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188.ネタばらし (蒼紫・夢主・右近)
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「でもそれでよく私が会津にいるって分かったよね。」
武尊はやっと自分の疑問を言えたと、蒼紫の顔を見た。
蒼紫がどう答えるのか知りたかった。
「それは緋村から武尊が海軍少尉と一緒に道場を出て行った事を聞いたからだ。緋村が海軍少尉の名前を憶えていたので海軍に問い合わせをして山本少尉と面会をした。」
「え。」
まさか蒼紫がそこまでしていた事に武尊は驚いた。
「と・・という事は・・。」
まさか自分が射撃で競う事を知っているのかと武尊は焦った。
「嗚呼、俺は山本少尉に期日までに武尊を東京へ連れて帰るという約束と引き換えに武尊が向かった先だと思われる情報を聞いたまでだ。」
「そ、そうなんだ・・。」
武尊は蒼紫がまだ射撃の事を知らないというのが分かりほっとしたのもつかの間、
「以前築地で調べていた事と関係があるのか?」
と聞かれた。
武尊は以前に蒼紫に築地の海軍の施設がある所まで案内してもらった事を思いだした。
「ううん、その件じゃない・・
(あの件は終わったんだ・・そして斎藤さんはその所為で北海道へ飛ばされたんだ・・。)」
武尊は瞬時にその案件が斎藤の転属とが結びついた事を思いだし胸が痛んだが、蒼紫にはその事件については話すつもりはなかった。
「いや、海軍少尉からもなぜ武尊が来月の十日に必要なのかは聞いてはいない。何の件か俺は知る事が出来ないが大丈夫か。」
「大丈夫だよ、それはそんなに大したことじゃないから・・ちょっと頼まれごとをしただけ。それが終わったら京都に帰る予定だった。」
「京都へ戻ってたらどうするつもりなんだ。」
「京都へ戻ったら・・・。」
武尊はもう葵屋へは行かない、とあれだけ考えていたにもかかわらずはっきり蒼紫に対していう事が出来なかった。
言わなきゃと思うのに口が鉛のように重たい。
武尊は手元の手帳の日付をパラパラとめくり、
「まだ・・決めてない・・。」
と答えるのがやっとだった。
「まだ決まってないのならとりあえず葵屋へ来い。翁も操も武尊を待っている。」
蒼紫は誰より自分が一番武尊にいてもらいたいと分かっているが翁や操をダシにした。
武尊は無下に断るわけにいかず、
「他にやるべき事がなかったら・・顔を出しますって翁さんに伝えて下さい。」
と言った。
「他にやる事があるなら俺も手伝おう、『武尊は俺を頼って良い』、そう言ったはずだ。」
「蒼紫・・。」
「何も武尊が特別だからだけではない、俺だって翁や操や皆に支えられた。今度は俺が皆や武尊を支えたいと思うのは当たり前の事だと思うが。」
「でも私は何も蒼紫にしてあげられることなんてない。」
「・・あれからずっとこうして俺の【名】を呼んでくれているではないか、こうして話をしてくれているではないか。俺にはそれが一番俺の心の支えになっている。」
「それは・・。」
武尊は自分が蒼紫にしてあげられたことと言えばそれくらいの事しかない、蒼紫が自分にしてくれた事を思えば全然たいしたことではなく蒼紫にそう言われると心苦しくなった。
納得がいかないような顔をする武尊に蒼紫はもう一つ言いたかった事を伝えた。
「この間の般若の件・・まだ礼を言ってなかったな。礼を言う、どんなカラクリになっているか分からないが皆に会えた。」
それが蒼紫が般若達を迎えに行った時のことだと武尊にはすぐにピンときて武尊の表情がぱっと明るくなった。
「え、会えた!?(ってどんな状況か分からないけど)すごい!よかったね蒼紫!」
般若達の非業の死が蒼紫の心の枷になっていると思っていた武尊はその事を聞き素直に心から喜んだ。
蒼紫はその様子を見て自然と自分も気づかないうちに微笑んだ。
武尊は笑顔は本当に自分の心を満たすものなのだ実感した。
「それだ、武尊。」
「え?」
武尊は不意にそう言われて微笑んだまま目を丸くした。
「俺の特別な感情を抜きにしても、武尊の笑った顔は俺の心を和ませる、そして武尊と話をするのは心が澄み渡るように楽しい。武尊はどうなんだ。」
なんかすごく恥ずかしい事をサラッと言われた直後に急にどうなんだと話を振られて武尊の脳内はショートし、
「わ、私も蒼紫と色々話をするのは楽しいと思うよ、本当に。」
と、特別な感情を抜きにした普段考えている言葉を口にだした。
その言葉に蒼紫は安堵し強気で言った。
