黄土色の軟膏がついているのが見えた。
(すりむいちゃったかな・・痛かったもんな・・。)
と、思いつつ誰が軟膏を塗ってくれたんだろうと軟膏が入っていた薬箱を武尊は目で探した。
だけど武尊の目に入ったのは、蒼紫と弥彦と薫と剣心で薬箱の姿はなかった。
人の後ろに隠れて見えないのかもとあちこちを見ている武尊に弥彦が、
「何だよ、何か探してんのか。」
と言ったので武尊は咄嗟に、
「いや・・こんなカスリ傷に薬まで塗ってもらわなくても・・。」
と言うと、弥彦の後ろに立っていた薫が、
「軟膏なら四乃森さんが・・。」
と言って言葉を止めた。
蒼紫が薫に視線を向けたからだ。
それがまるで何も言うなと言っているような感じを受けて薫は語尾が小さくなったのだった。
「と、ともかく少し休んでおいた方がいいと思うわ。」
薫は蒼紫にじろりと見られたような気がしてどもりながらそう言った。
なんだ、この家の薬箱のじゃなかったんだと武尊は意気消沈した。
せっかく痛い思いをしたのに無駄骨を折ったとがっかりの武尊だった。
ならばもうこの場にいるのは無意味。
視界に入る剣心の姿がどうも武尊のイライラを増すようで部屋へ戻ることにした。
「・・少し部屋で休ませて頂きます。」
武尊はイタタと言いつつ額を押さえながら道場を退出した。