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101.子と母 (斎藤・時尾・夢主)
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あまりにも無垢な武尊の寝顔に、
「五郎さん・・・、次は武尊さんみたいな女の子が欲しいわ・・・。」
と言われ、同じく武尊の寝顔に見入っていた斎藤は予想外の時尾の言葉にドキッとしながらも、、
「俺は元気な子ならどちらでもいい。」
と、言った。
本音だった。
最初の子は男でとりあえず跡継ぎの心配はない。
最初は男ばかりの方が面倒がなくていいと思っていたが武尊の寝顔を見ていると娘もいいなという感情がふつふつと湧いて来るのは確かだ。
時尾は美人だからさぞかしかわいい娘ができる・・・と思った瞬間、いや待て、俺に似たら・・・。
と、斎藤はその恐ろしい想像を首を振って掻き消した。
(いっそこのまま武尊を我が子にするか・・・、だが養子にしたら夜の営みは出来んな・・・。)
と、冗談でもそんな事を考えた斎藤だった。
そんな時、時尾ははっと思い出した事があり夫に告げた。
「そうでした五郎さん、昼前に母から手紙が来ました。そろそろ勉を引き取りに行かなければ。」
「そうだな、母上にばかり面倒をかけさせてはな。」
「来週の頭に御近所の寄合がありますのでその後日ぐらいに勉を引き取りに行って参ります。」
「わかった。」
ここしばらく息子の顔を見ていない。
自分がこれだけ見たいと願うなら母である時尾は尚更の事だと斎藤は思った。
栄次を預かるにあたり、いろいろな都合で息子を会津の実家へ預けていたのだった。
そこへそのまま武尊が転がり込んできたため、今まで引き取りに行く機会がなかった。
だが今は武尊もすっかり藤田家に慣れたようである。
子供がもう一人増えても問題ないと斎藤は考えた。
「だが今は勉の話よりも武尊を布団に寝かせる方が先だ。」
と、斎藤は上半身包帯のみの武尊を見ながら言った。
「そうですね、お風邪でも召されては。私お布団を敷きます。」
「嗚呼。」
時尾が敷いた布団の上に斎藤は武尊を抱えるようにして持ち上げると背中の痛みの所為なのか武尊が小さく呻いたが、布団に下ろすとそのまま寝入ってしまった。
「・・・少し身体が熱いな。」
といって斎藤は手を武尊の額に当てた。
「微熱があるかもしれん。明日の朝、武尊が起きて来なければそのままでいいぞ、寝かせておけ。俺は一度警視庁へ戻る。」
「わかりました。」
では洗濯物を取り込んできますと言って時尾が部屋から出て行った後、斎藤は自分の上着を回収し着ると、ポケットから煙草を取り出し火を点け、縁側で一服した。
今まで武尊が袖を通していた事を思うと上着にも愛しさが湧く。
「危なかったな。」
と、斎藤は安堵感を口に出した。
それは武尊の怪我を時尾に知られたということではなかった。
斎藤は内ポケットに入れている物を指で確かめると、ふぅーっと煙を吐いた。
帰宅途中、何度も武尊に外ポケットの中の煙草とマッチを取ってもらい煙草を吸った。
「移し替えといて正解だったな。」
と、武尊の薬を上から押さえながら言った。
「五郎さん・・・、次は武尊さんみたいな女の子が欲しいわ・・・。」
と言われ、同じく武尊の寝顔に見入っていた斎藤は予想外の時尾の言葉にドキッとしながらも、、
「俺は元気な子ならどちらでもいい。」
と、言った。
本音だった。
最初の子は男でとりあえず跡継ぎの心配はない。
最初は男ばかりの方が面倒がなくていいと思っていたが武尊の寝顔を見ていると娘もいいなという感情がふつふつと湧いて来るのは確かだ。
時尾は美人だからさぞかしかわいい娘ができる・・・と思った瞬間、いや待て、俺に似たら・・・。
と、斎藤はその恐ろしい想像を首を振って掻き消した。
(いっそこのまま武尊を我が子にするか・・・、だが養子にしたら夜の営みは出来んな・・・。)
と、冗談でもそんな事を考えた斎藤だった。
そんな時、時尾ははっと思い出した事があり夫に告げた。
「そうでした五郎さん、昼前に母から手紙が来ました。そろそろ勉を引き取りに行かなければ。」
「そうだな、母上にばかり面倒をかけさせてはな。」
「来週の頭に御近所の寄合がありますのでその後日ぐらいに勉を引き取りに行って参ります。」
「わかった。」
ここしばらく息子の顔を見ていない。
自分がこれだけ見たいと願うなら母である時尾は尚更の事だと斎藤は思った。
栄次を預かるにあたり、いろいろな都合で息子を会津の実家へ預けていたのだった。
そこへそのまま武尊が転がり込んできたため、今まで引き取りに行く機会がなかった。
だが今は武尊もすっかり藤田家に慣れたようである。
子供がもう一人増えても問題ないと斎藤は考えた。
「だが今は勉の話よりも武尊を布団に寝かせる方が先だ。」
と、斎藤は上半身包帯のみの武尊を見ながら言った。
「そうですね、お風邪でも召されては。私お布団を敷きます。」
「嗚呼。」
時尾が敷いた布団の上に斎藤は武尊を抱えるようにして持ち上げると背中の痛みの所為なのか武尊が小さく呻いたが、布団に下ろすとそのまま寝入ってしまった。
「・・・少し身体が熱いな。」
といって斎藤は手を武尊の額に当てた。
「微熱があるかもしれん。明日の朝、武尊が起きて来なければそのままでいいぞ、寝かせておけ。俺は一度警視庁へ戻る。」
「わかりました。」
では洗濯物を取り込んできますと言って時尾が部屋から出て行った後、斎藤は自分の上着を回収し着ると、ポケットから煙草を取り出し火を点け、縁側で一服した。
今まで武尊が袖を通していた事を思うと上着にも愛しさが湧く。
「危なかったな。」
と、斎藤は安堵感を口に出した。
それは武尊の怪我を時尾に知られたということではなかった。
斎藤は内ポケットに入れている物を指で確かめると、ふぅーっと煙を吐いた。
帰宅途中、何度も武尊に外ポケットの中の煙草とマッチを取ってもらい煙草を吸った。
「移し替えといて正解だったな。」
と、武尊の薬を上から押さえながら言った。