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82.ぎりぎりの時間 (斎藤・夢主・恵)
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武尊は自分が斬られてから後の事を斎藤から聞いて、
「そっかぁ・・・。そんな事になっていたんだ。」
と、天井を見あげながら言った。
しかしこれだけ斎藤との話に夢中になって食い付いていると話に一区切りついたところでどっと疲れがきた。
目を閉じて武尊は一息ついた。
斎藤も話が一段落ついて、改めて武尊を見て、
「さすがの俺も本当にダメかと思ったぞ。まったく・・・。」
と言いつつも、目の前で確かに生きている武尊を再度確認して安堵のため息をついた。
「いえ、斎藤さんの機転のお陰です。ありがとうございました。・・・でも、よく私が薬を持っているってわかりましたよね。」
武尊がそういえば、と思い斎藤に聞いた。
すると、
「ああ、あれか。あれは武尊が最初に家へ来た日に時尾から針箱を借りただろう。何をするのか武尊が風呂へ入っている間に調べた。」
と、斎藤が答えた。
「うわっ!油断も隙もない!」
「怒るな。そのお陰でこうやって生きているんだからな。」
「ぶううう-。」
武尊は頬を膨らませてぶ-たれた。
そして斎藤に、
「斎藤さん、じゃあ、あの薬・・・中身まで見たんでしょ?あれ、何から作られたと思います?」
と聞いた。
「さあ、俺にも見当がつかん。一応少し舐めては見たんだが最悪だな。細かい砂のようだったが質感が違うような気がする。」
と、斎藤が答えると、
「師匠は骨のようだと言ってましたが・・・・。」
「骨だと?」
「でもわかりません。東京に行くと決まった時、東京なら若しかして調べられる所があるのではないかと期待して持ってきたのですけど・・・・。」
(まさかこんな事になるなんて。)
と、武尊は今の話をまた思い出して大きなため息をついた。
そしてぼそっと、
「運がよかった・・・。」
と呟いた。
斎藤が、その呟きを聞きのがすはずがなく、
「何がだ。」
と、武尊に聞いた。
「薬を飲んだ時間が。あの日、雨が降る直前に暗いなあって空を見たら分厚い雲の隙間に太陽が見えたんですけど欠けてたんです。丁度日食が起こってました。」
「それがどうかしたのか。」
斎藤は武尊の話の先を聞くのに嫌な予感しかしなかった。
「ええ。だって十六夜丸が出てこれるのって六つ時からだって兄が言ってましたから。あの時はたまたま薬を飲んだ時に丁度太陽が隠れたんだと思います。」
「何だと?」
「うん、推測だけどそうだと思う。」
「つまり、あの時十六夜丸が出てこれたのはたまたまその時間に日食があったからということか?・・・阿呆!」
(うわっ、怒られた!)
「何故そんな大事な事を早く言わん!」
「え-!知ってると思ってました。だって斎藤さんも知ってるじゃないですか、十六夜丸は夜しか出ないって。」
「それとこれは別だ。俺が言ったのは人斬りをするのには夜が都合がいいという意味だ。日中から仕事する人斬りなぞおらん!」
ガチャ!
激しく回されたドアノブの音に反応し、斎藤と武尊が同時に扉の方へ向いた。
「ちょっと!病人に怒鳴るなんていったいどういうつもりよ!」
「そっかぁ・・・。そんな事になっていたんだ。」
と、天井を見あげながら言った。
しかしこれだけ斎藤との話に夢中になって食い付いていると話に一区切りついたところでどっと疲れがきた。
目を閉じて武尊は一息ついた。
斎藤も話が一段落ついて、改めて武尊を見て、
「さすがの俺も本当にダメかと思ったぞ。まったく・・・。」
と言いつつも、目の前で確かに生きている武尊を再度確認して安堵のため息をついた。
「いえ、斎藤さんの機転のお陰です。ありがとうございました。・・・でも、よく私が薬を持っているってわかりましたよね。」
武尊がそういえば、と思い斎藤に聞いた。
すると、
「ああ、あれか。あれは武尊が最初に家へ来た日に時尾から針箱を借りただろう。何をするのか武尊が風呂へ入っている間に調べた。」
と、斎藤が答えた。
「うわっ!油断も隙もない!」
「怒るな。そのお陰でこうやって生きているんだからな。」
「ぶううう-。」
武尊は頬を膨らませてぶ-たれた。
そして斎藤に、
「斎藤さん、じゃあ、あの薬・・・中身まで見たんでしょ?あれ、何から作られたと思います?」
と聞いた。
「さあ、俺にも見当がつかん。一応少し舐めては見たんだが最悪だな。細かい砂のようだったが質感が違うような気がする。」
と、斎藤が答えると、
「師匠は骨のようだと言ってましたが・・・・。」
「骨だと?」
「でもわかりません。東京に行くと決まった時、東京なら若しかして調べられる所があるのではないかと期待して持ってきたのですけど・・・・。」
(まさかこんな事になるなんて。)
と、武尊は今の話をまた思い出して大きなため息をついた。
そしてぼそっと、
「運がよかった・・・。」
と呟いた。
斎藤が、その呟きを聞きのがすはずがなく、
「何がだ。」
と、武尊に聞いた。
「薬を飲んだ時間が。あの日、雨が降る直前に暗いなあって空を見たら分厚い雲の隙間に太陽が見えたんですけど欠けてたんです。丁度日食が起こってました。」
「それがどうかしたのか。」
斎藤は武尊の話の先を聞くのに嫌な予感しかしなかった。
「ええ。だって十六夜丸が出てこれるのって六つ時からだって兄が言ってましたから。あの時はたまたま薬を飲んだ時に丁度太陽が隠れたんだと思います。」
「何だと?」
「うん、推測だけどそうだと思う。」
「つまり、あの時十六夜丸が出てこれたのはたまたまその時間に日食があったからということか?・・・阿呆!」
(うわっ、怒られた!)
「何故そんな大事な事を早く言わん!」
「え-!知ってると思ってました。だって斎藤さんも知ってるじゃないですか、十六夜丸は夜しか出ないって。」
「それとこれは別だ。俺が言ったのは人斬りをするのには夜が都合がいいという意味だ。日中から仕事する人斬りなぞおらん!」
ガチャ!
激しく回されたドアノブの音に反応し、斎藤と武尊が同時に扉の方へ向いた。
「ちょっと!病人に怒鳴るなんていったいどういうつもりよ!」