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182.薬草茶の謎はいかに (蒼紫・夢主・右近)
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「朝餉でございますが・・。」
右近が朝餉を持って来た時、蒼紫は部屋の前で座禅を組んでいた。
「嗚呼・・。ここに置いておいてくれ。」
「まだお目覚めになりませんか。」
翁は障子に閉められた部屋の方を向いてそう言った。
「もうじき起きるだろう。」
「はい、では・・。」
右近が戻って行った後蒼紫は障子を全部開け、朝餉を部屋に運んだ。
朝の空気が部屋の溜まった空気を追い出すと武尊は新鮮は朝の香りに目が覚めた。
「ぅ・・・ぅん・・。」
布団の中は暖かくまどろみが心地よいと少し身体を丸めて惰眠を貪ろうとした武尊だったが鳥のさえずりにはっと目を覚ました。
なんの締め付けもない身体に目を覚ましたその真向いに蒼紫が胡坐をかいて自分を見ているのを見て武尊は自分がどこにいるのか思い出した。
「目が覚めたか。」
「蒼・・紫・・。もう・・朝?」
「嗚呼、翁が朝餉を持って来た、起きろ武尊。」
「う、うん・・。」
起きろと言われても手探りで自分を触れば着ていたはずの浴衣がどこにもない。
入院していた時もそうだったが蒼紫が自分の着替えをガン見しようとしているのではないかと思うと武尊はちょっと困った。
「蒼紫・・私確か昨日浴衣を着ていたはずなんだけど・・・。」
武尊は気まずそうに蒼紫に言った。
仕方がない事情があったらからとはいえ、蒼紫とやってしまったことは事実だと、昨晩の情事をなるべく思い出さないようにしながらも武尊は恥ずかしいと顔を赤くした。
「武尊の汗で使いものにならなくなっていたからな。着たままだと風邪をひくと思い脱がせた。翁が新しいのを持って来た。」
と、蒼紫は手を伸ばして近くに置いていた浴衣を取り武尊に差し出した。
「そうだったんだ・・ありがとう蒼紫。」
浴衣を差し出されては受け取らないといけないと武尊は布団で胸を隠しながら上半身を起こした。
「足の具合はどうだ。」
浴衣を受け取る武尊に蒼紫は聞いた。
「うん・・大丈夫、ちゃんと動くよ。」
指先や足首を布団の中で動くことを確認した武尊はそう返事をした。
「そうか・・。」
よかったと蒼紫は微笑をもらしたが視線は武尊に向いたままだった。
相変わらず着替えにくいなぁと思いながら武尊は先回学習した事を踏まえて、たたんである浴衣をバッと開くと座ったまま蒼紫にに背を向けて羽織ろうとした。
この男にちょっと着替えるから出て行ってという事を言っても無駄だからだ。
浴衣がうまく肩に引っかからず布団に落ちてしまったので武尊はもう一度と、浴衣をひっぱりやり直しをしようとした時、蒼紫が浴衣を取り武尊の背にそっとかけた。
「・・ありがとう。」
武尊は返事をしながら振り返って蒼紫を見た。
「いや・・。」
蒼紫はそう言うと立ち上がって廊下に出た。
武尊は今のうちにと素早く立ち上がり乱れ箱の中に新しい帯を見つけると素早く取って締めた。
ヒモパンは・・どこへ行ったと武尊が部屋を見回すと、またもや蒼紫が置いてくれたのだろうと思われるそれが自分の洋服の上にちょこんと置いてあった。
ちょっと気持ちががっくりきた武尊だったがそのまま下着が丸見えなのはと素早く洋服とサラシの間に隠し、ホコリがたたないようにそっと布団をたたみ隣にあるもう一組の布団の横へと運んだ。
昨晩の情事が頭にちらついた武尊だったが思い出さないようにと、部屋同士の仕切りの襖を閉め向こうの部屋が見えないようにした。
「蒼紫、ちょっと顔を洗ってくる。」
そう言って小走りに廊下を行く武尊を蒼紫は見送った。
先程蒼紫が見た武尊の背中の大きく交叉した刀傷。
昨晩浴衣を脱がせた時は暗くてはっきり見えなかったが朝の明るさの下での傷痕は蒼紫をドキリとさせるものだった。
