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106.珍芸 (斎藤・夢主・張)
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秋は静かに訪れる。
それは確実に早くなってきている夜の訪れで分かる。
武尊はランプに灯りを点けながら、
「斎藤さん、今日は帰れそうですか。」
と聞いてみた。
「嗚呼。武尊を一人で返すにはまだ不安があるからな、もう少ししたら俺も帰ろう。そう言えば武尊、今日ここへ来た時、また誰かにつけられた感じはあったか。」
「ううん、一応気を付けて歩いて来たけど何もなかった。」
「そうか、ならいいんだが。」
「いったい何だったんでしょうかね。無一文の私なんか捕まえたって何もでないのに。」
と、武尊はカラカラ笑ったがすぐに、
「だからこそ気持ち悪い・・・目的が分からない。」
「そうだな、俺の方で捕縛出来ればよかったのだがな。」
と言った斎藤に武尊は驚いた。
「え!?斎藤さんもつけられたんですか?」
「いや、つけられてはいないが警視庁の門の所で誰かに見られていたな。俺がその気配を探ろうとするとすっと消えて行く。殺気はなかった。」
「変ですね。」
「ある意味そうだな。何かの情報収集をしているといった感じだ。」
「密偵を監視するなんて、シャレにもならない。」
と、カリカリする武尊を見ながら
「フッ。」
と、口角を上げ口元だけで笑う斎藤。
「放っておけ、いちいち構っていたらきりがない。」
と言って斎藤はつかつか武尊の所へ歩いて来た。
「体調はどうだ。」
「お昼よりは大分いいと思います。って、でもだめですよ!もうしないでくださいね!薬も塗らなきゃいけないし、お布団で寝たいから家に帰るんですから!!」
と、手を伸ばして制止する武尊に斎藤は上から武尊の髪をクシャっとすると、
「阿呆、俺を何だと思っているんだ。」
と、いう問いに思わずポロっと、
「・・・キス魔。」
と言ってしまった。
斎藤は一瞬、ん?という顔をしたのを見て武尊はつい手で口元を抑えてしまった。
これでは例え意味がわからなくても【都合の悪い事を言ってしまいました!】とあからさまに分かってしまう。
「ほう・・・、俺は魚(鱚:きす)か。美味い魚だがどういう意味だ。」
と、目を細くして武尊に聞いた。
武尊は思わず言ってしまった自分の言葉を後悔しながらも、
(Kissと鱚を取り違えてるのは当たり前か・・でも意味は分からないはず。でもどうフォローしよう~!)
と、武尊がにっ、と笑えば斎藤もにやっと笑う。
(は、ははは・・・、どうしよう~。地雷踏む三歩手前ぐらいかな、今。)
と、これ以上尻たたきを受けるとマジでお尻が腫れる・・・それだけは勘弁・・・と思った矢先、
コンコン。
と、扉を叩く音がした。
「旦那おるんか、入りまっせ~。」
と、わざとらしく張が声をかけてから扉を開けて入って来た。
それは確実に早くなってきている夜の訪れで分かる。
武尊はランプに灯りを点けながら、
「斎藤さん、今日は帰れそうですか。」
と聞いてみた。
「嗚呼。武尊を一人で返すにはまだ不安があるからな、もう少ししたら俺も帰ろう。そう言えば武尊、今日ここへ来た時、また誰かにつけられた感じはあったか。」
「ううん、一応気を付けて歩いて来たけど何もなかった。」
「そうか、ならいいんだが。」
「いったい何だったんでしょうかね。無一文の私なんか捕まえたって何もでないのに。」
と、武尊はカラカラ笑ったがすぐに、
「だからこそ気持ち悪い・・・目的が分からない。」
「そうだな、俺の方で捕縛出来ればよかったのだがな。」
と言った斎藤に武尊は驚いた。
「え!?斎藤さんもつけられたんですか?」
「いや、つけられてはいないが警視庁の門の所で誰かに見られていたな。俺がその気配を探ろうとするとすっと消えて行く。殺気はなかった。」
「変ですね。」
「ある意味そうだな。何かの情報収集をしているといった感じだ。」
「密偵を監視するなんて、シャレにもならない。」
と、カリカリする武尊を見ながら
「フッ。」
と、口角を上げ口元だけで笑う斎藤。
「放っておけ、いちいち構っていたらきりがない。」
と言って斎藤はつかつか武尊の所へ歩いて来た。
「体調はどうだ。」
「お昼よりは大分いいと思います。って、でもだめですよ!もうしないでくださいね!薬も塗らなきゃいけないし、お布団で寝たいから家に帰るんですから!!」
と、手を伸ばして制止する武尊に斎藤は上から武尊の髪をクシャっとすると、
「阿呆、俺を何だと思っているんだ。」
と、いう問いに思わずポロっと、
「・・・キス魔。」
と言ってしまった。
斎藤は一瞬、ん?という顔をしたのを見て武尊はつい手で口元を抑えてしまった。
これでは例え意味がわからなくても【都合の悪い事を言ってしまいました!】とあからさまに分かってしまう。
「ほう・・・、俺は魚(鱚:きす)か。美味い魚だがどういう意味だ。」
と、目を細くして武尊に聞いた。
武尊は思わず言ってしまった自分の言葉を後悔しながらも、
(Kissと鱚を取り違えてるのは当たり前か・・でも意味は分からないはず。でもどうフォローしよう~!)
と、武尊がにっ、と笑えば斎藤もにやっと笑う。
(は、ははは・・・、どうしよう~。地雷踏む三歩手前ぐらいかな、今。)
と、これ以上尻たたきを受けるとマジでお尻が腫れる・・・それだけは勘弁・・・と思った矢先、
コンコン。
と、扉を叩く音がした。
「旦那おるんか、入りまっせ~。」
と、わざとらしく張が声をかけてから扉を開けて入って来た。