「ならそれでいいじゃないか。禅友に学友。友が困っているなら助けるのが友だろう。」
「そ、それは・・。」
蒼紫に完全に理論で四方を固められ何も言い返せない武尊だった。
武尊はやっと自分の疑問を言えたと、蒼紫の顔を見た。
蒼紫がどう答えるのか知りたかった。
「それは緋村から武尊が海軍少尉と一緒に道場を出て行った事を聞いたからだ。緋村が海軍少尉の名前を憶えていたので海軍に問い合わせをして山本少尉と面会をした。」
「え。」
まさか蒼紫がそこまでしていた事に武尊は驚いた。
「と・・という事は・・。」
まさか自分が射撃で競う事を知っているのかと武尊は焦った。
「嗚呼、俺は山本少尉に期日までに武尊を東京へ連れて帰るという約束と引き換えに武尊が向かった先だと思われる情報を聞いたまでだ。」
「そ、そうなんだ・・。」
武尊は蒼紫がまだ射撃の事を知らないというのが分かりほっとしたのもつかの間、
「以前築地で調べていた事と関係があるのか?」
と聞かれた。
武尊は以前に蒼紫に築地の海軍の施設がある所まで案内してもらった事を思いだした。
「ううん、その件じゃない・・
(あの件は終わったんだ・・そして斎藤さんはその所為で北海道へ飛ばされたんだ・・。)」
武尊は瞬時にその案件が斎藤の転属とが結びついた事を思いだし胸が痛んだが、蒼紫にはその事件については話すつもりはなかった。
「いや、海軍少尉からもなぜ武尊が来月の十日に必要なのかは聞いてはいない。何の件か俺は知る事が出来ないが大丈夫か。」
「大丈夫だよ、それはそんなに大したことじゃないから・・ちょっと頼まれごとをしただけ。それが終わったら京都に帰る予定だった。」
「京都へ戻ってたらどうするつもりなんだ。」
「京都へ戻ったら・・・。」
武尊はもう葵屋へは行かない、とあれだけ考えていたにもかかわらずはっきり蒼紫に対していう事が出来なかった。
言わなきゃと思うのに口が鉛のように重たい。
武尊は手元の手帳の日付をパラパラとめくり、
「まだ・・決めてない・・。」
と答えるのがやっとだった。
「まだ決まってないのならとりあえず葵屋へ来い。翁も操も武尊を待っている。」
蒼紫は誰より自分が一番武尊にいてもらいたいと分かっているが翁や操をダシにした。
武尊は無下に断るわけにいかず、
「他にやるべき事がなかったら・・顔を出しますって翁さんに伝えて下さい。」
と言った。
「他にやる事があるなら俺も手伝おう、『武尊は俺を頼って良い』、そう言ったはずだ。」
「蒼紫・・。」
「何も武尊が特別だからだけではない、俺だって翁や操や皆に支えられた。今度は俺が皆や武尊を支えたいと思うのは当たり前の事だと思うが。」
「でも私は何も蒼紫にしてあげられることなんてない。」
「・・あれからずっとこうして俺の【名】を呼んでくれているではないか、こうして話をしてくれているではないか。俺にはそれが一番俺の心の支えになっている。」
「それは・・。」
武尊は自分が蒼紫にしてあげられたことと言えばそれくらいの事しかない、蒼紫が自分にしてくれた事を思えば全然たいしたことではなく蒼紫にそう言われると心苦しくなった。
納得がいかないような顔をする武尊に蒼紫はもう一つ言いたかった事を伝えた。
「この間の般若の件・・まだ礼を言ってなかったな。礼を言う、どんなカラクリになっているか分からないが皆に会えた。」
それが蒼紫が般若達を迎えに行った時のことだと武尊にはすぐにピンときて武尊の表情がぱっと明るくなった。
「え、会えた!?(ってどんな状況か分からないけど)すごい!よかったね蒼紫!」
般若達の非業の死が蒼紫の心の枷になっていると思っていた武尊はその事を聞き素直に心から喜んだ。
蒼紫はその様子を見て自然と自分も気づかないうちに微笑んだ。
武尊は笑顔は本当に自分の心を満たすものなのだ実感した。
「それだ、武尊。」
「え?」
武尊は不意にそう言われて微笑んだまま目を丸くした。
「俺の特別な感情を抜きにしても、武尊の笑った顔は俺の心を和ませる、そして武尊と話をするのは心が澄み渡るように楽しい。武尊はどうなんだ。」
なんかすごく恥ずかしい事をサラッと言われた直後に急にどうなんだと話を振られて武尊の脳内はショートし、
「わ、私も蒼紫と色々話をするのは楽しいと思うよ、本当に。」
と、特別な感情を抜きにした普段考えている言葉を口にだした。
その言葉に蒼紫は安堵し強気で言った。
「ならそれでいいじゃないか。禅友に学友。友が困っているなら助けるのが友だろう。」
「そ、それは・・。」
蒼紫に完全に理論で四方を固められ何も言い返せない武尊だった。