斎藤の貫いた刀傷もあの日の惨状を思い出させるには十分だったが、更に目立つ己がつけたその大きな傷は蒼紫が改めて自責の念に駆られるには十分すぎるものだった。
右近が朝餉を持って来た時、蒼紫は部屋の前で座禅を組んでいた。
「嗚呼・・。ここに置いておいてくれ。」
「まだお目覚めになりませんか。」
翁は障子に閉められた部屋の方を向いてそう言った。
「もうじき起きるだろう。」
「はい、では・・。」
右近が戻って行った後蒼紫は障子を全部開け、朝餉を部屋に運んだ。
朝の空気が部屋の溜まった空気を追い出すと武尊は新鮮は朝の香りに目が覚めた。
「ぅ・・・ぅん・・。」
布団の中は暖かくまどろみが心地よいと少し身体を丸めて惰眠を貪ろうとした武尊だったが鳥のさえずりにはっと目を覚ました。
なんの締め付けもない身体に目を覚ましたその真向いに蒼紫が胡坐をかいて自分を見ているのを見て武尊は自分がどこにいるのか思い出した。
「目が覚めたか。」
「蒼・・紫・・。もう・・朝?」
「嗚呼、翁が朝餉を持って来た、起きろ武尊。」
「う、うん・・。」
起きろと言われても手探りで自分を触れば着ていたはずの浴衣がどこにもない。
入院していた時もそうだったが蒼紫が自分の着替えをガン見しようとしているのではないかと思うと武尊はちょっと困った。
「蒼紫・・私確か昨日浴衣を着ていたはずなんだけど・・・。」
武尊は気まずそうに蒼紫に言った。
仕方がない事情があったらからとはいえ、蒼紫とやってしまったことは事実だと、昨晩の情事をなるべく思い出さないようにしながらも武尊は恥ずかしいと顔を赤くした。
「武尊の汗で使いものにならなくなっていたからな。着たままだと風邪をひくと思い脱がせた。翁が新しいのを持って来た。」
と、蒼紫は手を伸ばして近くに置いていた浴衣を取り武尊に差し出した。
「そうだったんだ・・ありがとう蒼紫。」
浴衣を差し出されては受け取らないといけないと武尊は布団で胸を隠しながら上半身を起こした。
「足の具合はどうだ。」
浴衣を受け取る武尊に蒼紫は聞いた。
「うん・・大丈夫、ちゃんと動くよ。」
指先や足首を布団の中で動くことを確認した武尊はそう返事をした。
「そうか・・。」
よかったと蒼紫は微笑をもらしたが視線は武尊に向いたままだった。
相変わらず着替えにくいなぁと思いながら武尊は先回学習した事を踏まえて、たたんである浴衣をバッと開くと座ったまま蒼紫にに背を向けて羽織ろうとした。
この男にちょっと着替えるから出て行ってという事を言っても無駄だからだ。
浴衣がうまく肩に引っかからず布団に落ちてしまったので武尊はもう一度と、浴衣をひっぱりやり直しをしようとした時、蒼紫が浴衣を取り武尊の背にそっとかけた。
「・・ありがとう。」
武尊は返事をしながら振り返って蒼紫を見た。
「いや・・。」
蒼紫はそう言うと立ち上がって廊下に出た。
武尊は今のうちにと素早く立ち上がり乱れ箱の中に新しい帯を見つけると素早く取って締めた。
ヒモパンは・・どこへ行ったと武尊が部屋を見回すと、またもや蒼紫が置いてくれたのだろうと思われるそれが自分の洋服の上にちょこんと置いてあった。
ちょっと気持ちががっくりきた武尊だったがそのまま下着が丸見えなのはと素早く洋服とサラシの間に隠し、ホコリがたたないようにそっと布団をたたみ隣にあるもう一組の布団の横へと運んだ。
昨晩の情事が頭にちらついた武尊だったが思い出さないようにと、部屋同士の仕切りの襖を閉め向こうの部屋が見えないようにした。
「蒼紫、ちょっと顔を洗ってくる。」
そう言って小走りに廊下を行く武尊を蒼紫は見送った。
先程蒼紫が見た武尊の背中の大きく交叉した刀傷。
昨晩浴衣を脱がせた時は暗くてはっきり見えなかったが朝の明るさの下での傷痕は蒼紫をドキリとさせるものだった。
斎藤の貫いた刀傷もあの日の惨状を思い出させるには十分だったが、更に目立つ己がつけたその大きな傷は蒼紫が改めて自責の念に駆られるには十分すぎるものだった。