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194.弥彦の挑戦状 (薫・弥彦・剣心・蒼紫・夢主)
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(さて・・本当にどうするかな。)
竹刀を片手に武尊は弥彦の前に立った。
「構えろ!一本勝負でいいな!」
間合いはビシッと決めて来たと弥彦は思ったが構えもなしで立つ武尊に弥彦は逆に緊張した。
「一本ってどうなったら一本なの?」
思わず武尊は蒼紫に振り返ってルールを聞くと、
「身体のどこかに竹刀が当たった時点で一本だ。」
と蒼紫は答えた。
「ふううん・・。」
それはそれで納得できると武尊は思いながらとりあえず弥彦と同じように竹刀を構えてみることにした。
が、手の位置はまるで適当、それだけで剣術などやったことがないと武尊以外の者は分かってしまった。
(わざとか・・?その握り。)
弥彦が思った事その場に居た誰もが思った事。
弥彦と武尊の勝負を剣心が認めたという事で薫が仕方なしに『始め』の号令を出した。
少時見合っていた弥彦と武尊だったが弥彦の方が先に一歩を踏み出した。
「ヤアアアァ!」
鋭い気合いとともに弥彦の竹刀が武尊に向かって振り下ろされた。
(遅い・・!まるで軌跡が見えるようだ。)
その事自体武尊自身が驚いたことだったが遺伝子操作により通常の人より早く反応できる武尊にとっては弥彦レベルの振りは脅威ではなかった。
初太刀をかわされた弥彦はその後すぐに連続して武尊を攻めた。
だが武尊は適当な手の握りながら弥彦の太刀筋をすべて見切り受け流した。
弥彦はいったんさがり間合いを取り直した。
ハァハァ肩で息をし大汗をかきながらそれでも弥彦は武尊に竹刀を構えた。
「次・・行くぞ・・。」
弥彦にそう言われ武尊は次は自分が打ち込む番だと心に決めていた。
この程度の攻撃なんて別に危惧するようなことではない、むしろ斎藤の素手の打撃の方が比べ物にならないほどの恐怖だと武尊は思っていた。
武尊がそう思っていると弥彦が第二弾を打ち込んできた。
本気を出した武尊にとってはその動きも見切るのは簡単だった。
受け流してそのままよく分からないけどとりあえず打ち込んでみようと武尊は思った。
そう、武尊はそう思っていた。
思っていたんだけど・・・。
その刹那、武尊の頭の中に別の事が浮かんだ。
もし、ここで怪我をすれば薬箱が出てくるのではないかという事。
(我ながらグッドアイディア!)
武尊の心は急に小躍りし始めた。
(薬箱・・・出て来い!)
武尊の頭の中はすでに薬箱の事でいっぱいになった。
武尊の竹刀は弥彦の竹刀を受け流さなかった。
武尊の目には超スローモーションで自分の正面に打ち込まれる竹刀が見えていた。
バァーン!
ものすごくいい音とともに弥彦の竹刀が武尊の脳天を打った。
あっ!と、薫、剣心、蒼紫が目を見張った。
(目から星が出てる・・ぁ・・それにひよこも回ってる・・・。)
竹刀で打たれる事が思っていたよりもずっとずっと痛い事だったんだ、という事に気がついた時は時すでに遅し。
武尊は後方、床の上へ勢いよく倒れ込んだのであった。
2015/05/31
竹刀を片手に武尊は弥彦の前に立った。
「構えろ!一本勝負でいいな!」
間合いはビシッと決めて来たと弥彦は思ったが構えもなしで立つ武尊に弥彦は逆に緊張した。
「一本ってどうなったら一本なの?」
思わず武尊は蒼紫に振り返ってルールを聞くと、
「身体のどこかに竹刀が当たった時点で一本だ。」
と蒼紫は答えた。
「ふううん・・。」
それはそれで納得できると武尊は思いながらとりあえず弥彦と同じように竹刀を構えてみることにした。
が、手の位置はまるで適当、それだけで剣術などやったことがないと武尊以外の者は分かってしまった。
(わざとか・・?その握り。)
弥彦が思った事その場に居た誰もが思った事。
弥彦と武尊の勝負を剣心が認めたという事で薫が仕方なしに『始め』の号令を出した。
少時見合っていた弥彦と武尊だったが弥彦の方が先に一歩を踏み出した。
「ヤアアアァ!」
鋭い気合いとともに弥彦の竹刀が武尊に向かって振り下ろされた。
(遅い・・!まるで軌跡が見えるようだ。)
その事自体武尊自身が驚いたことだったが遺伝子操作により通常の人より早く反応できる武尊にとっては弥彦レベルの振りは脅威ではなかった。
初太刀をかわされた弥彦はその後すぐに連続して武尊を攻めた。
だが武尊は適当な手の握りながら弥彦の太刀筋をすべて見切り受け流した。
弥彦はいったんさがり間合いを取り直した。
ハァハァ肩で息をし大汗をかきながらそれでも弥彦は武尊に竹刀を構えた。
「次・・行くぞ・・。」
弥彦にそう言われ武尊は次は自分が打ち込む番だと心に決めていた。
この程度の攻撃なんて別に危惧するようなことではない、むしろ斎藤の素手の打撃の方が比べ物にならないほどの恐怖だと武尊は思っていた。
武尊がそう思っていると弥彦が第二弾を打ち込んできた。
本気を出した武尊にとってはその動きも見切るのは簡単だった。
受け流してそのままよく分からないけどとりあえず打ち込んでみようと武尊は思った。
そう、武尊はそう思っていた。
思っていたんだけど・・・。
その刹那、武尊の頭の中に別の事が浮かんだ。
もし、ここで怪我をすれば薬箱が出てくるのではないかという事。
(我ながらグッドアイディア!)
武尊の心は急に小躍りし始めた。
(薬箱・・・出て来い!)
武尊の頭の中はすでに薬箱の事でいっぱいになった。
武尊の竹刀は弥彦の竹刀を受け流さなかった。
武尊の目には超スローモーションで自分の正面に打ち込まれる竹刀が見えていた。
バァーン!
ものすごくいい音とともに弥彦の竹刀が武尊の脳天を打った。
あっ!と、薫、剣心、蒼紫が目を見張った。
(目から星が出てる・・ぁ・・それにひよこも回ってる・・・。)
竹刀で打たれる事が思っていたよりもずっとずっと痛い事だったんだ、という事に気がついた時は時すでに遅し。
武尊は後方、床の上へ勢いよく倒れ込んだのであった。
2015/05/31