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182.薬草茶の謎はいかに (蒼紫・夢主・右近)
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翌朝。
蒼紫は人の気配に目を覚ました。
それが誰だかすぐに分かった蒼紫だったがあえて声がかかるのを待った。
するとしばらくして、
「蒼紫様・・・。」
と、障子の向こうでかしこまった右近の声がした。
「少し待て。」
蒼紫は布団から出ると自分の浴衣を素早く着て隠し戸棚から小太刀を一本取った。
蒼紫はそれを抜いて静かに障子を開けた。
廊下には土下座をした白装束の右近の姿があった。
蒼紫は右近の首すじにきっさきをスッと当てた。
右近の皮膚が切れ僅かに血が流れた。
「・・余計なことはするなと言ったはずだ。」
「余計なことではございません。こうでもしない限り蒼紫様はその娘を抱けないのではございませんか?」
蒼紫の性格を熟知する右近だからこそ今回のような手段を取ったのだが蒼紫はそれも承知の上だった。
「それが余計な事だというのだ。俺自身の事は俺が決める。お前の策ごときに左右される覚えはない。」
「はっ・・。」
「武尊を侮辱したという事で本来はその首、この場で落とすところだがお前の命を助けろと武尊に言われた・・・後で武尊に礼を言っておけ・・。」
蒼紫はきっさきに僅かに付いた血を浴衣で拭うと小太刀を鞘に納めた。
「はっ、必ずやそのようにいたします。」
右近は更に深く土下座をすると、脇に置いていた乱れ箱を蒼紫に差し出した。
「新しい御召し物をお持ちいたしました。」
そこには新しい浴衣とガラスの器に入った飴玉が入っていた。
「只今朝餉をお持ちいたします。」
右近は再度蒼紫に礼をして戻っていった。
蒼紫は黙って小太刀を隠し扉にしまうと武尊に目をやった。
武尊は幸せそうな顔ですやすやと寝ていた。
蒼紫はその顔を見て安堵のため息をつくと部屋に無造作に投げ捨てられるように散らばっている武尊が着ていた浴衣と帯を拾い集めた。
そして武尊のヒモパンも。
蒼紫は首を傾げてそれを広げた。
「・・変わったフンドシだが俺には使えん・・ふぐりが入らん。」
蒼紫はそう言って武尊の服の横に置いてある荷物を見た。
背負子(ナップサック)といい、覚書帳(手帳)といい、このフンドシ(ヒモパン)といい、蒼紫の知識にないものを持っている武尊。
蒼紫はしばし武尊を見つめて、そして厠へと向かった。
蒼紫は人の気配に目を覚ました。
それが誰だかすぐに分かった蒼紫だったがあえて声がかかるのを待った。
するとしばらくして、
「蒼紫様・・・。」
と、障子の向こうでかしこまった右近の声がした。
「少し待て。」
蒼紫は布団から出ると自分の浴衣を素早く着て隠し戸棚から小太刀を一本取った。
蒼紫はそれを抜いて静かに障子を開けた。
廊下には土下座をした白装束の右近の姿があった。
蒼紫は右近の首すじにきっさきをスッと当てた。
右近の皮膚が切れ僅かに血が流れた。
「・・余計なことはするなと言ったはずだ。」
「余計なことではございません。こうでもしない限り蒼紫様はその娘を抱けないのではございませんか?」
蒼紫の性格を熟知する右近だからこそ今回のような手段を取ったのだが蒼紫はそれも承知の上だった。
「それが余計な事だというのだ。俺自身の事は俺が決める。お前の策ごときに左右される覚えはない。」
「はっ・・。」
「武尊を侮辱したという事で本来はその首、この場で落とすところだがお前の命を助けろと武尊に言われた・・・後で武尊に礼を言っておけ・・。」
蒼紫はきっさきに僅かに付いた血を浴衣で拭うと小太刀を鞘に納めた。
「はっ、必ずやそのようにいたします。」
右近は更に深く土下座をすると、脇に置いていた乱れ箱を蒼紫に差し出した。
「新しい御召し物をお持ちいたしました。」
そこには新しい浴衣とガラスの器に入った飴玉が入っていた。
「只今朝餉をお持ちいたします。」
右近は再度蒼紫に礼をして戻っていった。
蒼紫は黙って小太刀を隠し扉にしまうと武尊に目をやった。
武尊は幸せそうな顔ですやすやと寝ていた。
蒼紫はその顔を見て安堵のため息をつくと部屋に無造作に投げ捨てられるように散らばっている武尊が着ていた浴衣と帯を拾い集めた。
そして武尊のヒモパンも。
蒼紫は首を傾げてそれを広げた。
「・・変わったフンドシだが俺には使えん・・ふぐりが入らん。」
蒼紫はそう言って武尊の服の横に置いてある荷物を見た。
背負子(ナップサック)といい、覚書帳(手帳)といい、このフンドシ(ヒモパン)といい、蒼紫の知識にないものを持っている武尊。
蒼紫はしばし武尊を見つめて、そして厠へと向かった。